84415日本初のグランピングリゾートで「命と食を学ぶ狩猟体験ツアー」を愉しむ

日本初のグランピングリゾートで「命と食を学ぶ狩猟体験ツアー」を愉しむ

男の隠れ家編集部
企画部PR
目次

その瞬間の特等席へ。
第3回 星のや富士【山梨県富士河口湖町】

「その瞬間の特等席へ。」をコンセプトに、各施設が独創的なテーマで、圧倒的非日常を提供する「星のや」。

国内外に展開する各施設では、その土地の風土、歴史、文化をおもてなしに繊細に織り込み、出会った季節にしか味わえない最高の瞬間を体験していただくことで、訪れた人を日々の時間の流れから解き放ちます。

富士山山麓の大自然の中で優雅にワイルドに過ごす休日

落ち葉を踏みしめ、森の奥へ奥へとゆっくり歩みを進めていく。吹き渡る風が木々を揺らすたび、斜めに差し込む陽光と葉陰が足元でゆらゆらと踊る。秋の深まりを感じる凛とした空気と濃密な静けさ。染み入るようなその冷気が心地いい。

ここは本栖湖に近い青木ヶ原樹海。目的は人生初の“狩猟体験”! 地元の猟師に案内されその深い山懐に足を踏み入れていたのである。膨らむ期待に気持ちははやるばかりだが、不安も交錯し不思議な高揚感を覚えていた。

参加していた体験プログラムは、河口湖を望むグランピングリゾート「星のや富士」が開催する『命と食を学ぶ狩猟体験ツアー』。猟師とともに森に入り、罠を使用した狩猟の見学・体験を通して命をいただくことへの理解を深めるという内容だ。

企画の背景には増えすぎた鹿や猪の獣害と自然との共生や共存、持続可能な社会のための目的意識などがある。体験では狩猟で仕留めた鹿の解体作業も。そして猟師の技術によって美味なる食材に昇華された肉を、ジビエ料理として堪能するのである。

さらに鹿革工芸品の「甲州印伝」の漆付けも体験。命あるものが食材や工芸品となる過程を知ることでその大切さを考えるきっかけになれば、という思いが込められている。

「星のや」では各施設ごとに独創的なテーマで“圧倒的非日常”を提供しているが、この体験ツアーは、特筆すべき本格派アクティビティのひとつだと言えるだろう。

そもそも星のや富士での滞在と数々のアクティビティは、富士山麓の大自然の中で優雅なアウトドアライフを満喫する“グランピング”スタイルだ。

レセプションでグランピングアイテムの入ったリュックサックを受け取り、SUV車に乗りキャビンへ。

河口湖を眼前にした約6haの広大な丘陵地にあり、赤松の森の高低差を生かしたエリアには全40室のキャビン(客室)、ダイニング、クラウドテラスなどが点在。自由に森を散策しながら季節の移ろいに身を委ねることができる。

まずは河口湖畔近くのレセプションでチェックインし、専用のSUV車に乗り込んでキャビンへ。そう、この瞬間から圧倒的非日常時間の針がゆっくりと回り始めるのだ。

自然が主役なので客室は白が基調のシンプルかつ洗練された設計。全室に河口湖を一望できる開放的なテラスリビングが設えられている。

洗練されたキャビン(客室)の外観と内部空間。

日も暮れかかった頃、森に囲まれた施設内を散策してみることにした。森の中に続く階段を上がっていくとフロントとダイニング、さらにその先の最上部には木漏れ日デッキ、ライブラリーカフェ、焚き火ラウンジなどを備えたウッドデッキのクラウドテラスがある。

森に響き渡るパチパチと爆ぜる薪の音、温かな焚き火のゆらぎ……。本を読み、珈琲やウイスキーをたしなみ、夜は星を見上げて森の演奏会に耳を傾ける。久しぶりに深い呼吸をし心穏やかな時間を過ごした。

2015年にオープンした日本初のグランピングリゾート「星のや富士」の敷地の最上部にあるクラウドテラスのライブラリーカフェと焚き火ラウンジ。焚き火を囲んで朝は珈琲、夜はお酒を飲みながら自然に抱かれ過ごしたい。ライブラリーカフェには本や飲み物などが用意されている。

さて、狩猟体験ツアーは2日目の朝8時30分に出発。オリエンテーションで罠の仕組みや注意点などを聞いた後いよいよ森へと入る。案内人は地元富士河口湖町出身の猟師・滝口雅博さんと弟子の古屋永輔さん。

