ワンランク上の部屋づくりに欠かせない観葉植物。部屋を明るくおしゃれに見せてくれるだけでなく、おうち時間の新たな趣味としても注目されている。育てやすい観葉植物の特徴や育て方などに触れながら、初心者でも簡単に楽しめるパキラやドラセナ、モンステラなど人気の種類を紹介していく。

観葉植物を置くメリット

コロナ禍の在宅勤務などで、家にいる時間が増えた人は多いはず。販売数が前年の倍以上に増えたケースもあり、日本だけではなく海外でも観葉植物の需要は増加しているという。ここでは、部屋に観葉植物を置くメリットを見ていこう。

1つ目は、部屋の空気がきれいになること。植物は二酸化酸素を吸収して酸素を放出する「光合成」、水分を葉から蒸発させる「蒸散」を行う。そのため、部屋の酸素量や湿度を引き上げて、過ごしやすい空間にすることができる。

2つ目は、インテリアの雰囲気を一新できること。無機質になりがちなコンクリート壁やタイルなども、観葉植物と組み合わせれば、温かみのあるおしゃれな空間に。グリーンを眺めたときのリフレッシュ効果も期待できるため、仕事部屋やテレビ横など、ふとした瞬間に目に入る場所に置いておくのもおすすめだ。

ミニサイズの観葉植物を卓上や棚、台などに飾るのもよいが、部屋の雰囲気をがらりと変えたい人は大型のものを導入するとよい。観葉植物はインダストリアルやミッドセンチュリーなど、無骨なテイストのインテリアデザインと相性がよく、1つ設置するだけでおしゃれな空間を作ることができる。

植物を育てたことがないと、「すぐ枯らしてしまうのでは」と不安になる人も多いだろう。しかし、観葉植物は簡単に育てられるものが多く、初心者でも比較的挑戦しやすい。おうち時間を楽しめる、新たな趣味を探している人はぜひ挑戦してほしい。

初心者でも育てやすい観葉植物の特徴とは

観葉植物は、種類によって1つ1つ育て方が異なる。マメな温度·湿度管理が必要だったり、置く場所によっては枯れてしまったりと、育て方が難しいものもあるので注意したいところ。

仕事が忙しかったり、家を空ける頻度が多かったりと、毎日植物に水をやるのが難しい人もいるはず。水やりの頻度は植物によって異なるため、初心者は頻度が少ないものを選ぶとよい。成長期の植物はこまめに水やりが必要だが、成長が止まったら水やりがほとんど必要ない植物もあるなど、種類だけでなく大きさや時期によっても水やりの頻度は違うので注意しよう。

日当たりや室内の温度も植物の成長に大きく影響する。日陰でも十分に育つものや、暑さ·寒さに強いものを選ぶと、季節の変わり目などで植物が枯れる心配もないだろう。まずはどこに植物を置くかを決め、日当たりや温度などを確認しながら適切な種類を選ぶと、植物選びで失敗しにくい。

葉植物が枯れてしまう原因の1つに、病気や害虫による被害が挙げられる。室内で育てていたとしても、アブラムシやカイガラムシ、コバエなどの害虫は発生しやすい。季節や状態を見ながら駆除薬を使う必要があるが、あらかじめ害虫や病気に強い植物を選んでおけば、これらの手間も削減できるだろう。
ここでは、初心者にも育てやすい観葉植物の特徴を見ていこう。

テーブルや棚の上に 小型12選

気軽に観葉植物を楽しみたい人は、2~4号(直径6~12cm)ほどの小さい鉢がおすすめだ。ここでは、気軽にテーブルや棚の上に飾れる、卓上サイズの観葉植物を紹介する。

パキラ

メキシコから南米北部にかけて分布する、人気に観葉植物パキラ。放射状広がる大きな葉っぱが特徴だ。存在感のある大型のものから卓上サイズまでさまざまなものがある。小型ならホームセンターや100円ショップなどでも販売されており、手軽に購入できるもの魅力の1つだ。

風通しがよく、日当たりのよい場所を好むため、明るいリビングの卓上や窓辺などに置くとよい。ただし、強い直射日光は避けよう。春~秋は土の表面が乾燥したら水やりを行い、冬場は1ヶ月に1度ほどでOK。

ガジュマル

ガジュマルは、丸みのある根が可愛らしいクワ科の常緑高木。どっしりとした幹とは対照的に、丸型の小さな葉を付ける。「幸せを呼ぶ木」と呼ばれ、風水インテリアとして玄関やリビング、トイレなどに置く人も多い。

