15世紀、尚巴志(しょうはし)により誕生した琉球王国。その居城・首里城と島内各地の城(グスク)を結ぶ伝達のための制度が宿次(しゅくつぎ)制度で、宿道(しゅくみち)が各地に整備された。
本島では国頭方(北部)、中頭方(中部)、島尻方(南部)に分かれ、それぞれの東海岸に延びる道を東宿(あがりじゅく)、西海岸の道を西宿(いりじゅく)と呼ばれていた。
那覇北東に位置する中城(なかぐすく)も14〜15世紀に築かれた山城で、中城村内にはハンタ道と呼ばれる王府時代の道が残る。ハンタとは崖や尾根のことで、崖上の高台を通る約6kmの散策ルートだ。
グスクから延びる道を点在する御嶽(うたき)を眺めつつ進むと、眼下に真っ青に輝く中城湾、そして彼方に勝連・新垣・中城の各グスクを一望する絶景ポイントに。
往時を忍ばせる若南原の石畳やユクヤー(旅人の休息所)などの史跡も見つかる。海景色と歴史歩きが楽しいコースだ。
写真(一部)◎中城村観光協会、中城村教育委員会