準備しておくこと。そう、時間をね。

ショーペンハウアーは「人はそもそも思い通りに、あるいは自分の好きな時に、客観的な構想や、独創的な思想が現れてくると期待してはならない」という。確かに、なにか気の利いたことを言おうとテンパることで、かえって焦りが出て何も浮かんでこない、なんてことは誰だって経験があるだろう。

哲学が認められ出した晩年の頃の肖像写真。

「自分の個人的な問題を根本的に考えることについても、それを前もってきめておいた時間に、さらに自分がいまこのときだとかまえている時間になると、つねにうまくいくというわけのものではない。むしろ時が、おのれ自身につごうのよいそれを決めるのだ」(『孤独と人生』)

スケジュールをしっかりと立てておいても、トラブルが続出してしまう。なぜだろうか。ひとつ言えるのは、自分が時間をコントロールしているわけではなく、時間が自分をコントロールしている、という可能性だ。もちろん、毎回、常にそういうわけではない。しかし、そういうことが起こり得る可能性を踏まえ、むしろ“ネガティブに”不測の事態を考慮してスケジュールを組んでおけば、余裕が出てくるというものだろう。

仕事をする上での時間管理とは、主に「タスク処理の見積もり」「優先度の選定」のふたつが重要といえる。「タスク処理の見積もり」は、自分がやらなければいけない仕事がどのくらいあって、それに何時間費やすことになるのか、という予想のこと。その見積もりに“ネガティブに”不測の事態を考慮した余裕を与えておくこと。

また、「優先度の選定」も重要なポイントだ。それぞれのタスクを「重要度」と「緊急性」のふたつに分け、たとえ不測の事態がおきた場合でも、焦ることなく効率よく物事を片付けられる順番を自分の中で決めておくことが大切だといえるのだ。