NetflixやAmazonプライムビデオなどのストリーミングサービスで、年間100本程度の映画やテレビシリーズを観る海外テレビウォッチャーのキャサリンさんに、「隠れ家でこっそり鑑賞したい超過激な作品」を毎月2つオススメしてもらう連載。
第9回は、個性溢れるコメディ作品2本をご紹介!
■“ピー”必須の卑語を専門家たちが大真面目に徹底分析!『あなたの知らない卑語の歴史』

予告動画で冒頭からいきなりナビゲーターのニコラス・ケイジが「ファーーーーーーーック!」と叫ぶ演出が何とも強烈なコメディバラエティ番組。専門家を交えながら英語の卑語(ファック、シット、ビッチなど)の成り立ちや現代における使われ方に、大真面目に迫る。
いかにもインテリで絶対に卑語を言わなさそうな専門家の皆様が、当然のように卑語を連発する様子は、観ていてじわじわくる面白さ。地上波では放送できないような際どいコンテンツを、“ピー”を使わずにできるのはNetflixならではだ。
日本語ネイティブである我々にとってニュアンスとして理解しにくい卑語を、改めて学べる良質番組でもある。単に公に使ってはいけない言葉としてだけではなく、歴史的な背景やその重要性も知ることができ、観終わった後はEテレ番組を観たかと思えるほど。
~ひとりで楽しむ男の隠れ家ポイント~
明るく軽やかに卑語を連発しまくるコンテンツなので、観終わった後はついつい言いたくなってしまうかも。
■イギリスのコメディアンとその父親の笑える珍道中『ジャック・ホワイトホール:父子二人旅』

イギリスで人気のコメディアン、ジャック・ホワイトホールとその父親の珍道中を描くコメディシリーズ。30代半ばになったジャックが、親孝行をしようと父親マイケルを海外旅行へ誘う。
海外旅行に行ったことないマイケルは、勝手がわからない上に旅へのモチベーションも低く、不満たらたら。そもそも海外旅行初心者にも関わらず、高齢男性との2人旅で旅先にタイを選ぶのもどうかしている。なぜヨーロッパ圏内を選ばなかったのか(笑)。
父親のマイケルは元テレビプロデューサーで、名優ジュディ・デンチやコリン・ファースのエージェントだったこともある人物。ゆえに業界のことを分かっていると思うと、どこまでが本音で、どこまでが演出なのかわからず、それも観ていて面白い。1話が30分前後と気軽に観られてオススメ。人気作となり、シーズン5まで製作されている。
~ひとりで楽しむ男の隠れ家ポイント~
ジャックは、ちょうど読者と同じくらいの年齢なので、父親と貶し合ったり、労い合ったりする姿を観たら思わず自分を重ねてしまうかも。
【キャサリン】
Netflix、Amazonプライムビデオ等のストリーミングサービスで最新作を追いかける海外テレビシリーズウォッチャー。webメディア・雑誌などで執筆