静寂の中で降り積もる雪景を
露天風呂からのんびり眺める
北陸で指折りの“いで湯”の町と名高い山代温泉街のさらに奥の山手に建つ「吉田屋山王閣」は、明治後期から続く老舗だ。館内にはプールのほかギャラリースペースもあり、九谷焼発祥の地として、地元作家の作品が常時展示されている。
浴場では、1日に約10万ℓは湧出するという山代温泉でも随一の湯量を誇る温泉が愉しめる。丸くなめらかな湯ざわりで体を優しく包み込むような湯は、シャワーにも使われている。
また1階に用意された庭園を思わせる露天風呂では、湯浴みを愉しみながら周辺の風景が眺望できる。冬には辺りが白銀の世界へと変わり、別世界に訪れたかのような雰囲気が愉しめる。八咫烏が傷を癒していたと伝わる名湯に浸かり、溜まった疲れをゆっくりととりたい。
夕食は地元・加賀の山海の食材を用いた会席料理が並ぶ。山王閣では近年、新しい料理長を迎え、季節替わりの会席を刷新。加賀の四季を目と舌の両方で味わえる料理が堪能できる。
また別注で郷土料理の鴨治部煮や、ズワイガニなども食せる。加賀の魅力が詰まった宿で贅沢な時間をとことん満喫したい。