地下迷宮、洞窟……。大地の下に広がる秘密めいた地下空間は、どうしてこうも心をワクワクさせるものなのか。旅行先に鍾乳洞などといった観光スポットがあると、ついつい足を運んでしまうのは筆者だけではないはずだ。
“地下迷宮”と聞くと、どうしても「ゲームの世界じゃないんだから、私たちの日常とはかけ離れたものだろう」と思われるかもしれない。しかし、声を大にして言いたい。実は、東京近郊にも地下迷宮を楽しめるスポットが存在しているんだぞ、と。
本記事では、ぜひ夏の週末に涼を求めて訪れてほしい、RPGの探検家気分が味わえる地下スポットを紹介する。
■小平市ふれあい下水道館(東京都)
東京から気軽にフラッと探検家気分を味わいに行きたいなら、「小平市ふれあい下水道館」がイチオシ。名前はいかにも子ども向けの施設に見えるが、日本で唯一自由に本物の下水道管に入れる非常に珍しい施設であるため、大人でも十分に楽しめる。
誰でも、一度は映画やゲームで下水道を走って逃げる主人公の姿を目にしたことがあるだろう。地下25mの下水道管でこっそり物語の主人公気分に浸る休日も、悪くないじゃん?
■大谷資料館(栃木県)
栃木県宇都宮市大谷町に位置する「大谷資料館(おおやしりょうかん)」は、この付近で採掘される「大谷石」の歴史を紹介している施設。
採掘に伴ってできた「地下採掘場跡」は、さながらRPGゲームのダンジョンをそのまま現実世界に投影した世界観だ。どこかに、伝説の剣でも刺さっていそうで心躍るではないか。
2万平方メートルにも及ぶ採掘場跡の気温は、平均8℃前後。まるで天然冷蔵庫の中にいるような空間は、涼をとるにはぴったりだ。
■不二洞(群馬県)
群馬県上野村にある「不二洞(ふじどう)」は、関東最大級の鍾乳洞として名高い。何億年という歳月をかけて作られたその造形は、ありのままの自然の偉大さや神秘を感じさせてくれる。近隣にはコテージや天然温泉が堪能できる宿泊施設があり、ロマンチックなライトアップも楽しめるため、家族旅行やデートにもおすすめだ。
はるか昔には、実際に探検家が何度も探索を繰り返したにもかかわらず、未だ全貌を表していないといわれているこの鍾乳洞。迷宮のような神秘的な空間が人々の探究心をかきたてるのは、今も昔も変わらないらしい。
■首都圏外郭放水路(埼玉県)
埼玉県春日部市にある「首都圏外郭放水路(しゅとけんがいかくほうすいろ)」。地域の治水施設としての役割を果たしているこの施設では、パルテノン神殿のような「調圧水槽(通称:地下神殿)」や作業用通路、ポンプ室、ガスタービン部などの見学が可能だ。
ロケでよく使われる場所であるため、映画・ドラマ鑑賞が趣味の人にはもってこい。広大で無機質な空間で味わえる非日常感は、東京近郊にいることを忘れさせてしまうほどだ。
■富岳風穴・鳴沢氷穴(山梨県)
「富岳風穴(ふがくふうけつ)・鳴沢氷穴(なるさわひょうけつ)」は、山梨県南都留郡にある人気の観光地。天然記念物に登録されている2つの洞窟は、徒歩25分前後でアクセスできる場所に位置している。
富岳風穴は、子どもや年配の人でも歩きやすい横穴型洞窟だ。天然の冷蔵庫として活用されていただけあり、平均気温は3℃と非常に低い。
鳴沢氷穴は、自然の起伏に富んだ竪穴型洞窟。天井から伸びる巨大な氷柱はもちろん、一歩踏み込めば二度と帰れない「地獄穴」、ゲームの世界なら溶かした先に隠し扉がありそうな「氷の壁」なども見どころである。
■いくつになってもワクワクできる地下迷宮で胸が弾む週末を!
東京近郊にも数多く存在している地下迷宮。まるでRPGや映画の世界に迷い込んだかのような不思議な空間に、どうしても胸が弾んじゃうのがオトコゴコロってもんよね。
夏の暑さにしぼんだ心には、ときめきと涼しさで栄養補給を。今週末は、ぜひ地下迷宮で“主人公気分”を満喫してみてほしい。
楽しんでいただけただろうか。今後も「男の隠れ家デジタル」らしい切り口で情報を紹介していきたいと思う。
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