Chat GPTを作ったOpenAIが、新しい言語モデル「GPT-4」を現地時間3月14日にリリースした。これまでの「GPT-3.5」よりも、推論性能を大きく向上させたようだ。そのほか一部機能が追加されている。
そこで今回は、新しい言語モデル「GPT-4」について解説する。Chat GPTなどのAIに詳しくない人も、ぜひ最後まで読んでみてほしい。
■OpenAIの新しい言語モデル「GPT-4」とは?
そもそも「GPT-4」の「GPT」とは、自然言語処理モデル(AIの種類)のことであり、「4」というのはそのバージョンを示している。OpenAIはChat GPTというAIも開発しており、これは2022年11月にリリースされた人工知能チャットボットである。
Chat GPTはこれまで「GPT-3.5」を採用していたが、今回「GPT-4」にアップグレードされたことで、AIの機能性や推論性能が大きく向上した。
具体的には、質問に対する回答の正確性が向上しており、わからないことをしっかり「わからない」と返答してくれるようになった。英語版では、司法試験の模擬問題を「GPT-4」に解かせたところ、上位10%のスコアで合格水準まで達したとのことだ。
また、「GPT-4」からは新機能として、画像データをAIに読み込ませることが可能になった。これは、画像に写っているものを指摘すると、それに応じた答えが返ってくるというものだ。
例えば、牛肉、タマネギ、ニンジン、ジャガイモが写った画像を提示し、「これで何が作れる?」と聞けば「カレーが作れます」と返答してくれる。まだ不完全な機能だが、これからの進化に期待が高まっている。
■「GPT-3.5」と「GPT-4」の比較
実際に、「GPT-3.5」と「GPT-4」の両方を使って、その違いを比較してみる。情報の正確性を比較するのは難しいため、今回は以下のように機能性を比べてみた。
Chat GPTに「赤ちゃんになってください。返事をして」と同じ質問をしたところ、それぞれ以下のように回答してくれた。
【GPT-3.5】
はい、こんにちは!赤ちゃんのChatGPTです。まだ言葉を話せないので、泣いたり笑ったりするだけですが、お話を聞かせてください。
【GPT-4】
わー、わー、わー! あ、あかちゃんになっちゃった! わかんないことたくさんだけど、質問ある? わー、わー!
このように、「GPT-4」は質問の意図をより深く理解し、それに応じた適切な答えを提示してくれる。以前、Chat GPTを使ったしりとりが話題になっていたが、今後はさらに高度な遊びを展開できそうだ。
■「GPT-4」搭載のChat GPTを利用する方法
3月19日時点では、「GPT-4」搭載のChat GPTを無料で利用することはできない。利用するためには、有料版のChat GPT Plusに加入する必要がある。
利用料金は月額$20(約2,500円)と少々高額だが、仕事の効率化や生産性向上につながる可能性があるため、利用する価値は十分にあると言える。
ただし、無制限に「GPT-4」を利用できるわけではなく、「4時間ごとに100メッセージ」という制限が存在する。便利過ぎるあまり、使いすぎるとすぐに制限に達してしまうため、「GPT-4」の使いすぎには注意しよう。
具体的な利用方法は、Chat GPTの公式サイトにアクセスし、簡単な会員登録を行い、Chat GPT Plusに加入するだけだ。ほんの数分で加入まで完了するため、興味がある人はぜひ試してみてほしい。
なお、新しい言語モデルの「GPT-4」はChat GPTだけでなく、「Tome」や「Be My Eyes」などでも利用できる。「Tome」は一部無料で試せるため、初めてAIを利用する人におすすめだ。
■まとめ
今回は、新しい言語モデルの「GPT-4」について解説してみた。
「GPT-4」を搭載したChat GPTをうまく活用すれば、仕事の効率化や生産性向上につなげることができる。「自分の仕事には関係ない」と思っていても、AIの進化が加速している現代においては、いつAIが人間に置き換わるかわからない。
これまでAIに興味を持っていなかった人も、ぜひこの機会にChat GPTを触ってみてはいかがだろうか。今後も「男の隠れ家デジタル」らしい切り口で情報を紹介していきたいと思う。
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