柔らかな感触の白濁湯と
地産素材の料理を堪能
今回、山歩きの後に荷を解いたのは白骨温泉の「山水観 湯川荘」。
「せっかく白骨温泉に来たのですから、ここでしか味わえないパワーのある温泉、地元の料理を堪能してください」と、語る主人の齋藤元紀さん。
湯船は誰にも邪魔されることなく愉しめる貸し切り露天風呂が3つと、男女別の内湯と家族風呂。よく見ると湯船の縁には湯の成分が盛り上がって付着している。
石灰が長年堆積して層になった状態で、これこそが良き温泉の証し。特に男性の内湯は45年分の石灰が凝固して石造りの湯船のようになっているが、もともとは木製の浴槽なのだという。
あふれる白濁湯にそっと体を滑り込ませると、ふわりと柔らかな感触に包まれた。まさに言葉にできない極楽の境地である。
そして湯上がりは、地物の野菜や山菜、イワナ、ミヤマベニマス、野麦峠の清水牧場のブラウンスイス牛のチーズなど地産素材をふんだんに使った料理の数々に舌鼓を打つ。
さあ、次はどこの山と温泉に行こうか。疲れがほぐれるとともにそんな想いが再び湧き上がってきた。