3162車中泊におすすめの場所は? 快適スポットと危険を避けるための注意点

車中泊におすすめの場所は? 快適スポットと危険を避けるための注意点

男の隠れ家編集部
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車中泊は、どこでも自由に車を止めて車内に泊まっていいというわけではない。車中泊ができる場所や施設を選んで、マナーを守って利用することが大切だ。今回は車中泊におすすめの場所と、車中泊を行う際に気をつけるポイントを詳しく解説する。
目次

車中泊ができる場所・おすすめスポット

車中泊のためには、車を止めた上で車内で夜を過ごすことができる場所を探す必要がある。なるべく便利で快適な車中泊をしたいなら、食べ物を購入できる場所やトイレが使える施設などが近くにあることも重要なポイントだ。そういった気軽な「くるま旅」におすすめできる車中泊スポットを紹介する。

オートキャンプ場

車でキャンプするための場所がオートキャンプ場で、ここではもちろん正々堂々と車内に泊まることができる。車外にテーブルやイスを出したりタープを広げたりして積極的にアウトドアライフを楽しむのも大いに結構。もちろん、宿泊が前提になっているから、トイレやシャワー、調理場など生活に必要な設備も充実している。

また、SAなどではできないバーナーなどを使った野外調理やバーベキューが楽しめ、場所によっては焚き火も可能だ。キャンプ場によっては充電が可能な場合もある。

デメリットには利用料金がそれなりにかかること、チェックインとチェックアウトの時刻が決められていること、冬季には閉業している場所が多いことなどが挙げられる。

RVスポット

キャンピングカー、ステーションワゴン、ワンボックスカー、ミニバンなどRV(Recreational Vehicle)を想定した車中泊専用のスポットが「RVパーク」だ。社団法人日本RV協会(JRVA)は「安心・安全・快適」な車中泊を目指して「RVパーク」の名称で車中泊専用の有料宿エリアを認定し普及に努めている。

RVパークは大きめの車体でも楽に止められるように駐車スペースが広めにとられており、24時間使えるトイレや電源も完備されている。車外で調理を行うことは許可されていないが、決められたスペース内なら車外へイスとテーブルを持ち出してくつろいでも構わない。ゴミを捨てられる場所があり、1週間程度の滞在も可能だ。

RVパークは道の駅などの近くに設置されることが多く、有料ではあるが施設公認で車中泊を行うことができるのは心強い。電源が完備されており、スマホや携帯を充電したり家電を使ったりできるのもありがたい。また、実際に利用してみるとゴミを捨てられる場所があるのは意外に便利である。

RVパークは2018年10月末日現在で全国に110ヶ所あり、RVパークに準じた設備がある「RVパークライト」も徐々に増えている。1施設ごとの駐車台数は少なめだが、注目度が急上昇中で施設数が増えつつあるので今後の展開に期待が持てる。RVパークは基本的には予約不要だが、一部に予約が必要な施設があるので事前に確認しておこう。

道の駅

「道の駅」は全国の市町村が国土交通省道路局に申請し一般道に設置する公的な施設で「安全で快適な道路の利用と地域の振興」のために、駐車場やトイレなどの休憩所を設け、道路情報や観光情報などを提供している。

道の駅では地域色豊かな名産品を購入したりグルメを楽しんだりできるほか、その土地の歴史や文化を知ることができる観光レクリエーション施設なども置かれ、あらゆる楽しさを一度に味わえるスポットとなっている。

場所によっては温泉やレストラン、子ども向けアミューズメント施設、ドッグランなど家族で楽しめる施設が併設されていたり、絶景が楽しめる絶好のロケーションだったりと、地域により様々な特色がある。

こうした旅の楽しみに加え、24時間無料で利用できる駐車場やトイレといった、車中泊に便利な施設が充実している点でも道の駅はおすすめできる。

道の駅は2019年現在で全国に約1100ヶ所設置されていて、車で旅すれば行く先々で出合うことも多く、気軽に利用しやすいのも利点だ。気を付けたいポイントとして、道の駅自体は24時間営業でも温泉施設やレストランなどは利用時間が定められている場合がある。夜間に到着予定の場合などは、前もって利用可能な時間帯を確認しておこう。

高速道のサービスエリア(SA)

高速道路のサービスエリア(SA)は日本全国の高速道路に設置されている休憩施設で、駐車場、トイレ、休憩所、売店、食堂、給油所を完備した、車中泊の定番スポットのひとつである。各種の自動販売機、食堂、売店、トイレなどの施設に加え、場所によっては巨大なショッピング街があったり、子どもが楽しめる遊具やドッグランが併設されていたりするところもある。

SAは24時間いつでも使うことができるし、深夜でも人目があるので防犯面でも心強いと言える。もちろん利用するにあたり高速料金を支払う必要はあるが、高速道路を使って移動する途中に立ち寄れば、もっとも合理的な車中泊スポットのひとつになるだろう。

パーキングエリア(PA)