日陰でもよく育つため、日光がある程度入る場所ならどこに置いてもよい。寒さに弱いため、ベランダなどの屋外に置く場合でも、冬場は室内に入れてあげよう。水やりは土が乾いたらたっぷりと与え、冬場は少し頻度を減らすとよい。

テーブルヤシ

熱帯から亜熱帯を中心に生息するヤシ類。ヤシ類は大型のものも多いが、テーブルヤシは卓上に置いて楽しめる。濃いグリーンが特徴で、ボタニカルや和風などのデザインと相性がよく、インテリアコーディネートのアクセントにもおすすめだ。

耐陰性に優れており、明るい室内であればどこに置いてもOK。直射日光に当たりすぎると葉焼けを起こすので注意しよう。また、乾燥するとカイガラムシやハダニが発生しやすいので、エアコンの風が直接当たる場所は避けよう。水やりは1週間に1度ほどで、定期的に霧吹きで葉を濡らしてやるとなおよい。

サンセベリア

すらりとしたクールな佇まいが人気のサンスベリア。葉が横に広がらないため、小型テーブルやデスクなどにも飾りやすい。サンセベリアは空気洗浄効果が高く、空気中の有害物質を分解することでも知られている。

サンセベリアは日当たりのよい環境を好むため、なるべく明るい部屋に置くとよい。寒さには弱いので、冬のベランダなどには置かないように注意する。水やりの頻度は低く、寒い時期は1ヶ月に1度ほどでOK。夏は土が完全に乾いてから行う。水のやりすぎには注意しよう。

ペペロミア

ペペロミアは、コショウ科の小型多肉植物。ペペロミアの中でも多くの種類があり、見た目の印象もさまざまだ。つややかな厚みのある葉が特徴の「ペペロミア・イザベラ」、葉裏の赤色が美しい「ペペロミア・ロッソ」、光沢のある大きな葉を持つ「ペペロミア・ジェイド」などが人気だ。

ペペロミアは耐陰性に優れ、寒さにも強いため、初心者でも比較的育てやすい。水をあげすぎると根腐れするため、水やりは土が十分に乾いてから行い、寒い時期は頻度を減らすとよい。寒さにも暑さにもそれほど強くなく乾燥も嫌うので、室内でもなるべく温度変化の少ない、エアコンの風などが直接当たらない場所を選ぼう。

グリーンネックレス

コロコロとした球体の葉が印象的なグリーンネックレス。つる性の多肉植物で、成長すると鉢から垂れ下がるように茎が伸びていく。インテリアとの相性もよく、小型で吊るすタイプの観葉植物を探している人にぜひおすすめしたい。

多肉植物の一種であるグリーンネックレスは、水やりの頻度もそれほど神経質にならなくていいのが嬉しい。水やりは、土が乾いてから3日ほどを目安としよう。多湿に弱いため、バスルームや洗面所などに置くのは避けるのがベター。

アイビー

アイビーは掌状の小さな葉を付ける。建物の壁面や、柵などを覆うアイビーを見たことがある人も多いだろう。アイビーは室内の観葉植物としてだけでなく、壁面緑化やグランドカバーに用いられることも多く、寒さに強く育てやすい植物として知られている。葉の形状や色、模様などもさまざまあるので、好みに合ったものを探してみよう。

アイビーは耐陰性が非常に高く、日陰でもよく育つ。窓のない部屋や日光が届きにくい玄関や玄関外のプランターなどでも育てられる。長く伸びてしまったらハサミで切ろう。切った枝は、条件が揃えば新たに鉢に差しておくだけでも、またそこから根を出て葉を広げてくれる。水やりの頻度は週に1~2回ほどで、土が乾いたら行うとよい。

ポトス

ポトスはパキラやサンセベリアなどと並ぶ、人気の観葉植物だ。あらゆる環境に適応しやすく、初心者でも挑戦しやすい。オーソドックスなマーブル模様のゴールデンポトスは室内のちょっとしたスペースを彩るのにぴったり。ほかにも葉の大きさや色、模様の違いによって20種類ほどのポトスがあるので、自室インテリアとの相性で選んでもよいだろう。

ポトスは日光の届く部屋であればそれほど明るくなくても、どこに置いてもOK。蛍光灯の明かりでも成長するため、電気が付いている時間の長いリビングやダイニングルームなどもよいだろう。水やりは表面の土が乾いたらたっぷり与える。土が乾いているかわからなくても、葉が全体的にしんなりしていたら、水のあげ時だ。

