夜の碁会所で真剣勝負

年配の娯楽の印象が強い、囲碁将棋。だが、東京・虎ノ門にある「樹林」の客は30代や40代が中心だという。店主の中山さんは、「知らない同士でも一度の対局で親しくなれるのが、囲碁や将棋の魅力だと思います」と語る。

中央が店主の中山さん。常連さんの対局を見守る。

さらにこの店、長い対局でも楽しめるよう料理やドリンクメニューが豊富なことで知られている。「ナスとトマトのキーマカレー」や「牛スジの赤ワイン煮」など本格的な料理、コーヒーやコーラなどのソフトドリンク、ビールや焼酎、日本酒、ワイン、ウイスキーとなんでもござれな飲食メニューが客を喜ばす。杯を交わしながらの対局だから、知らない相手とでも親しくなれるだろう。

オムライスと唐揚げ。様々なメニューが豊富だ。

30歳前後には、平成10年(1998)に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始した『ヒカルの碁』で、囲碁の魅力を知った人も多いはずだ。テレビアニメにもなり、当時の小・中学生を中心に囲碁ブームが起こった。

「どうして負けたかを考えるのが囲碁将棋。だから精神面も強くなれる」と中山さんは言う。当の本人は店を引き継いでから、上級者に教えてもらいながら碁を覚え、腕を上げていったという。

数年ぶりに囲碁を再開した女性(4級)が、五目のハンデ戦で2段の男性と対局していた。

囲碁将棋を経験したことがない初心者でも安心して遊べるよう、体験レッスンなども行われる。少人数制のレッスンは、個室スペースで気軽に入門できるとあっておすすめしたい。また、定期的に大会や研究会、イベントも行われ交流を楽しみつつ強くなる愉しさがある。

写真/渡部健五