自然豊かな土地で美味しいコーヒーを飲みながら心と体を癒すことは、この上ないリラックス方法かもしれない。自然の中でコーヒーを飲むと、街中の喧騒を不思議と忘れさせてくれる。
軽くて、荷物がかさばらず、なおかつ美味しいコーヒーが淹れられるコーヒー抽出器具があるのであれば、アウトドア好きにはたまらない気持ちになるのではないだろうか。さらに、コーヒー屋で飲むような本格的なコーヒーを淹れることができるのであれば、ぐっと至福の時間が増すに違いない。
本記事では、アウトドアで活躍するコーヒー抽出器具の種類に加えて、エアロプレスで淹れるコーヒーレシピを詳しく紹介しよう。
アウトドアで活躍するコーヒー抽出器具の種類
まずはアウトドアで活躍するコーヒー抽出器具の種類を解説する。抽出器具は、大きく分けて以下の6種類が挙げられる。
- ドリッパー
- マグカップ
- コーヒープレス
- パーコレーター
- ケトル
- コーヒーミル
それぞれの特徴を1つずつ解説していく。
ドリッパー
アウトドアでのコーヒー抽出は、ドリッパーを使った方法が主流だ。ドリッパーとケトルさえあれば、基本的なコーヒー抽出は行える。
ドリッパーは軽くて荷物になりづらい製品が多数販売されているため、移動時に負担になりづらいのが特徴だ。大きく分けて「台形型」と「円錐型」の2種類が存在するので、用途や目的に合わせて好みの製品を選択しよう。
マグカップ
抽出したコーヒーを飲むためには、マグカップの用意が必要だ。マグカップによって機能性が異なるほか、デザインによってその場の雰囲気を左右するため、製品の見た目にもこだわりたいところ。
アウトドアでは、主に耐久性の高いチタンやステンレスが主流である。または携帯性に優れたプラスチックなどもおすすめ。
なお、マグカップにドリッパーを直接乗せれば、サーバーとして使用できるため、抽出後にそのまま飲むことが可能だ。
コーヒープレス
外出先で簡単にコーヒーを楽しみたい人は、コーヒープレスを利用しよう。コーヒープレスの使い方は、プレス容器にコーヒー豆を入れ、そこにお湯を注いで抽出したあとに、フィルターで濾して飲むという流れだ。
いわゆる浸漬法を用いるため、コーヒーの旨味や甘味を逃がすことなく、味わいを最大限に堪能することができる。また、技術力をあまり必要としないことから、初心者でも簡単に扱える点も魅力的。
とはいえ、抽出後の豆の始末が面倒である点と、独特のオイル感が残るなどのデメリットも存在する。それらメリット・デメリットの両方を踏まえた上で検討しよう。
パーコレーター
アウトドアでの抽出方法で人気なのが、このパーコレーターだ。パーコレーターは、容器の上部にあるバスケットにコーヒー粉を入れ、沸騰した際のお湯を利用してコーヒーを抽出する方法だ。
基本的にフタが透明になっているので、コーヒーの色が濁ってきたら出来上がりのサインだ。アウトドアならではの抽出方法なので、上級者に人気のアイテムである。
お湯を沸かして高温で抽出することから、コーヒーの味わいと香りは比較的に強め。それでいて、クセの少ないスッキリとした味わいが楽しめる。
ケトル
コーヒードリッパーやコーヒープレスを利用する際は、お湯を沸かすためのケトルが必要不可欠となる。ケトルと言ってもその種類は多岐にわたり、注ぎ口の形状がさまざまだ。
コーヒードリッパーを利用する際は、できるだけコーヒーに特化した注ぎ口が細いケトルを利用しよう。重さや素材もさまざまなので、用途や目的に合わせて製品を検討してみてほしい。
コーヒーミル
アウトドアでコーヒーを抽出する際は、コーヒーミルを使うという選択肢もある。コーヒーのコクがより抽出されるため、ほかの製品にはない深い味わいが楽しめる。
また、デザインやカラーが独特で、レトロな印象を与えることから、アウトドアの雰囲気に合わせることが可能。
とはいえ、コーヒーを抽出するまでに手間がかかるため、「すぐにコーヒーが飲みたい」という人にはあまり向いていない。
アウトドア向けコーヒー抽出器具の選び方
ここまで、コーヒー抽出器具の種類を6つ紹介した。それぞれ特徴が大きく異なるため、「どの抽出器具を選べばいいかわからない」という人もいるだろう。
そういった人は、以下4つのポイントを参考にしてみてほしい。自身に適した抽出器具を選択することができるはずだ。
抽出したコーヒーの味わい・香り