ダバリア

熱帯から暖帯に生息するシダ植物、タバリア。繊細なレースのような葉っぱが美しく、落ち着いたインテリアとマッチしやすい。和風やモダンな内装ともよく合う。ポットや吊り鉢といったオーソドックな鉢だけでなく、苔玉や岩などと組み合わせるとより洗練された雰囲気を楽しめる。

タバリアは丈夫で日陰でもよく育つが、光量が少なすぎると徒長して見栄えが悪くなることもある。暗い場所に置く場合でも、こまめに日光浴をさせてあげよう。直射日光に当てると葉焼けするので、レースのカーテン越しに日に当てるとよい。耐寒性はあまりないので、冬場に寒い場所に置くのは避けよう。

ハートカズラ

ハートカズラは「ラブ・チェーン」とも呼ばれ、風水に強い観葉植物としても知られている。名前の通りハート型の葉を付け、鉢から垂れ下がるように茎が長く伸びる。葉色は赤みがかったくすんだグリーンで、どんなインテリアでもよく馴染む。

日当たりのよい部屋に置くと、葉の間が詰まった見栄えのよい株に育つ。耐寒性もあるので半日陰でも育つ。鉢内が多湿になりすぎないように注意し、水やりは土の表面が乾いてから行おう。冬場の水やりは月に1~2回ほどと、乾燥気味に育てるとよい。

ハオルチア

透明に透き通った葉先が美しい多肉植物、ハオルチア。ハオルチアは種類が多く、特に人気なのは「ハオルチア・オブツーサ」、「ハオルチア・コレクタ」など。個性的な見た目のものが多いが、インダストリアルや無機質なデザインのインテリアとも合わせやすい。

ハオルチアは日光の当たらない部屋でも育ちやすく、水やりの頻度も低いため、初めて観葉植物を育てる人でも挑戦しやすいだろう。ちょっとしたスペースに置けるミニサイズのものが多く、トイレの窓際や玄関横などにも置きやすい。

ほとんどの種類はどんなに成長しても15cm程度にしかならないため、手頃なミニサイズで長く楽しめる。水やりは表面の土が完全に乾いていたら土を濡らす程度にあげよう。夏と冬は休眠期間なので水は月に1~2回程度、軽く土を濡らす程度にあげるのがよい。

ジュエルオーキッド

内側から発光しているかのような、キラキラと輝く葉を持つジュエルオーキッド。通販や観葉植物専門店や熱帯魚ショップ、アクアテラリウムショップなどで購入できる。

環境の変化や乾燥に弱く、ガラスケースや大きめの瓶など、蓋付きのケースに入れて育てる人が多い。ハダニの害を避けるため、葉の裏側を霧吹きで水を吹きかけてほどよく湿度を保ち、直射日光の当たらない部屋に飾るのがポイント。光の届くキッチンやバスルームなど、水回りに置くのもおすすめだ。

室内のアクセントに 中型11選

存在感のある観葉植物を探している人は、5~6号ほどの中型サイズがぴったり。鉢の直径は15cm~30cmほどが目安だ。ここでは、室内のアクセントになる中型のおすすめ観葉植物を見ていこう。

モンステラ

モンステラは、深く切れ込みの入った濃い緑の丸い葉を持つ。観葉植物の中でもトップクラスの人気を誇り、ホームセンターやインテリアショップなどでも気軽に購入できる。葉が大きく存在感があるので、階段の踊り場や玄関横など、デッドスペースを飾るのに適している。

モンステラは明るい場所なら元気に育つ。耐暑性、耐陰性もあり高温多湿にも強いので、直射日光とエアコンの風を避けられる場所であれば室内のどこに置いてもOK。レースのカーテン越しに日光浴をさせるとよく育つ。水やりは土が乾燥したらたっぷりと。冬場は寒すぎる場所を避け、やや乾燥気味に育てるとよい。

ドラセナ

ドラセナはアジアやアフリカの熱帯に生息する中低木。種類によって葉の形や模様などはさまざまで、「ドラセナ・マッサンゲアナ」「ドラセナ・デレメンシス」などが人気だ。幸福の木としても知られ、風水アイテムとしてインテリアに取り入れる人も多い。

ドラセナは種類によってサイズが異なるため、自宅のスペースに合ったものを選ぼう。日光を好むため、明るい室内に置くのが理想的。寒すぎると枯れてしまうため、窓際など外気の影響を受けやすい場所からは少し離して置くのがよいだろう。水やりは成長が止まったら週に1~2回ほどでOK。

