城郭を一列に配した連郭式縄張りを歩く。北条氏滅亡の要因を招いた 真田の戦略拠点 「名胡桃城 」(群馬県・みなかみ町)|山城を旅しよう
城用語で「縄張り」とは、堀や土塁をどう配置するかを示す、城の全体の設計を意味する。群馬県・みなかみ町の名胡桃城は、城郭を一列に配した連郭式縄張りが特徴だ。北条氏滅亡の要因を招いた、真田氏と北条氏の争い、名胡桃城事件の発端となった城だ。
北関東の要塞として武将たちが攻略を繰り返すなど、戦国史の大きな舞台となった名胡桃城(なぐるみじょう)。
室町時代に沼田氏一族が築城したことに始まり、その後北条氏に奪われ、永禄3年(1560)には上杉謙信が城を支配する。そして真田の名前もこの城をめぐって登場することになる。


名胡桃城は本郭(本丸)を中核に二郭(二ノ丸)、三郭(三ノ丸)などを一列に配置した連郭式縄張りが特徴。郭間の敵の侵入を阻む広い空堀が見どころだ。

まずは歴史ガイドが常駐している名胡桃城址案内所に寄って、資料をチェックしよう。そこから目の前に広がる城域は、平成27年に整備されているので、山城とはいえほぼ平らで歩きやすい。東端のささ郭から利根川を挟んで沼田の町を一望すると、三方が絶壁となっている天然の要塞だということがわかる。



名胡桃城(なぐるみじょう)
築城年:明応元年(1492)
主な城主:真田氏
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情報概要
住所 | 群馬県利根郡みなかみ町下津3462-2 |
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電話 | 0278-62-0401(みなかみ町観光協会) |
営業時間 | 9:00〜16:00(案内所) |
定休 | 年末年始・木曜(案内所) |
アクセス | アクセス/JR「後閑駅」より車で約10分、関越自動車道「月夜野IC」より約10分 |
入場料 | なし |