102748朝日酒造の「あさひ日本酒塾プレミアム」で日本酒文化の魅力を深掘りする1日

朝日酒造の「あさひ日本酒塾プレミアム」で日本酒文化の魅力を深掘りする1日

田村 巴 (たむら とも)
田村巴
目次

朝日酒造が主催する「あさひ日本酒塾プレミアム」が、去る3月29日(土)109シネマズプレミアム新宿にて開催された。

このイベントでは多彩なプログラムを通じて日本酒の魅力が紹介され、朝日酒造の歴史や製造工程、利き酒の方法など、参加者にとって充実した内容が提供されたのだった。

「あさひ日本酒塾」のアップデート

まず最初に登壇した小嶋広報課長による挨拶では、本イベントの目的について語られた。

この「あさひ日本酒塾」が始まったのは2000年のこと。当初の会場は朝日酒造の酒蔵で、参加者20名程度の規模からスタートしたという。

広報課長の小嶋氏

それが現在では、東京でも開催して欲しいというリクエストを受けて新宿の映画館で約80名が参加する大規模開催へと発展したというから、日本酒、ひいては朝日酒造、そして「久保田」に対する注目の高さが窺える。

小嶋氏によれば、「日本酒への関心レベルは、人によって異なるため、熱量に応じてきめ細かいプログラムを提供できるように、アップデートの真っ最中」だという。

つくり手が直接お客様に日本酒の製造プロセスや楽しみ方を伝えることで、商品への興味と酒蔵への愛着を深めることを目指しているのだ。

小嶋氏の登壇後、スクリーンでは朝日酒造の紹介ムービーが上映された。

「久保田」や代表銘柄の「朝日山」といった淡麗辛口の日本酒が醸される、新潟県長岡市の美しい自然。

杜氏や蔵人たちが旨い酒をつくるため、日々、仕事と向き合うひたむきな姿。そして完成した日本酒を、食事とともに美味しくいただく人々。

まるで自分が一連の酒蔵見学を体験したかのような、満足感を得られる内容となっていた。

「久保田」は今年で発売40周年

ムービーの後に登壇した安澤常務取締役は、朝日酒造の紹介と「久保田」発売40周年の歩みについて語ってくれた。

朝日酒造は1830年、新潟県長岡市の朝日という地域にて「久保田屋」という屋号で創業。1920年に現在の朝日酒造という名で株式会社を設立した。現在、従業員170名を抱え、年間約4800キロリットルもの生産量を誇るという。

常務取締役の安澤氏

日本酒「久保田」は1985年に発売され、今年で40周年を迎える。日本人の生活様式や食生活の変化、洋酒やビールの登場で日本酒の存在が揺らぎはじめた頃、まさに時代はバブル景気の前夜、「地酒ブーム」が到来した。

当初は生産量が少なく「幻の酒」と称される他ブランドの酒が注目を浴び、「手に入らない、販売価格が高騰する」といった現象が東京をはじめ首都圏で起きはじめていた。

そこで当時、第4代社長の平澤亨は一念発起。「量より質の時代」に合わせ、幻の酒に負けない高品質で、且つ、望めば誰もが入手できる、安定した生産量と価格の日本酒を生み出すべく誕生したのが「久保田」だった。

「久保田 千寿」「久保田 百寿」の2銘柄からスタートした日本酒・久保田の歴史は、40年を経た現在では17銘柄(季節商品・限定商品含む)をラインアップするまでに発展。

日常はもちろん「ハレの日」の酒として、日本のみならず世界で愛されるようになったのである。

輸出事業では39の国と地域に展開しており、総出荷量の約10%を占めているといい、今後は輸出事業のさらなる拡大も目指しているとのこと。

安澤氏によるわかりやすく、そして親しみやすい内容のプレゼンテーションに、会場の参加者たちも大きく頷いたり、メモを取る姿が印象深く見受けられた。

大橋杜氏による日本酒ができるまで

杜氏の大橋氏

大橋杜氏によるプレゼンテーションでは、日本酒製造の工程を詳細に解説。

洗米から麹作り、発酵、搾りまで朝日酒造がこだわって行う酒造りのプロセスが紹介された。特に温度管理や品質管理が製品の出来栄えに直結する重要な要素であることがわかる内容で、非常に興味深い。

この解説は会場に集まった日本酒ファンにとって、非常に有益な内容となったことだろう。

続いては「利き酒実践講座」を開催

製品1課課長・本間氏

会場では生産本部の製品1課課長・本間氏による「利き酒実践講座」を実施。

参加者たちはウエルカムドリンクで提供された「久保田 萬寿」、追加で配布された「久保田 千寿」、「久保田 萬寿 自社酵母仕込」の3種を本間氏のレクチャーのもと飲み比べ、利き酒を実践。

基本的な利き酒の方法や味わいの表現方法について学んだ。香りや味わいを確認する具体的な手法を学び、日本酒をより深く楽しむための知識を習得。

実際に利き酒をしてどう感じたか、味わいの感想を参加者たちが発表しあう一幕も。おおいに盛り上がりを見せた。

本間氏からは他にも、温度による味わいの変化等についても解説が行われ、多様な楽しみ方を知ることができた。

新商品「KUBOTA GIN」の紹介

常務取締役の牧野氏

続いて登壇した常務取締役の牧野氏は、新規事業として開発された蒸留酒「KUBOTA GIN」について紹介。

「自然と人との繋がりを再構築する」というコンセプトのもと、16種類のボタニカルを使用して蒸留されているという。さらに、新たに設立した「越路蒸留所」についてや、里山をイメージした製品開発背景が語られた。

KUBOTA GIN

また、飲み方についてはジンの定番であるジントニックとは別に、ジンの香味をより味わうためにオススメなソーダ割りでの提供方法など、新しい楽しみ方も提案された。

セミナー後のお楽しみは、アフターパーティー

109シネマズプレミアム新宿の映画館内で行われたセミナーの後は、同じ東急歌舞伎町タワー内にある「JAM17 DINING & BAR」でパーティーを開催。

立食形式のパーティでは、「久保田 千寿」や「久保田 萬寿」はもちろん、「KUBOTA GIN」も多種多様な料理とともに振る舞われ、参加者たちは、会話や飲食を思い思いに楽しんだ。

先ほど登壇していた朝日酒造の皆さんと参加者とのコミニュケーションも活発に行われ、パーティー終盤には抽選で豪華な記念品のプレゼント大会も開催。

朝日酒造による「あさひ日本酒塾プレミアム」では、参加者にとって日本酒文化を深く理解し、その魅力を再発見する絶好の機会となったことだろう。

これからも朝日酒造が多くの人々に愛され、日本酒ファンの拡大に貢献していくことを期待する、そんな1日となった。

公式HP:朝日酒造株式会社

取材・文/田村巴 撮影/東海林和幸、田村巴(一部)

▼あわせて読みたい

田村 巴 (たむら とも)
田村 巴 (たむら とも)

1979年、北海道出身。バイク(チョッパー)専門誌「HARD CORE CHOPPER」、フリーペーパー「MOLE Magazine」、ライフスタイル誌「男の隠れ家」を経て、現在は「男の隠れ家デジタル」編集長。

バイクやクルマでの日本一周・目的を決めない旅が趣味。好きな分野は「飛行機」「クルマ旅」「地方の土着的な風習や歴史」「ミステリー」など。UFOや都市伝説に興味深々。好きなものは「巨大建造物」「道の駅・SA(道の駅きっぷ収集)」「キャンプ」「ガジェット」「カメラ」「ボストンテリア」。

Back number

バックナンバー
More
もっと見る