24298ホルモン焼きが食べたい。戦後の闇市から続くガード下食堂の味「権兵衛」(大阪市・新今宮駅)|人情溢れる駅前食堂

ホルモン焼きが食べたい。戦後の闇市から続くガード下食堂の味「権兵衛」(大阪市・新今宮駅)|人情溢れる駅前食堂

男の隠れ家編集部
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大阪市西成区・新今宮駅のガード下にあるのが「権兵衛」だ。西成地区において、70年以上にわたり先代から伝わる名物のホルモン焼きそばを安価に提供している。

西成の名物ホルモン焼き

大阪環状線と関西本線の通るガード下、通勤ラッシュの時間(※2015年取材当時)に「権兵衛」は店を開ける。ホルモンのタレと焼きそばのソースを炒める香りが、朝の胃を起こしてくれるようだ。

ホルモン焼きそば。太麺とこってりとしたホルモンは相性抜群。

「昭和21年(1946)に親父が始めて。当時はこの辺りは闇市だったからね、バラックでやってたんですよ」

そう語るのは二代目になる泉谷啓二さん。店は兄弟で経営しており、午前中は啓二さん、午後はお兄さんが店を切り盛りしている。

「僕より古いお客さんも多いよ」と笑う啓二さん。

新今宮のある西成区といえば、労働者の町。昔は朝の5時から開店しており、夜勤明けに一杯飲みに来る客も多かったという。今は町の様相も変わり、観光客も多くなった。

「若い人や女性も店に来るようになったし、外国のお客さんも増えた。昔では考えられなかったなぁ」

年季の入った店内。
焼きそば、焼うどん、中華そば、ほとんどのメニューが自慢のホルモン入り。

なかには親子二代にわたる常連や、わざわざ四国から毎月来てくれる客もいる。町は変わっても、先代からタレをつぎ足し続けてきたホルモンの味は変わらない。

駅のホームの真下にある権兵衛。店内に電車と往来を行く車の音が聞こえる。
緑のテントが目印。

※新型コロナウイルス感染症対策のため営業時間・定休日に変更の可能性あり(2015年取材)

写真/尾上達也

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