■御宿 富久千代(佐賀県)
(※その他の写真は【関連画像】を参照)
肥前浜宿は江戸時代に長崎街道多良住還の宿場町や港町として栄えた。古い町並みは国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。
その一角、酒蔵通りに面して「御宿 富久千代」がある。日本酒「鍋島」の製造元・富久千代酒造直営のオーベルジュ。一日一組限定の「一棟貸し」の宿だ。
建物は1780年代に建てられた商家を改築したもの。「くど(かまど)造り」の茅葺き屋根が印象的な古民家だ。
客室
料理は「草庵 鍋島」で、ミシュラン三ツ星、神楽坂「石かわ」出身の西村卓馬料理長による、おまかせコース。お好みで限定酒を含む鍋島のオールペアリングも楽しめる。
器は酒蔵のオーナーが収集した名品のなかから、その日の料理を引き立てる器を選んで盛り付ける。佐賀県が誇る陶磁器である有田、伊万里、唐津からアンティークバカラなど種類豊富だ。
「料理と酒と器が三位一体となった、日本酒と料理。オーベルジュならではのぜいたくな時間をお楽しみください」と代表の飯盛理絵さん。宿泊者限定で通常は非公開の蔵見学も行っている。
極上の料理とともに、酒蔵選りすぐりの日本酒を味わう。一期一会の、至福の時が刻まれる。
佐賀をはじめとする九州の山海の幸を使って、一品ごとに工夫を凝らした創作料理コースを提供。日本酒「鍋島」は通常では販売していないオーベルジュ限定を含め、30種類以上を用意。
酒蔵では単に「香りが高い」「辛い」だけでなく、優しく五感を刺激し馴染んでいく「自然体の酒」を目指している。
御宿 富久千代
佐賀県鹿島市浜町乙2420-1
TEL/0954-60-4668
料金/1泊2食付12万1000円~(本邸)
客室数/1棟
チェックイン・アウト/15:00・11:00
文/阿部文枝
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