アナナス類

アナナス類は、華やかな葉や花を持つものが多い。パイナップルもアナナス類の一種で、トロピカルで南国風の雰囲気も魅力だ。人気の種類は「フリーセア・スプレンデンス」「グズマニア」など。

アナナス類はいずれも乾燥に強く、寒さにも強い。筒状の茎に水分を溜め込むので、表面がしっかり濡れるくらいたっぷり水を与えよう。直射日光には弱いので、カーテン越しに光を当てるとよいだろう。

ゴムノキ

観葉植物の代表的な種類として、多くの人に知られているゴムノキ。名前の通り、ゴムノキの樹液は天然ゴムの材料として使われている。大型から小型までさまざまな種類があるが、最もポピュラーなのは「デコラゴムノキ」だ。

ゴムノキは日光を好むので、窓の近くに置くのがおすすめ。しかし、いきなり屋外に出したり直射日光に当てすぎたりすると葉焼けするので、徐々に慣らすとよい。水やりは土が乾いたらたっぷり与える。冬は休眠するので、土の表面が乾燥しているのを見つけたら、控えめにあげよう。

フィカス・ベンジャミン

ゴムノキの一種で、「ベンジャミンゴムの木」とも呼ばれるフィカス・ベンジャミン。最もポピュラーなインテリアグリーンの1つで、どんなインテリアにも合わせやすいプレーンな見た目が魅力的だ。くせのない観葉植物を探している人や、温かみのあるグリーンを探している人におすすめ。

フィカス・ベンジャミンもゴムノキと同様に、日当たりのよい室内を好む。日光浴をこまめに行い、カーテン越しに光を当てるとよく育つ。高温多湿の環境を好むが、土は水捌けのよいものを使用し、根腐れを防ぐとよい。暖かい場所であれば冬でも成長を続けるので、いつもと変わらない水やりを行う。ただし置き場所によっては、冬は葉を全部落として休眠に入る。その場合は、落ちた葉を取り除き、水やりは春まで控えよう。

トックリラン

メキシコを中心に分布するトックリランは、丸くふくらんだ株元が特徴の常緑高木だ。卓上に置けるミニサイズのものも人気だが、中型~大型のトックリランは独特の存在感があり、個性的な部屋を作りたい人におすすめ。

乾燥にとても強く、エアコンをよく使用する部屋に置いても問題ないだろう。水捌けのよい土を使用し、鉢内が多湿になりすぎないように注意しよう。水をやりすぎると根腐れするので、やや乾燥気味に育てるとよい。

カポック

観葉植物ファンから長年愛される、定番のカポック。シェフレラとも呼ばれ、ホームセンターや園芸ショップなどで頻繁に目にする。葉に黄色い斑が入っているものは、室内に置くと華やかな雰囲気に。ナチュラルやカフェテイストの内装とも相性がよい。

明るい室内に置くのが好ましいが、暖かい季節は屋外で元気に育つ。屋外に飾る場合は、葉焼けしないように遮光ネットを使おう。水捌けのよい土を使用し、表面が乾いたら水をやる。

コーヒーノキ

コーヒーノキは熱帯地域を中心に分布するアカネ科の低木でツヤのある濃いグリーンが特徴的。コーヒー豆はコーヒーノキの種子を乾燥させたもので、観賞用の樹木とコーヒー原料として使われる樹木の種類は同じものだという。鉢植えでもよく実を付け、サクランボのように見えることからコーヒーチェリーとも呼ばれる。

暖かい季節はカーテン越しによく日光に当てるとよい。日当たりのよいリビングや寝室などに置くのがおすすめ。冬は土が乾いてから水を与え、夏は毎日水をやるのが理想的。

アンスリウム

アンスリウムはサトイモ科の多年草。鮮やかな赤い花が特徴で、南国風のエキゾチックな雰囲気が魅力だ。存在感があるため、ほかの花や観葉植物と組み合わせて配置すると、バランスがよく飾れるだろう。

高温多湿の半日陰を好むため、窓から離れた明るい日陰に置くとよい。秋や春はレースカーテン越しに日光浴をさせ、夏は直射日光に注意しよう。暖かい時期はたっぷりと水をやり、気温が15度を下回る時期は乾燥気味に育てる。根腐れを起こさないように気をつけよう。

カラテア

矢羽模様の葉が独特の雰囲気を醸し出すカラテア。思わず目を引く存在感があり、インテリアのアクセントに最適だ。種類によって葉の模様が異なり、「カラテア・マコヤナ」「カラテア・トリオスター」などが人気。

