日本の3月14日は「ホワイトデー」として、男性から女性にクッキーやプレゼントを贈る。このホワイトデーというイベント、実はヨーロッパが発祥のバレンタインデーとは違い、日本特有のジャパニーズフェスティバルなのだ!
とはいえ、日本以外にもホワイトデーの文化を取り入れている国は存在する。そこで今回は、日本と海外におけるホワイトデー事情を比較していこうと思う。ライフスタイル誌から誕生した男の隠れ家デジタルが、知的好奇心をくすぐる情報を解説しよう。
■ホワイトデーの豆知識・起源
そもそもホワイトデーは、日本のお菓子メーカーが考案したイベントである。何かをもらったらお返しをするのが当然、という日本の「お返し文化」から生まれた。
そのため、「お返し文化」があまり根付いていない海外では、日本のようなホワイトデーは存在しない。
では、ホワイトデーというイベントは、一体どのようにして生まれたのだろうか? ホワイトデーの起源には、大きく3つの説があると言われている。
【1.「不二家&エイワ」説】
お菓子メーカーの不二家とエイワがタイアップし、1973年に「メルシーバレンタインキャンペーン」として、3月14日にマシュマロを贈ることをPRした。
【2.「石村萬盛堂」説】
福岡県に本社を置く製菓業者である石村萬盛堂は、マシュマロ菓子が有名なお店だ。「君からもらったチョコレートを僕の優しさ(マシュマロ)に包んでお返しするよ」というコンセプトで、マシュマロで包んだチョコレートを販売するようになった。
【3.「全国飴菓子協同組合」説】
全国飴菓子協同組合は1978年に、3月14日を「キャンディを贈る日」として定めた。百貨店の三越などの協力もあり、大きなキャンペーンとしてホワイトデーが定着したと言われている。
■海外のホワイトデー|ある国とない国
海外でホワイトデーの文化が根付いていないもう一つの理由として、日本のバレンタインデーとの違いがある。海外のバレンタインデーでは、男性から女性に花束やプレゼントを渡すことが多いので、日本のような「女性にお返しをする」というイベントは適用されにくいのだ。
ただ、アジア圏の一部には日本からホワイトデーの習慣が伝わり、3月14日を「お返しをする日」として定めている国もある。それらの国を一つずつ見ていこう。
【韓国】
日本のホワイトデーとよく似ているのが韓国だ。韓国では日本と同じように、バレンタインデーには女性から男性にチョコレートを渡し、ホワイトデーには男性から女性にプレゼントを渡す。
ただし、日本よりも盛大なイベントとして定着しており、ホワイトデーのプレゼントには、大きなぬいぐるみやバスケット、花束などが贈られる。なお、韓国では恋人がいない人のために、「ブラックデー」というイベントが毎年4月14日に開催されている。
【中国】
中国にもホワイトデーと似たような文化が存在する。中国語でバレンタインデーは「情人節」、ホワイトデーは「情人白色節」と書く。
日本との違いは、バレンタインデーもホワイトデーも、男性から女性にプレゼントを贈るという点だ。日本の「お返し文化」とは少し違うが、3月14日を特別な日として扱う点は同じだ。
なお、男性が贈るプレゼントとしては、チョコレート、マシュマロ、キャンディなどが挙げられる。
【台湾】
台湾においては、日本のホワイトデーを真似して3月14日を特別な日としている。だが日本のようにプレゼントは贈らず、「デートをする日」という認識が主流だ。
そもそも台湾のバレンタインデーでは、男性から女性にプレゼントを贈るため、3月14日に男性がお返しをする風潮がない。そのため日付こそは同じだが、日本とは違った形でホワイトデーが行われる。
【イタリア】
イタリアには3月14日にお返しをするホワイトデーはないのだが、3月8日に「女性の日(ミモザの日)」として、男性から女性に感謝の気持ちを込めて黄色いミモザの花を贈る文化がある。
またバレンタインデーにも、男性から女性にバラの花束を贈るのが基本。イタリアでは男性から女性にアプローチすることが多いようだ。
■まとめ
今回は、日本と海外におけるホワイトデーの違いを解説した。日本のホワイトデーが少し特殊だということは理解できただろうか?
そもそもホワイトデーは、日本のお菓子メーカーが考案したイベントである。日本発祥のイベントなので、海外に行くとき・住むときはそのことを念頭に置いてイベントを楽しもう。
なお、海外のバレンタインデー事情については、「海外のバレンタインデーは日本とどう違う? 男性から女性にプレゼントを贈るのが基本」で詳しく解説している。日本と海外の文化の違いを知りたい人は、ぜひ読んでみてほしい。
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