海外のチップ文化についてどれくらい知っているだろうか? チップ文化は、日本にはまだない海外特有の文化だ。日本人は特に馴染みがないため、海外で過ごすときに戸惑ってしまう人も多いはずだ。
そこで今回は、海外のチップ文化の基本、渡すタイミングや金額相場を詳しく解説する。海外では一般常識なので、今後海外に行く人も、そうでない人もぜひ最後まで読んでみてほしい。
■海外ではなぜチップを渡すのか?
「海外ではなぜチップを渡すの?」という疑問が湧いたことはないだろうか? 海外でチップを渡す主な理由は、そもそもサービス業の賃金が安く設定されており、チップによって従業員の収入の一部が補填されているためだ。
チップは正式な収入源として認められているため、チップとしてもらった金額は納税時に申告する必要がある。
なお、地域や店舗によっては、チップがサービス料に含まれているケースもある。その場合、サービス料にチップを上乗せして支払う必要はないとされている。会計をする前に、メニューや伝票に記載がないかチェックしておこう。
■チップを渡す国と渡さない国
「海外においてチップは渡すもの」と一括りにしている人が多いと思うが、実はチップを渡す国とそうでない国がある。チップが必要なのかどうかは、国や地域によって異なるため注意が必要だ。
【基本的にチップを渡す主な国】
・アメリカ
・カナダ
・カタール
・メキシコ
・エジプト
【サービス料に含まれていない場合にチップを渡す主な国】
・ロシア
・ブラジル
・オーストリア
・トルコ
・アイルランド
【一般的にチップを渡さない主な国】
・ドバイ
・イタリア
・スペイン
・中国
・インド
・オーストラリア
・台湾
【チップが不要である主な国】
・日本
・フランス
・オマーン
・アルゼンチン
■チップを渡すタイミング
チップを渡すタイミングは、地域や店舗に応じてさまざまだ。代表的なタイミングとしては、以下のようなパターンが挙げられる。
・飲食店で食事をしたとき
・ホテルでベッドメイキングをしてもらったとき
・スタッフから案内を受けたとき
・ホテルや空港で荷物を運んでもらったとき
・タクシーに乗ったとき
チップを渡すタイミングは、「スタッフから何かしてもらったとき」や「感謝を伝えたいとき」が基本である。
チップを渡すときはできるだけ硬貨を避け、紙幣で渡すのがマナーだとされる。店舗でサービスを受ける際には、最小単位の紙幣をポケットに入れておくことをおすすめする。
また、チップは袋などに包まず、基本的に現金をそのまま手渡しで渡す。クレジットカードでチップを渡す場合は、「Tip」または「Service Charge」と記載された欄に記入しよう。
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■チップの金額相場
チップの金額相場は、国・地域やサービス内容によって異なる。例えば、アメリカで食事をしたときには食事代の15〜20%のチップを渡すが、イタリアでタクシーを利用した際には運賃の10%程度を渡す。
このように、チップの金額相場は状況に応じて異なる場合がある。より相場に近い金額を渡すためにも、各国の金額相場を把握しておこう。アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、韓国の金額相場は以下の通りだ。
【アメリカのチップ】
ホテル:荷物1つにつき2〜3ドル。ベッドメイキングは1〜2ドル
飲食店:食事代の15〜20%
タクシー:運賃の15%
【イギリスのチップ】
ホテル:ルームサービス1回につき1ポンド程度
飲食店:食事代の10〜15%
タクシー:運賃の10〜15%
【フランスのチップ】
ホテル:特別なサービスを依頼した場合は1回につき2〜5ユーロ
飲食店:高級レストランの場合は食事代の5〜10%
タクシー:荷物を運んでもらった場合は2〜5ユーロ
【イタリアのチップ】
ホテル:ルームサービス1回につき1〜5ユーロ
飲食店:料金に含まれていない場合は食事代の7〜15%
タクシー:運賃の10%前後
【韓国のチップ】
ホテルや飲食店で特別なサービスを受けた場合は5,000〜10,000ウォン
■まとめ
今回は、海外のチップ文化をできるだけわかりやすく解説した。チップの概要部分はざっくりと理解できただろうか?
日本では馴染みのないチップだが、海外では当たり前の文化として採用されている。ホテル・飲食店・タクシーの利用時に渡すのが基本だが、その他サービスを受けた際にも渡すことがある。
今後、海外に行く予定がある人は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてほしい。楽しんでいただけただろうか。今後も「男の隠れ家デジタル」らしい切り口で情報を紹介していきたいと思う。
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