抽出器具によって、抽出したあとのコーヒーの味わい・香りが異なる。例えば、コーヒードリッパーで抽出した場合、雑味の少ないスッキリとした味わいになる。
その一方、コーヒープレスで抽出すれば、油分を含んだコクのある深い味わいを楽しめるだろう。また、コーヒーミルで作った場合は、手間はかかるがその分おいしいコーヒーを抽出できる。
このように、抽出器具に応じてコーヒーの味わい・香りがまったく異なるため、自身の好みに合わせて器具を選ぶようにしよう。なお、同じ種類の抽出器具でも、味わい・香りが異なる場合もあるので、その点にも注意が必要だ。
一度に淹れることのできる杯数
抽出器具を選ぶ際は、一度に淹れることのできる杯数にも注目しよう。一度に1〜2杯しか淹れることのできないものから、5〜6杯ほど抽出できる製品まである。
ソロキャンプなど、少人数でのアウトドアを楽しむ場合は、コンパクトな抽出器具でも十分だが、逆に大人数でアウトドアを実施するのであれば、大きめのパーコレーターなどがおすすめだ。
これらのことから、コーヒーの抽出器具を購入する際は、アウトドアを行う人数を想定して選ぶようにしよう。
持ち運ぶ際の携帯性
自宅でコーヒーを抽出する分には関係ないが、アウトドアに持っていく場合は携帯性を意識しよう。アウトドアは荷物が多くなりやすいため、抽出器具の重さや携帯性はかなり重要となる。
例えば、ガラスや陶器でできた抽出器具の場合、重量が大きくなり、コンパクトに折りたためないことから荷物になりやすい。一方、ステンレスやプラスチックを素材にしている製品であれば、コンパクトで軽量なものが数多く存在する。
持っていくほかの荷物を踏まえた上で、抽出器具の携帯性を十分に意識しよう。
製品自体の耐久性
コーヒーの抽出器具を購入する場合、製品自体の耐久性も重要となる。アウトドアでは過酷な環境下で過ごす場合もあるため、割れやすかったり欠けやすかったりする製品はあまり向かない。
例えば、ガラスや陶器を素材にしている抽出器具の場合、バラバラに割れてしまい、使えなくなるだけでなく怪我の原因にもなる。その一方で、ステンレスやメタルを使っている製品であれば、強くぶつけても壊れる心配がないため、アウトドアに向いていると言えるだろう。
アウトドアで起こるさまざまなトラブルを想定し、その状況に適した耐久性を誇る製品を選択しよう。
アウトドアにおすすめのコーヒー抽出器具
ここでは、アウトドアにおすすめのコーヒーの抽出器具を紹介しよう。実際にお店でも使われているコーヒー抽出器具もあるため、ぜひアウトドア用として揃えてみてほしい。
エアロプレス
引用元:エアロプレス(通販サイト)
アメリカの玩具メーカー「エアロビー社」のエアロプレス。まるで科学実験でもするかのような見た目をしているが、本格的なコーヒーを淹れることができるコーヒー抽出器具だ。
エアロプレスは、空気(エア)の力を利用してコーヒーをしっかりと抽出することができる器具で、軽量なためアウトドアでの使い勝手が非常に良い。電気を使わなくても濃厚なコーヒーを淹れることができるため、アウトドアでかなり活躍するアイテムになるだろう。
エアロプレスで淹れるコーヒーの特徴は、味のバランスが取れていることだ。エスプレッソとハンドドリップコーヒーの中間くらいの印象で、スッキリとした酸味がありつつ、ボディ感もしっかりと感じられるようなコーヒーを抽出することができる。
エアロプレスは、専用のペーパーフィルターがあればコーヒーを淹れることができるため、アウトドアには必要最低限のコーヒー器具・素材を持っていくだけでよい。持っていくものが少なく軽量なのであれば、エアロプレスをアウトドア用のコーヒー抽出器具として揃えておいて損はないだろう。
また、エアロプレスはコーヒーを淹れたあとの手入れも非常に簡単なため、無駄なストレスがかからないのも魅力的だ。
ポーレックス・コーヒーミル・ミニ
引用元:ジャパンポーレックス
コーヒーを淹れる際に絶対に必要となるコーヒーミル。数多くあるコーヒーミルの中でも、ジャパンポーレックス社が発売している製品が非常におすすめだ。
ポーレックス・コーヒーミル・ミニの特徴は、なんといっても持ち運びのしやすさと、手入れのしやすさが挙げられるだろう。
