これから新生活のシーズンが始まる。引っ越しやイベントなど、いまからバタバタと忙しくなる人もいるはずだ。
新生活の開始時期は、日本では4月が至極当たり前だが、実は海外ではその限りではない。日本と海外では、開始時期、引っ越しタイミング、必要コストなど、異なるポイントが複数あるのだ。
そこで今回は、日本と海外における新生活事情の違いを解説していく。ライフスタイル誌から誕生した男の隠れ家デジタルが、知的好奇心をくすぐる情報を解説しよう。
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■日本の新生活|4月からスタート
日本の新生活は4月からスタートするのが基本だ。引っ越しのピークは3月から4月にかけてで、2月ごろから準備を進める必要がある。準備が遅れてしまうと、「希望に近い物件が見つからなかった」など、トラブルにつながる可能性があるため注意が必要だ。
同じ日本のなかでも、都会と田舎では新生活を始めるにあたってのコストが大きく異なる。一般的なワンルームで比較すると、都会と田舎では初期費用に20万円前後の差が出る。
しかし、それぞれにメリット・デメリットがあるため、コスト面だけで良し悪しをはかるのは難しい。具体的には、以下のようなメリット・デメリットが挙げられる。
メリット | デメリット | |
都会 | 公共交通機関が充実していて旅行がしやすい | 家賃や物価が高いため生活費がかさむ |
---|---|---|
田舎 | 家賃や物価が安いため趣味にお金を使える | 交通の便が悪く、長距離の移動には車が必要になる |
■アメリカの新生活|9月からスタート
アメリカの新生活は9月から始まる。アメリカの学校では年度末が8月で、9月1日から新学期がスタートするためだ。
そして、引っ越しのピークは8月後半だとされている。新生活の開始時期以外にも、以下のような違いが挙げられる。
- 引っ越しサービスが充実していない
- トラックをレンタルして自分たちで引っ越しする人が多い
- 引っ越しサービスを使うとチップを渡すのが基本
- 家賃が高額になりやすい
地域によっても差はあるが、ニューヨークではワンルームを借りるのに50万円ほど必要になる。しかし食べ物や洗剤など、販売されている商品のサイズが大きいため、工夫をすれば生活費を抑えることが可能だ。
■中国の新生活|9月からスタート
中国もアメリカと同様、9月から新生活がスタートする。中国で新生活を迎える際に注意すべきことは、物件の手配である。
中国ではオーナー自身が部屋の内装を施工しているため、壁や床の材料・色、備え付けの家具などは、物件ごとにまったく違う。物件によって生活の満足度が大きく変わるため、良い生活をしたいなら早めに物件を見つける必要がある。
さらにオーナーとの交渉によって契約内容が変わるため、浄水器の設置の有無など、細かい条件もその都度確認しなければならない。ちなみに、引っ越し業者は質よりスピードを重視する傾向にあることから、自分たちで引っ越しを進める人が多いようだ。
■韓国の新生活|3月からスタート
韓国では3月から新学期が始まる。日本と比べて1ヶ月早いため、韓国に引っ越して新生活をスタートさせる人は、早めに準備を進める必要がある。
韓国の引っ越しでは、基本的に保証金が必要となる。これは、日本における敷金にあたるものだが、日本の敷金とは金額がまったく違う。家賃10ヶ月分ほどの保証金を支払うことになるため、事前にまとまったお金を用意しておく必要がある。
とはいえ、退去時に保証金は戻ってくるので大したデメリットにはならない。また、すべての物件が保証金を必要とするわけではなく、以下のように日本と似た賃貸制度も存在する。
- チョンセ:契約時に高額な保証金を大家に預け、毎月の家賃が免除になる
- ウォルセ:契約時に保証金を大家に預け、毎月の家賃を支払う
- サグルセ:契約時に一括で保証金と家賃を支払う
制度に応じて金額が大きく変わるため、自身の金銭状況を踏まえて慎重に選ぶ必要がある。
■イタリアの新生活|9月からスタート
アメリカや中国と同じく、イタリアの新生活は9月からスタートする。8月から引っ越しの準備を始める人も多いが、イタリアでは早めに準備を進めることが推奨される。
なぜなら、引っ越し業者や不動産会社が迅速に対応してくれない可能性があるためだ。イタリアでは陽気で穏やかな性格の人が多いため、日本よりも何かとスローペースで進むことが多い。
日本と同じ感覚で8月から準備を始めると、さまざまな遅れから9月の新生活に間に合わないことがあるのだ。
とはいえイタリアの引っ越しでは、日本よりも安く済みやすいという利点がある。食費や洋服代なども比較的安いため、工夫をすれば低コストで生活を送れるはずだ。
■まとめ
本記事では、日本と海外における新生活事情の違いを紹介した。どの国も新生活には苦労がつきもので、お金や手間が何かと必要になる。
しかし、最初の苦労さえ乗り越えれば、晴れ晴れとした新生活を送れるはずだ。海外に移住する際も、本記事の内容をぜひ参考にしてほしい。
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