坂本龍馬をはじめとする幕末ヒーローゆかりの地・高知市。JR高知駅に降り立つと、坂本龍馬を中心に、中岡慎太郎、武市半平太の三志士像が目に入る。南国の熱き血潮を受け継ぐ市民たちが集う「ひろめ市場」は、酒飲みたちの憩いの場なのである。

地の味を自由気ままに買い求める楽しさ

高知市の中心街・帯屋町にある「ひろめ市場」は、1998年にオープンした酒飲みの名所だ。約40ほどの飲食店が集う巨大な屋台村で、客は場内にあるあちこちのテーブルを使い、好きな料理と飲み物を選んで楽しむ。

混み合うと相席が基本。地元の人や旅人と言葉を交わす楽しさもある。

土佐名物カツオのたたきの実演や、鯨料理、地鶏料理などの高知らしい味覚はもちろん、ラーメンやフレンチなど和洋中の様々な飲食店が立ち並び、活気と賑やかさは一級品だ。たくさん飲み食いしようと意気込んで訪れたのは、比較的空いているであろう平日の昼間。にも関わらずビールや日本酒を楽しむ先客たちを見て、呑んべえの国にやってきたのだと思わずにはいられない。

兎にも角にも注文せずにはいられない、カツオの塩タタキ。

ショッピングモールのフードコートのごとく、席を確保したら地元民も通うと評判の「やいろ亭」へと直行した。漁がない日などを除いて基本的には生のカツオを提供する名店で、やむを得ず冷凍カツオを提供する日は価格を通常より安くするという心意気だ。

「うちのタタキが高知で一番美味しいと勝手に思っちゅう」と語る料理長。

やいろ亭の名物「カツオの塩タタキ」は、瞬間的に燻製状態にして藁の香りと旨味をカツオに閉じ込めた逸品である。高知の藁で焼くタタキは、ほんのり温かい。氷水で締めない「焼き切り」のカツオは日本酒との相性は抜群だ。

ハチキン(男勝りの女性)らしい気風の良さで店を取り仕切る嶋崎さんに酒を注いでいただく。

高知の観光名所として人気と知名度を確立した「ひろめ市場」は、土日祝日には1万人以上が集うともいわれている。どっしり腰を落ち着けて高知の酒と肴を堪能するなら、早めに行って席の確保を確実にしたいところだ。

飲食店のほかに、土産物屋や洋服店などもあり見て回るだけでも楽しい。

【基本情報】
住所:高知県高知市帯屋町2-3-1
最寄り駅:土佐電気鐵道「大橋通電停」より徒歩すぐ
営業時間:(ひろめ市場)9:00~23:00、日曜7:00~23:00(店舗により異なる)
定休:元日、不定休

写真/米屋こうじ