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時空旅人Vol.60「鬼と怨霊がくる」1月27日(水)発売
一度中世に衰退したかに見える鬼だが、消えることはなく近くに潜み続けていた。近代から現代にかけて漫画や小説などで再び蘇る様々な鬼。人に災いをもたらす怪物、仏教や神道の邪鬼や夜叉、怨霊など、様々な姿で現れる。そんな身近な存在ともいえる鬼を考察する特集。
【第一章】鬼が跋扈する日本
一般的に鬼は邪悪な存在とされるが、果たしてそれは事実なのか。古典から現代まで、物語に描かれた鬼のイメージを紐解くことで、その実像を浮かび上がらせたい。
【第二章】怨霊と地獄の世界
日本では恨みを抱いて祟りを及ぼす死霊を鎮めるためこれらを神として祀ってきた。なぜ人は死者を恐れるのか。また、そこに見え隠れする日本人の死生観を紐解く。
【第三章】鬼の伝承とゆかりの地
日本各地に残されている鬼にまつわる伝承の数々は最終的に鬼が退治されるというものだ。その背景には人間の悲哀が隠されているいうにも見える。
【第四章】鬼と神楽
神に奉納するために演じられてきた神楽は奉楽、唱歌、舞踊、演劇など様々である。登場する「鬼」の存在に注目すると、人々の祈りの心が秘められている。
【寄稿一覧】
・鬼の正体とは何か? 文/八木 透(世界鬼学会会長、佛教大学)
・怨霊の正体 文/山田雄司(三重大学)
・大江山の酒呑童子伝説 文/丘 眞奈美(世界鬼学会副会長、歴史作家)
・幻想的な神楽の世界 文/斎藤英喜(佛教大学)
・人々の死者への思いとは? 鬼とゾンビの秘密 文/福田安佐子(国際ファッション専門職大学)