誰もがまた来たいと思う 至高の一杯を作り続ける
扉を開けるとカウンター奥の黄金色の天秤が目に映り、茶色や赤の内装が客の気持ちをくつろがせる。ハイセンスで落ち着いた雰囲気のバー。そこが「バー ティアレ」だ。オーナーバーテンダーの水澤泰彦氏は国内外のカクテル大会で多数の実績を持つ実力者。もともと物作りが好きだったことに加え、学生時代にバーでアルバイトをしたのがこの世界に入るきっかけになった。
「カクテルは結果がすぐに見える世界。それが潔くて良いなと思いました。コンテストは自分の技術を試せるし、同じように高みを目指す人たちと交流できる。それがモチベーションを高めたのです」
そう語る水澤氏が平成21年(2009)、38歳の時に満を持して開いたバー ティアレに込めた思いとは。
「飲みたいと思った時に私が作ったお酒を思い出すような、お酒で覚えてもらえる店にしたい」。飽くなき探求心と向上心から生まれる酒に惹かれ、今宵も多くの客が足を運ぶ。
写真/遠藤 純