50445「週イチ休肝日」は失敗のもと。やめられないお酒との上手な付き合い方

「週イチ休肝日」は失敗のもと。やめられないお酒との上手な付き合い方

男の隠れ家編集部
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長引く自粛期間で、家での飲酒量が増えているという。出勤のリズムがなくなり、以前よりも時間や曜日を気にせず自宅で飲める自由度は高まったが、「平日だけど、もう一杯」「まだ早い時間だけど、始めちゃおう」と、自制する難しさを感じている人も多いだろう。

いつの間にか増えたお酒の量を「よし、やめよう」と思い立っても、これがなかなか大変だ。近づきすぎたお酒との距離を置くためのコツは、きっぱり「やめる」と決断しすぎないこと。急ブレーキをかけるのではなく、徐々にスピードを落としていくことで良い距離感をキープできるようになる。

■いきなり「週イチ休肝日」は失敗のもと

仕事を終えて、今日一日頑張った自分へのご褒美に、ビールをゴクッゴクと流し込む。

こんな風にお酒が「今日のご褒美」になっている人は、お酒をやめることで毎日の目標を失ってしまうことになる。断酒を決断をした人がとりがちな最初のステップは、まずは週に1日の休肝日を設けることだが、経験者ならこれがけっこうなハードルと感じたことがあるはずだ。

酒好きの人にとって、いきなりの休肝日は、禁酒本などの呼びかけのように「肝臓が休まり身体が喜ぶ」という思考に至る前に、「今日はお酒を飲んではいけない日」という強制感の方が強くなる。「こんなに1日頑張ったのにご褒美がないなんて……」という気持ちの方が強くなり、心理的なダメージに打ち勝つことが難しくなるのだ。

1日にお酒をまったく飲まない日があるよりも、摂取するお酒の総量のコントロールが大事だという説もある。1日に一杯も飲めない日をいきなりつくることは避け、少量なら口にしてOKという「ゆる休肝日」にすることで、つらいと感じる機会を極力つくらないようにしよう。

■「この一杯」の価値を下げる

この一杯のために生きている――酒好きにこう言わしめるほど、1日のはじめに口にするお酒の価値は高い。なんなら「この一杯」を最高の一杯にするために、風呂で汗を流したり喉を渇かす努力する人もいるほどだ。だが、「この一杯」の価値が高騰していることにより、断酒や減酒の難しさが増しているのも事実。「この一杯」に対する期待値を下げるか、同じ満足感を得られる別の何かに置き換えられないか考えてみよう。

■ノンアル飲料に「お酒感」を期待しすぎない

たとえば、一杯目のビールのシュワッと感が快感という人は、まずノンアルコールビールに置き換えることから始めるだろう。だが、残念ながらここで挫折する人も少なくない。なぜなら、お酒に求める高揚感や味わいに対する期待値をそのままノンアルコール飲料に求めてしまうからだ。

ノンアルコール飲料をはじめて飲んだ時に「まずい」と感じた人も、別の日に飲んでみると「あれ、慣れてきたかも?」と感じることはないだろうか。それは舌が慣れてきたからではなく、ノンアルコール飲料に対する期待値が下がったことで、通常どおりに味わいを評価できるようになったからだけかもしれない。

ノンアルコール飲料=お酒の代わりにはならない、という正しい理解を持ち、お酒から置き換えて飲む時は「まあこんなものだな」「意外とおいしいかな」と、少し上から目線くらいでそこそこの満足感が得られたら良い兆候だ。

■バツが悪い状況をつくる

そもそも、今日自分がお酒を飲んでも飲まなくても、自分以外の周りに影響を及ぼすことはほとんどない。禁酒の決意を今日から明日へスライドしたところで、誰にも迷惑をかけないなら、「今日やる必要ある?」となってしまう。

「今日から始める」という決意が毎日揺らいでしまう人は、シンプルに周囲の目を利用するのが効果的だ。自分がお酒をやめよう・減らそうとしていることを家族や友人に宣言すれば、「続いてる?」と聞かれた時に全く実行できていないとバツが悪い。みんチャレのようなユーザー同士で習慣化を励まし合うアプリを使うのも、誘惑に負けた時にバツが悪くなるので、実行・継続への意欲につながるだろう。

■目標を低めに持つ

お酒だけでなく、いつも何かを始めると三日坊主で終わるという人は、自分が達成しにくい無理な目標を掲げていないか見直してみよう。自分の限界は自分が一番知っているはずなので、人から見ると小さな一歩だったとしても「これなら自分でもできそう」という現実的な目標を設定する方がいい。成功できたら次の目標へとステップアップしていこう。

■私たち、いい友だちでいましょう

お酒と無理に絶縁しようとすればするほど、飲みたい思いが募るもの。そんなときは、友だち以上恋人未満の関係のように、お酒と付き合うことをイメージしよう。「友だちがベスト」と決めたその日から、付かず離れずで自分のよき理解者でいてくれる存在は、いつもとなりにいなくても、会えば楽しい時間を約束してくれる。お酒とも、そんな適度な距離感で長く健康的につきあいたいものだ。

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