本体部分にハンドルホルダーが備え付けられており、コーヒーを挽くとき以外はホルダーにハンドルをさしておくだけでよい。また、本体は細長い筒状であるため、荷物と荷物の隙間に入れることができ、収納に困ることはほとんどないだろう。
さらに、ポーレックス・コーヒーミル・ミニの刃は、セラミック製の素材が使われているため、錆が生じにくく非常に丈夫な点も魅力的だ。セラミック製の刃は、コーヒー豆を挽いているときに嫌な金属臭が素材に移ることがないため、コーヒーの味を損なわないのも優れている部分といえるだろう。
コーヒー豆を挽いたあとは、内部を綺麗にする必要があるのだが、使われている部品も少ないため非常に手入れがしやすい。セラミック製なので、水洗いで十分綺麗にすることができ、頑固な汚れはブラシを使うだけで十分だ。
本体内部に取り付けてあるネジを回すだけでコーヒー粉の粒度調節もできるため、コーヒーを淹れたことがない人にもおすすめのコーヒー抽出器具だろう。
ハイマウント・ミニドリップポット(ケトル)
引用元:GO OUT
コーヒーを淹れるときのコーヒー抽出器具の一つとして、重要視しなければならないドリップポット。アウトドアに持っていくコーヒー抽出器具の救世主ともいえるのが、このハイマウントのミニドリップポットだ。
ハイマウント・ミニドリップポットは、ケトルの中でも二回り程度小さいサイズではあるが、機能性に問題点が見受けられないことがとても魅力的だ。
ハイマウント・ミニドリップポットには300mlまで水を入れられるため、十分な量のコーヒーを淹れることができる。また、お湯を細く注げる細口ノズルであるため、微調整がしやすいのもメリットとして挙げられるだろう。
さらに、ガス火であればお湯を沸かせるため、やかんや鍋などを持っていく必要がない。荷物を減らしてアウトドアに出かけられるのも、アウトドア好きにとっては嬉しいポイントだ。
コーヒーは、お湯の注ぎ方次第で味が大きく変わるため、丁寧に注ぐ技術を身につける必要がある。細口ノズルのドリップポットであれば、一定量のお湯を注ぐことができ、注ぎ位置の狙いも定めやすい。
デザインはシンプルながらも、手にフィットしやすいように設計されており、細口ノズルも綺麗な曲線が描かれている。ハイマウントのミニドリップポットを使えば、バリスタの気分になって本格的なコーヒーを淹れることができるだろう。
コーヒーを美味しく淹れるポイント
アウトドア用として揃えたコーヒー抽出器具・素材を手際よく使いこなし、美味しいコーヒーを淹れたいと誰もが心の中で思うだろう。
せっかく自然の中でコーヒーを飲むのであれば、カフェで飲むような美味しい味になるように淹れたいと考えるはずだ。
アウトドアに出かけた際にコーヒーを美味しく淹れるのであれば、いくつかポイントを押さえておかなければならない。ここで紹介するポイントを押さえておけば、コーヒーを美味しく淹れるコツが徐々にわかってくるので、ぜひ参考にしてみてほしい。
コーヒー豆の焙煎度を理解する
まず、コーヒーを飲むためにはコーヒー豆を購入することから始まる。コーヒー豆を購入するときのポイントとなるのが「コーヒー豆の焙煎度」だ。
コーヒー豆の焙煎度は、大きく分けて「浅煎り・中煎り・深煎り」の3段階に分けることができる。さらに、細分化すると8段階に分けることができるのだが、まずは上記の3段階の特徴だけ理解しておくとよいだろう。
浅煎り
浅煎りのコーヒー豆は、シナモンのようなうっすらと茶色くなった程度の見た目をしており、若干青臭さが残る焙煎度合いだ。
浅煎りのコーヒー豆を使ってコーヒーを淹れると、オレンジやグレープフルーツ、ブルーベリー、アップルのようなフルーツ系の綺麗な酸味を抽出できる。また、爽やかな香りとキレのよい飲み心地を感じられるため、浅煎りのコーヒーは酸味好きにはたまらない一杯になるはずだ。
ただし、浅煎りのコーヒー豆でコーヒーを淹れてもコクや苦味はあまり抽出できないため、人によっては物足りなさを感じる味になるかもしれない。コクや苦味のあるコーヒーが好きな人は、浅煎りのコーヒー豆は避けたほうがよいだろう。
中煎り
中煎りのコーヒー豆は、丸みのあるまろやかな酸味とコーヒーらしい香ばしさをバランスよく抽出できる焙煎度合いだ。
中煎りは、多くのコーヒー豆に適用される焙煎度合いであるため、クセの強いコーヒーが苦手な人におすすめの焙煎度といえる。また、コーヒーを淹れ慣れていないのであれば、この中煎りのコーヒー豆からチャレンジしてみるとよいだろう。
