荒々しい岩峰が目をひく標高802mの岩櫃山。城域はその中腹に築かれ、深い樹林帯の中に堀切、堅堀、曲輪など山城の遺構が往時の姿を今に伝えている。山城散策路は隣接する観音山と共に歩く道もあるが、一本松登山口の駐車場からが一般的。登山口にはトイレと案内板がある。本丸までは約20分の道のりだ。

断崖絶壁のその奇異な山容。標高802mの岩櫃山の東の山腹、標高593mに岩櫃城(いわびつじょう)が築かれたのは室町時代のこと。城主は上杉氏に属する斎藤憲広だった。その後、武田氏配下の真田幸隆によって落城。長男の信綱、三男の昌幸へと城代は継がれた。

登山口の案内標識を確認し岩櫃城へと向かう。鬱蒼とした山道だが、下から見た断崖絶壁の険しさはなく、歩きやすい道が続いていく。

岩櫃城は本丸・二の丸・中城を中心に広い範囲を城域にしており、麓まで延びる堅堀、クランク状の堀切などが山中に残っている。登城するのに一般的なのは岩櫃山西側の一本松登山口から。登山道のような道が続くので、足元はしっかりした靴を用意した方が安心だろう。

ジグザグに切られた堀切や竪堀が随所に残る。竪堀は敵を横に移動させないための防御で、容易に上がれないようにした。

うっそうとした樹林の中を数分歩くと中城と呼ばれる小さな平場とその周囲の空堀が現れてくる。さらに登るとジグザグになった空堀と二の丸、そしてやや広くなった本丸跡となる。ここまで約20分ほどの道のりだ。

岩櫃城本丸に到着。
木々の間から吾妻川が流れる町を望む。

岩櫃城(いわびつじょう)
築城年:不明
主な城主:真田幸隆

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