■籠もり感と抜け感が両立する細長スペースのDIY書斎
●東京都/F邸
(※その他の写真は【関連画像】を参照)
※この記事は2025年3&4月号に掲載されたものです。
グラフィックデザイナーのFさんにとって、仕事部屋は集中するための大事な空間だ。ところが……。
「前の家では、僕の仕事スペースはリビングの一部にあり、押入れに向かって仕事をしている状態でした。振り向けばテレビもある。リノベーション前提でマンションを購入する際に、仕事に集中できるスペースがほしいと要望しました」
見つけた物件は最寄り駅から近いマンションの7階。3方向に開口部が設けられているため、約85㎡の部屋にはさまざまな角度から日が差し込む。明るくて居心地の良い物件だ。

【POINT】DIYで作った仕切り壁
キッズスペースとの間にはDIYで作った仕切り壁がある。Fさんが角材を使ってツーバイフォー方式で仕上げた。
【POINT】好きな色で統一したデスク回り
デスクの正面などの壁は黒っぽい色彩と、照明も最小限にして、パソコンに集中できるように。
【POINT】カーテンで雰囲気を変える
仕事に集中するときはカーテンを閉めて、開ければ明るく開放的になり、リラックスできる。
【POINT】洋服も雰囲気を演出
書斎にはFさんの洋服がさりげなく掛けられている。Fさん好みの色合いで、書斎全体の雰囲気づくりにも役立っている。
Fさんの仕事部屋は玄関を入ってすぐの細長いスペースに設けることにした。以前は洋室だった部屋を分割。玄関寄りのスペースをFさん専用にして、リビング寄りはキッズスペースに変えた。
玄関近くの場所は、家族の生活スペースであるリビングダイニングとは離れているため、Fさんの念願だった、仕事に集中できる環境が生まれた。


細長いスペースは奥行きがあって、幅が132㎝。意外にも広さを感じさせる空間となった。
一番奥に電動昇降式で高さを調節できるデスクを設置。高さ70㎝から、140㎝、180㎝まで変えられるので、ときには立ったままの作業もできる。
椅子は学生時代から使っているもので、普通サイズより大きくゆったりして座り心地が良い。また正面の壁にはFさんこだわりのダーク系の配色を選んだ。


「ほぼ黒に見えますが、青と緑の中間、ピーコック、ターコイズといった青緑系の色です。この色に向かって仕事をすると、仕事がグイグイと捗っていきます」
好きな色に見守られ、集中力を蓄えられる秘密基地。この壁の前で作業をすれば、仕事に集中するための“籠もり感”が得られる。パソコンの仕事がほぼ99%というFさんにとって最高の作業スペースとなった。
キッズスペースとの間には仕切り壁を設置した。仕切り壁や双方にある棚はFさんのDIYというから驚く。

「実家が木材加工会社なので、木材を使ったDIYは大好きで、学生時代からいろいろと作っていました。自分で作ると、オーダーメイドよりサイズがぴったりします」
壁は有孔ボードを使って、ツーバイフォーの方式で作った。入り口近くの仕切りは閉じないで、顔を出して子どもたちの様子をのぞくこともできる。

また、向かって左側には掃き出し窓がある。仕事の息抜きにバルコニーへ出てひと休みすることも可能だ。部屋全体と同様に3方に開口部があって、〝抜け感”もある。
〝籠もり感”と〝抜け感”を同時にかなえた、素敵な仕事部屋に大満足のFさん。しかしここで一つだけ想定外のことが起こった。
奥さんが「私も自分専用の秘密基地がほしい」と言い出したことだ。


「妻には自分だけのスペースをつくらなくてよいかと、計画段階で何度も聞いたんですよ。家族一緒がいいからいらないという返事だったのですが、この秘密基地を見て、私もほしいと言い出しました」
いやいや、大丈夫。FさんのDIYの腕があれば、奥さんの願いはいずれかなえられることだろう。
■Favorite Item
⚫︎バスケットボール

バスケが大好きなFさん。棚には仕事関係の資料が多いが、このスペースには唯一バスケットボールを置いている。
■Idea
●壁掛け

有孔ボードを使った仕切り壁。仕事部屋側は棚を作って本棚や書類入れとして活用している。
キッズスペース側は小さな棚を作って、2人の娘の文房具やおもちゃ、バッグなどを置いたり吊るしたり。女の子らしいカラフルな色であふれている。
■Owner’s voice
仕事に集中できて、時折バルコニーに出て気分転換もできる。閉ざされすぎない空間で良かったです。

【取材協力】
ゼロリノベ
東京都港区北青山2-12-42
03-6902-1941
https://www.zerorenovation.co.jp/
取材・文/阿部文枝 撮影/黒田雄一
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