コーヒーが苦手な人でも、中煎りのコーヒー豆だと飲めるという人が多くいる。しかし、クセのある印象深いコーヒーを飲んで楽しみたいのであれば、他の焙煎度を購入したほうがよいかもしれない。
深煎り
深煎りのコーヒー豆は、コクや苦味のあるコーヒーに仕上がりやすく、酸味はあまり抽出されない焙煎度合いだ。
深煎りのコーヒー豆は、時間をかけてゆっくり焙煎するため、こんがり黒く焦げたような見た目になっている。コーヒーに詳しくない人でも、深煎りのコーヒー豆をコンビニやコーヒーチェーン店などで一度は見かけたことがあるはずだ。
深煎りのコーヒーは、苦味を多く抽出されているため、苦手な人が多くいる。だが、この苦味こそがコーヒーの醍醐味でもあるため、深煎りのコーヒーが苦手な人も是非チャレンジしてみてほしい焙煎度だ。
コーヒー豆を挽くタイミングはコーヒーを淹れる直前
コーヒーは、コーヒー粉の鮮度によって味がかなり左右される。コーヒー豆を挽いてコーヒー粉にすると、小一時間程度で鮮度が落ちてしまい、香りや味が半減してしまうのだ。
野菜を包丁で切ると、切った断面から少しずつ変色して傷みが進んでいるのを見かけたことはないだろうか。コーヒー粉も野菜と同じように、コーヒー豆を挽いた時点から時間が経過するにつれて徐々に傷んでいってしまう。
外での手間を省くために、事前に自宅でコーヒー豆を挽きたい気持ちにきっとなるはずだ。しかし、より美味しいコーヒーを飲むには、コーヒーを淹れる直前にコーヒー豆を挽くようにすること。
時間を計りながらコーヒーを淹れる
コーヒーを淹れるときは、ストップウォッチを使って時間を計りながら抽出したほうがよいだろう。なぜなら、抽出時間によってコーヒーの味は変わるからだ。
抽出時間が短ければ全体的な味のボリュームが少なく、味気なく薄いコーヒーに仕上がってしまう。反対に、抽出時間が長すぎると苦味や渋みが強く抽出されてしまい、飲みにくいコーヒーになるだろう。
しかし、抽出時間は使用するコーヒー抽出器具やコーヒー豆の種類によって異なるため、正解というものはない。お湯を注ぐタイミングやコーヒーが落ち切る時間をコントロールしながら抽出を行えるようになると、自身が思う理想のコーヒーを作れるようになる。
慣れないうちは、時間をコントロールすることなど難しく感じるかもしれない。しかし、繰り返しコーヒーを淹れていくうちに必ずコツを掴めるようになるので、ぜひ抽出時間も気にしながらコーヒーライフを楽しんでみてほしい。
エアロプレスで淹れるホットコーヒーレシピ
ここでは、エアロプレスで淹れるコーヒーレシピを紹介しよう。エアロプレスでコーヒーを淹れるときは、主に3つだけ道具を持っていけばよい。
- エアロプレス一式(エアロプレス本体・専用ペーパーフィルター・パドル)
- ハイマウント・ミニドリップポット
- ポーレックス・コーヒーミル・ミニ
あとは、好きなコーヒー豆16gとお湯220cc、使いたいカップを準備するだけでよいため、気軽にアウトドアでも持っていくことができる。
エアロプレスは、淹れたてのコーヒーをアウトドアでも手軽に味わいたい人にとって見逃せないアイテムなので、紹介するレシピを使ってゆったりとした時間を過ごしてほしい。
ホットコーヒーのレシピ
エアロプレスを使ったコーヒーレシピは、以下の通りだ。
300cc以上のお湯を沸かす
まずは、300cc以上のお湯を沸かすことから始めよう。実際に、コーヒーを淹れるときに使うお湯の量は「220cc」なのだが、蒸発することも考えて「300cc以上」沸かしておくとスムーズにコーヒーを淹れられる。
また、温度計を持っているのであれば、コーヒーを淹れる前に湯温を計ることをおすすめする。湯温は、コーヒーを抽出するにあたって重要なポイントになるからだ。
もしも、温度計を持っていないのであれば、沸騰したお湯を2〜4分程度放置しておくと、湯温がおおよそ80〜90程度にまで下がるはずだ。
本来であれば、温度計も道具の一つとして持っていくことをおすすめするが、そこまで拘らなくても十分に美味しくコーヒーを淹れることができるので、必要な人だけ準備しておくとよいだろう。
コーヒー豆を挽く
お湯を沸かしている間に、コーヒーミル・ミニを使ってコーヒー豆を挽き、コーヒー粉の準備をしよう。
