歌舞伎町の真ん中にある
静かな大人の止まり木

ボトルが多く並ぶ静かな店内でグラスを傾けていると、ここが東洋一の繁華街のど真ん中だということを忘れてしまう。

「喧騒の中でもゆっくりとお酒を愉しめる、大人のための店を作りたかったんです」と語るオーナーバーテンダーの小山浩二氏。浪人中に訪れたバーの雰囲気に魅力を感じ、浪人をやめ、新宿のバー3店舗で修業をした。

平成元年(1989)に酒税法が変わったのをきっかけに、「良いものを残したい」という思いから休日を利用して都内や旅行先、郷里の気仙沼で酒屋を見つけては、昔ながらの酒を買い集めた。

その頃のものを含め、バックバーはもちろん、店内の至る所にボトルが所狭しと並ぶ。洋酒好きを唸らせる、希少な銘柄があるのは言うに及ばず。

「お客様とお話しをしながら、とっておきの一杯をお勧めします」
ネオン瞬く繁華街の中にあってもそっと迎え入れてくれる穏やかな雰囲気が、客を引きつけるのだろう。

写真/池本 史彦