高速道路のパーキングエリア(PA)も駐車場とトイレを24時間使うことができる車中泊の定番スポットだ。SAに比べると小規模だが、人通りがあるので危険を避けるためにも悪くない場所といえる。施設によっては売店だけでなく、SA並みにショッピングコーナー、グルメコーナーが充実している場合もある。観光名所の近くにPAがあることも多いので、観光拠点の候補としても魅力的だ。

コインパーキング

駐車スペースを確保できるという点で、コインパーキングも車中泊の場所の候補に挙げられる。コンビニエンスストアなどが近くにあれば問題ないが、そうでない場合は食べ物の調達やトイレに少々困るのが欠点といえば欠点だ。

しかし、SAなど他の候補地が近くにない場合に、不用意な場所に車を止めてトラブルに巻き込まれるよりは、有料駐車場である分コインパーキングの方が安心といえる。また、一時的な休憩スペースとしては非常に便利な存在だ。

車で寝るのを断念した場合は「スパ施設」の利用を検討

車中泊をしようと思っても車内でどうしても寝付けないこともあるだろう。そういう場合はスパ施設の利用がおすすめだ。

スーパー銭湯のような施設なら、シャワーを浴びることもできるし、湯船につかってリフレッシュもできるので、ドライブの疲れを癒やすにはぴったりの場所だ。24時間営業の施設が多いのもうれしいポイント。どうしても車内で眠れないときはスパ施設で温まり、仮眠スペースで休むのもおすすめだ。

車中泊で知っておくべき注意点

車中泊できるスポットを利用し続けるためには、マナーを守り、節度のある行動を心掛けることがとても重要だ。実際に、車中泊の人気が出始めた際に、利用者のマナーの悪さが目立ったため、車中泊を禁止にした施設もある。

現在車中泊ができる場所でも、利用者のマナーが悪ければ車中泊の利用が禁止になることもありうる。車中泊ができる場所を利用するときは、施設や他の利用者、周囲の商業施設や住民などに迷惑がかかることがないよう十分に配慮したい。ここで具体的に注意すべきポイントをいくつか挙げてみよう。

たとえば、エンジンをかけたままのアイドリング状態で車を止めるのは避けるべき行為だ。エンジン音や排気が、他の利用者や周辺住民への大きな迷惑になってしまうからだ。

また、SA、PAなど車中泊以外の利用者も多い場所では、深夜の利用状況も注意したいポイントだ。基本的には車中泊ではない一般の利用者を優先すべきで、一般の利用者が多い状況で駐車スペースを長時間独占するのはマナー違反といえる。

深夜でも一般の利用者が多い施設もあるので、利用状況を事前に調べることをおすすめする。車中泊する場合もあくまで常識的な時間内での駐車にとどめるように気を付けよう。

安全面も重要なポイントだ。トラックなど大型自動車の駐車スペース付近に車を止めるのは避けた方がよい。トラックの近くはエンジン音などがうるさく寝付けない場合がある。あなたが周囲の環境に敏感なタイプなら特に注意が必要だ。

冬季の車中泊なら、防寒対策をしっかりすることが大切だ。車の中とはいえ、エンジンを切って車内暖房を止めると車内の室温は外気と同じぐらいに下がる。寝袋や毛布などを用意して念入りに防寒対策をしておこう。

車中泊は違法ではないの?

車中泊が正式に認められている場所は、先ほども紹介したオートキャンプ場とRVパークの2ヶ所に限られており、SAやPA、道の駅で許されているのはあくまで「仮眠、休憩」となる。道の駅の車中泊利用については、国土交通省が「宿泊目的で利用するのは控えてほしい」旨を言及している。(参照:国土交通省

もちろん、ドライバーの仮眠や休憩を目的とした利用なら全く問題ないので、あくまで「休憩に使う」という前提で車中泊も法の範囲内として認められるということである。

道の駅には、駐車スペースの長期間占有や、駐車場でバーベキューを行うなどの利用者のマナー違反に悩まされた結果、車中泊を禁止にした施設もある。

今後もマナー違反をする利用者が目立つようなら車中泊禁止を打ち出す施設が増えて、車中泊できる場所が減っていく可能性もある。道の駅やSAでは「仮眠として黙認されている」ことを頭の片隅に置いて、マナーを守って過ごすことが大切だ。

温泉施設の駐車場は原則禁止

温泉旅館など温泉施設の駐車場では無断で車中泊するのは厳禁なので気を付けよう。例外として、会員制で温泉地の旅館やホテルの駐車場に車中泊できる「湯YOUパーク」のシステムがある。

JRVAの「くるま旅クラブ」所定の会員になれば、クラブと提携したホテルや旅館などで駐車場に空きがある場合、車中泊を楽しむことができる。加盟施設は2019年8月時点で全国に約130件。駐車料金は提携施設により異なるので事前に確認してみよう。

今後も車中泊を楽しむためには、マナーを守って過ごすことが一層大切だ。車中泊しようとする場所が適切かどうかマップなどで事前にチェックして、他の利用者に迷惑をかけていないかどうか周りもよく見て車中泊と車の旅を大いに楽しもう。

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