赤い看板と店前のビール箱が店の目印。

店に入ると、店長の持ち場である焼き台と、それを囲む常連客で賑わう大きなカウンターがまず目につく。まだ明るい時間にもかかわらず、店内は客でいっぱい。

ひとりで黙々と飲んでいる壮年の男性もいれば、ワイワイとたわいない話で盛り上がる大学生らしき男女のグループもいる。どの顔も楽しそうに笑っているのが印象的だ。常連にも一見さんにも、居心地の良い憩いの店なのだろう。

焼き鳥とトリスハイ。
歓談する若者の姿は今も昔も同じ。

店の創業は昭和48年(1973)。初めは、やきとん、煮込み、お新香、と定番のシンプルなメニューのみだったが、時代の流れや客の要望に添うなかで、いつしか焼き鳥が看板メニューに。

昼間から常連客がひっきりなしにやってくる。

名物のいわしコロッケは、以前店で働いていた人が考案したもの。イワシの身とポテサラの相性が抜群だ。

また、常連さんに飽きがこないように、と日替わりや季節に合わせたメニューを出す工夫も欠かさない。常に客に寄り添う心遣いが、「戎」が長く愛されている理由かもしれない。

いわしコロッケ
米にこだわったオリジナルの地酒「戎」

※2019年取材(新型コロナウイルスの影響で営業時間に変更の可能性あり)

写真/遠藤 純

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