滝口さんは町のジビエ食肉加工施設の所長も務める狩猟歴40年余のエキスパートだ。まずは仕掛けた罠を確認するため木漏れ日差す青木ヶ原樹海の奥へと進んでいく。

猟師の滝口雅博さん(右)、古屋永輔さん(左)とともに、本栖湖に近い青木ヶ原樹海を歩く。

「あぁ、掛かってないね」一見すると分からないが、倒木の落ち葉の中に最初の罠が隠されていた。

「“足くくり罠”を仕掛けるんだけど、重要なのは“踏ませ”の技術」。獣道、鹿のフィールドサインを見逃さず障害物の手前に仕掛けるとそこを通る鹿が罠を踏むのだという。

「前の右足に罠が掛かると一人前だね」と滝口さん。太陽や風の動きなど自然を読む総合的な判断力も必要不可欠だという。

仕掛けた罠の場所へと向かうと、一匹の鹿が掛かっていた。

ふいにガサッという音がして生き物の気配を感じた。が、滝口さんは首を横に振りさらに森の奥へ……。

そして、いつしか風が止んだかと思うと、「おっ、いたね」と静かに声を上げた。指差す先に目線を合わせる。と、確かに罠にかかった一匹の鹿が落ち葉を舞い上げ動いていた。

足くくり罠の説明を受ける。
昼食は猟師の滝口さんの店で鹿肉や猪肉のジビエ定食を堪能。

すぐさま古屋さんが鹿を押さえ、頭に衝撃を与えて脳死状態に。そして放血して一気に解体作業を行う。

「質のいい肉にするにはしっかり放血するのが大事。生きてる鹿肉を食べてもらいたいからね」。

解体した肉を愛おしむように掌にのせ、笑顔で滝口さんはそう語った。

鹿肉の切り分け方も伝授。

なかなか衝撃的ではあるものの、命をいただく大切さを今回改めて認識し、深い感動を覚えた。そして夜の「ジビエディナー」では狩猟肉をダッチオーブンなどで自ら仕上げて賞味。

美しいピンク色と柔らかな口当たりの鹿肉はワインとの相性も抜群だ。ワイルドさと繊細さを兼ね備えた滋味深い自然の恵み。まさに感謝という言葉しか思い浮かばない。

ジビエディナーはフォレストキッチンで焚き火を眺めながら。スタッフのグランピングマスターと一緒に料理をするもメニューも。
鹿ロースの煮込みブルーベリーソース。
猪とトリュフのラグービアンコ。
鴨つみれと茸のスープ。

狩猟体験ツアー

地元の猟師とともに富士北麓の森を歩き、罠を使用した本格的な狩猟の見学と体験。仕留め方や放血、解体などのレクチャーを受けながら、一連の流れを間近にすることで命をいただくことへの感謝を深めます。

さらに甲州印伝の鹿革の漆付け体験も行い、鹿革の活用法を学びます。

料金:1名10万8000円(税・サービス料込)*宿泊料別
定員:1日1組(1組2~4名)
含まれるもの:狩猟への同行、鹿の解体作業の見学・体験、長靴レンタル、甲州印伝の漆付け体験と小物、狩猟肉ディナー

甲州の漆付け体験から鹿革の活用法を学ぶ

鹿革に様々な柄の型を用いて漆付けが施される甲州印伝。数百年の歴史を持つ伝統工芸品で、古くは武具などに使われていた。

漆付け体験は、伝統工芸士の称号を持つ山本裕輔さんから指南してもらい、希望の小物に仕立てる。鹿革が工芸品に加工されていく過程を体験することで命の大切さを学ぶ。

星のや富士

富士北麓の自然や文化との一体感をもたらすグランピング滞在

朝食はキャビン(客室)に届けてもらうモーニングBOXをチョイス。河口湖などの景色を眺めながらテラスリビングで食べる爽やかな時間。

クラウドキッチンで楽しむ燻製づくりとウィスキーの飲み比べ。
朝8時から9時半まで焚き火で珈琲を淹れて味う森の珈琲店がオープン。

山梨県南都留郡富士河口湖町大石1408
050-3134-8091(星のや総合予約 9:30〜18:00)
チェックイン・アウト/15:00・12:00 
客室数/40
料金/101,000円~(1室1泊あたり、食事別、税・サービス料10%込) 
アクセス/中央道・大月JCTより東富士五湖道路「河口湖」ICから約20分

文/岩谷雪美 撮影/新井寿彦

▼あわせて読みたい

企画部PR
企画部PR

いくつになっても、男は心に 隠れ家を持っている。

我々は、あらゆるテーマから、徹底的に「隠れ家」というストーリーを求めていきます。

Back number

バックナンバー
More
もっと見る