中世と近世を行き来する城。山城唯一の現存天守で霧に包まれる 「備中松山城 」(岡山県・高梁市)|山城を旅しよう
秋から冬にかけての季節、周囲に雲海が発生することもあり"天空の城"とも呼ばれる、岡山県・高梁市の備中松山城。自然の花崗岩を石垣や城の基礎として、巧みに利用しているところも見どころだ。山城では唯一の現存天守を持ち、その標高も日本一の備中松山城は、標高487mのに広がる「日本三大山城」のひとつに数えられている名城だ。
臥牛山(かぎゅうさん)には大松山、天神の丸、小松山、前山の4つの峰があり、急峻な地形を生かして、かつては山全域に21もの砦があったという。

特徴的なのは天守の建つ小松山は近世城郭、大松山などは戦国時代の城域。つまり時代によって築城範囲が移り変わっているので、中世と近世の両方の見どころがあるのがこの山城の特徴になっている。

そして城下の高梁の町がジオラマのように広がる様子が気持ちよく一望できるのも、登る楽しみのひとつになっている。さらに圧倒されるのは、小松山の大手門跡から望む自然の花崗岩を生かした岩壁のような石垣だ。



ちなみに雲海展望台は高梁の町から車で10分だ。
写真提供:岡山県観光連盟

備中松山城(びっちゅうまつやまじょう)
築城年:仁治2年(1240)
主な城主:三村元親
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情報概要
住所 | 岡山県高梁市内山下1 |
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電話 | 0866-22-1487(松山城管理事務所) |
営業時間 | 9:00〜17:30 |
定休 | 12月29日〜1月3日 |
アクセス | JR「備中高梁駅」より車で約15分、岡山自動車道「賀陽」ICより約20分 |
入場料 | 500円 |