22163中世と近世を行き来する城。山城唯一の現存天守で霧に包まれる 「備中松山城 」(岡山県・高梁市)|山城を旅しよう

中世と近世を行き来する城。山城唯一の現存天守で霧に包まれる 「備中松山城 」(岡山県・高梁市)|山城を旅しよう

男の隠れ家編集部
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秋から冬にかけての季節、周囲に雲海が発生することもあり"天空の城"とも呼ばれる、岡山県・高梁市の備中松山城。自然の花崗岩を石垣や城の基礎として、巧みに利用しているところも見どころだ。

山城では唯一の現存天守を持ち、その標高も日本一の備中松山城は、標高487mのに広がる「日本三大山城」のひとつに数えられている名城だ。

臥牛山(かぎゅうさん)には大松山、天神の丸、小松山、前山の4つの峰があり、急峻な地形を生かして、かつては山全域に21もの砦があったという。

中太鼓櫓跡付近の石段を登る。

特徴的なのは天守の建つ小松山は近世城郭、大松山などは戦国時代の城域。つまり時代によって築城範囲が移り変わっているので、中世と近世の両方の見どころがあるのがこの山城の特徴になっている。

標高430m地点に構える近世城郭・小松山城。本丸にある二重二階の天守は、山城唯一の現存天守。基礎にも岩盤が生かされている。建物は昭和4年(1929)に応急修理、10年後には解体修理が行われている。

そして城下の高梁の町がジオラマのように広がる様子が気持ちよく一望できるのも、登る楽しみのひとつになっている。さらに圧倒されるのは、小松山の大手門跡から望む自然の花崗岩を生かした岩壁のような石垣だ。

枡形虎口、三の丸、二の丸へと曲輪を進んでいく。二の丸の手前が眺望がいい。
自然の花崗岩の壁をそのまま石垣として利用。上には二重櫓が建つ。
秋から冬にかけての早朝には雲海が見られることもあり、天空の城とも呼ばれる。

ちなみに雲海展望台は高梁の町から車で10分だ。

写真提供:岡山県観光連盟

備中松山城(びっちゅうまつやまじょう)
築城年:仁治2年(1240)
主な城主:三村元親

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