コーヒーを淹れるときに使うコーヒー粉の量は「15g」。コーヒー粉の粒度が中細挽きになるように、コーヒーミル・ミニの挽き目を調節して挽き始める。
このとき、コーヒーミルの中に投入するコーヒー豆の量は「16g」程度は必要だ。なぜなら、微粉やコーヒー豆の繊維がコーヒーミルの中に残りやすいため、少し多めに挽く必要があるからだ。
コーヒーは挽きたてのコーヒー粉で入れることで、香りが広がり心地よさを感じる。お湯を沸かしているときにコーヒー豆を挽いて、鮮度がよい状態でコーヒーを淹れられるようにしよう。
ペーパーフィルターをリンスする
コーヒー粉をエアロプレスに投入する前に、キャップに取り付ける専用のペーパーフィルターをお湯で濡らすことを忘れないようにしよう。
ペーパーフィルターを濡らすことで、キャップにしっかりと張り付き隙間がなくなってくれる。
エアロプレス本体をセットする
プランジャーと呼ばれる中筒に、先端にゴムが付いたチャンバーをセットする。ブランジャーとチャンバーは、お湯が漏れないようにきちんとセットするように気をつけよう。
また、プランジャーには「①〜④」までのメモリが表記されている。これは、重さを量るスケールがなくても注ぐ量がわかるように本体にメモリが表記されているのだ。
今回紹介するレシピでは、220ccのお湯が必要になるため、チャンバーをメモリ「④」に合わせるようにセットしてほしい。
セットしたエアロプレスにコーヒー粉を投入する
プランジャーとチャンバーをセットしたエアロプレス本体にコーヒー粉を投入する。このとき、エアロプレス本体の向きは逆さまの状態になっている。
エアロプレス本体の口は大きいため、コーヒー粉がこぼれる心配はあまりないが、丁寧に作業を進めるようにしよう。
タイマーをスタートさせ最初のお湯を注ぐ
全ての準備が整ったところで、さっそくコーヒーの抽出工程に入る。220ccのお湯は、2回に分けて使用する。1回目に50cc注ぎ、2回目に170cc注ぎ入れる。
まず、ストップウォッチをスタートさせると同時に、お湯50cc(メモリ①)をコーヒー粉に注ぎ始めよう。
パドルで撹拌する
コーヒー粉とお湯がきちんと馴染ませるため、エアロプレスに付属されているパドルを使い撹拌させる。このとき、雑な混ぜ方にならないように素早く丁寧に撹拌させることが大切だ。
混ぜ過ぎると渋みも抽出されてしまうため「縦→縦→横→横」程度の混ぜ方でいいだろう。ここまでの抽出工程にかかった目安の時間は30秒以内だ。
2回目のお湯170ccを注ぎキャップをセットする
ストップウォッチが40秒になった頃に、2回目のお湯170ccを注ぎ入れる。このとき、お湯は本体の口のギリギリまで注がれているはずだ。
お湯を注ぎ終えたら、ペーパーフィルターを貼り付けたキャップをエアロプレス本体にしっかりセットする。キャップは、スクリューロックになっているので、しっかり閉めるように気をつけよう。
エアロプレスを逆さまにしてコーヒーを押し出す
ストップウォッチをスタートさせてから1分が経過したら、エアロプレスからコーヒーを押し出す作業に取りかかる。
エアロプレスを逆さまにしてカップに乗せ、チャンバーをゆっくり押してコーヒーを押し出す。ここでポイントとなるのが、チャンバーを押す速度だ。
一定の速度を保ちながら、ゆっくりゆっくりチャンバーを押してコーヒーを押し出さなければならない。途中でチャンバーを押す速度を上げたり、力加減を緩めたりするとバランスの悪い味になってしまう。
チャンバーを押し切る目安時間は、30〜40秒程度がよいだろう。チャンバーを押す力加減をコントロールできると美味しく仕上げることができる。
そして、エアロプレスに入っているコーヒーを全て出し切ったら完成だ。
まとめ
アウトドアにおすすめのコーヒー抽出器具を紹介したが、参考になっただろうか?本記事で紹介したコーヒー抽出器具は、軽くてコンパクトなうえに、高品質なコーヒーを淹れることができる最適な種類だろう。
自然の中で飲むコーヒーは、街中では決して味わうことができない不思議な美味しさがある。幸せとは案外身近にあるものということを再確認できるので、アウトドアに出かけた際は、ぜひ自身でコーヒーを淹れてゆっくり過ごしてみてほしい。
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