佐賀県内の17蔵が一堂に会す大型イベント!
「佐賀の地酒きき酒会2023 in東京」はその名の通り、佐賀県内の17酒蔵が酒販店や飲料店、マスコミ向けに行ったきき酒会。マスコミの端くれである我らは、その情報を聞きつけお馴染み「にほんしゅ」の2人と共に訪れた。
今回、参加したのは「天吹・基峰鶴・佐嘉・七田・万齢・東鶴・万里長・虎之児・能古見・松浦一・幸姫・古伊万里前・光武・宗政・東長・東一・肥前蔵心」の皆様。
開始1時間ほどで参加者が100名を超える盛況ぶりに驚きつつも、一つ一つ心を込めて丁寧に仕込まれた各蔵自慢の酒にきき酒のペースも上がる。
例えばバナナやひまわりの酵母で個性的な酒を醸す天吹酒造は人気の“恋するシリーズ”からスイカのラベルが爽やかな「夏に恋する特別純米 生」を。スッキリした味わいで確かに暑い夏によく冷やしていただきたくなる。
五町田酒造の「東一 低温長期発酵 山田錦 特別純米酒」は、特製吟醸用タンクで長期低温発酵させた一回火入れ(瓶)の原酒。原酒ながらアルコール度数は14度で飲みやすく、フルーティな香りと味わいが特徴的だった。
幸姫酒造の「幸姫 DEAR MY PRINCESS」は梨を想起させる爽やかなフルーツ感を感じる、やや甘口な味わいがさっぱりと飲みやすい。
また佐賀県の酒米生産集団「ありあけ酒米研究会」による佐賀県産レイホウを100%使用した「幸姫 純米吟醸 RISE」はおしゃれなラベル同様、味わいもさっぱり淡麗でほどよい甘さがおしゃれな仕上がり。
焼酎「魔界への誘い」で知られる光武酒造場ではコラボ商品が注目の的。「北斗の拳」とコラボした芋焼酎や、本誌の連載でお馴染み久住昌之先生による「孤独のグルメ」とのコラボ(大吟醸、芋焼酎)が並ぶ。「下戸の井之頭五郎さんはきっと飲めないだろうけど…」と思いつつも美味しくいただいた。
天山酒造では特約店限定ブランドの「七田」や代表銘柄「天山」が並ぶ。なかでも衝撃的だったのは「天山 スパークリング」だ。
スパークリング日本酒と聞いてイメージしがちな“甘さ”を想像して飲むと、とても良い意味で裏切られる。キリっとしたドライな辛口のシャンパンそのものと言いたくなるような味わい。米の味を遠くに感じつつも爽やかな風味が非常に飲みやすかった。
全ての酒蔵を紹介しきれないのが残念で仕方がないのだが、総じて佐賀県の日本酒レベルの高さに驚く1日となった。
目を輝かせながら次々ときき酒していくにほんしゅの2人の背中を追いつつ、まったくの部外者ながらも「佐賀の地酒きき酒会2023 in東京」の成功を信じずにはいられなかった。
世界でも評価される日本の伝統酒である日本酒を、この先も残していくために日本人が自ら率先して日本酒を愛し、嗜み、慈しんでいきたいものだとつくづく思うのであった。
男の隠れ家デジタルでは今後も日本酒や日本の酒類に注目して、さまざま紹介していきたいと思う。
にほんしゅコメント
熱心な日本酒ファンにとっては佐賀県の地酒のレベルの高さはよく知られていますが、一般的にはまだまだ「九州は焼酎でしょ?」とひとくくりにされてしまうことも多いです。
そんな方にぜひ味わっていただきたいのが佐賀県の地酒。甘口だけど重くない、洗練された甘味を持つ日本酒が多く、本当に素晴らしく粒揃い! 飲まなきゃ損! 飲めば心は大吟醸!
ぜひ佐賀地酒を見かけたら飲んでみてください!