カラテアは光の届く室内なら、どこに置いてもよく育つ。エアコンの風や直射日光が当たる場所を避け、好きな場所に配置しよう。高温多湿を好むため、土の表面が乾いたら水をたっぷり与える。しかし、寒さに弱いため冬場は水やりを控え、休眠状態にして冬越しするとよい。

コウモリラン

コウモリランは切り込みの入った大きく垂れ下がる葉が特徴的だ。苔玉タイプを購入し、吊るしてディスプレイすると一気におしゃれな空間に。また、DIYで飾り板を自作し、壁付けにするのもおすすめ。

コウモリランは高温多湿の半日陰を好む。光が当たる室内ならどこでも飾れるが、乾燥しすぎる場所は避けるのがベター。屋外でも育つが寒さに弱いため、冬は部屋の中に入れてあげよう。夏は苔が乾燥したらたっぷり水をやる。冬は1週間に1度ほどでOK。

存在感もひときわ 大型10選

部屋の印象を大きく変えたい人におすすめしたいのは、7号(直径21cm)以上の大型観葉植物だ。大型のグリーンを効果的に使い、温かみのあるおしゃれな空間を目指そう。

アレカヤシ

緩やかに放射線状に広がる葉を持つアレカヤシは、ヤシ科の観葉植物の中でもひときわ存在感がある。ホテルやレストランで見かけることも多い。明るい木目の床や、リゾートや西海岸テイストのファニチャーと合わせやすいだろう。

室内ならどこでも育てやすいが、寒さにやや弱いため暖かい部屋に置くとよい。乾燥するとカイガラムシなどの害虫がつく可能性があるので、こまめに霧吹きで葉を濡らしてあげよう。夏は土が乾いたら水やりを行い、冬は成長が緩慢になるので、水やりの回数を控えて乾燥気味に育てる。

フィロデンドロン・セロウム

フィロデンドロン・セロウムは、掌を広げたような大きな葉を付けるサトイモ科のグリーン。細かく枝分かれした剥き出しの根が特徴的で、ブルックリンやインダストリアルなど、無骨なインテリアと相性抜群だ。

日光が足りないと徒長し、見栄えが悪くなってしまう。明るく風通しのよい場所に配置し、レースカーテン越しに日光を当てるとよい。土が乾いたら水をやり、成長が止まった後は週に1回ほどの水やりでOK。大きな葉はホコリがつきやすいため、気がついたら葉の表面を濡れた布で軽く拭こう。

アローカリア

アローカリアは、南アメリアやオーストラリアに分布するナンヨウスギ科の常緑高木だ。見た目はスギによく似ており、和室やモダンな内装と合わせやすいだろう。

日陰に置く期間が長いと徒長するため、なるべく日光浴をさせるのが理想的。耐陰性は高いため、暗い室内でも育てることはできる。春と秋の生育期に肥料を与えるとよく育つ。水やりは土が乾いたら、鉢の下から滴るくらいたっぷりと与えよう。

オリーブ

カフェやインテリアショップの内装でもよく見かけるオリーブ。温かみのある木目や、ナチュラルなインテリアと合わせれば、ワンランク上の空間が作れそうだ。2本以上の違った種類のオリーブを一緒に育てると実が付くこともある。複数の観葉植物を置きたい人は、挑戦するのもおすすめ。オリーブはさまざまな品種があるので、好みのものを選んで楽しもう。

度のオリーブも風通しのよい環境を好むため、窓辺やベランダなどで育てるとよい。乾燥しすぎると枯れてしまうため、エアコンの風が当たる場所は避けよう。土が乾いたらたっぷりと水を与える。

ユッカ

ユッカはリュウゼツラン科の大型観葉植物。太い幹の先端からつややかな葉が上部に伸びる「ユッカ・ギガンティア」という種類が最もポピュラーだ。「青年の木」という和名で親しまれており、贈り物に用いられることも多い。

春から秋にたくさん日光に当てると締まった株になる。耐陰性が低いので、日光がたくさん当たる屋外で育てるのがよい。暑さには強いが寒さには弱いので、冬になったら室内に入れて育てよう。

トレベシア

別名「スノーフレーク」とも呼ばれ、雪の結晶のようなユニークな葉を付けるトレベシア。古いインテリア雑誌や植物図鑑などで見かけたことがある人もいるだろう。近年はあまり出回っていないものの、根強いファンが多い。

トレベシアは通販や観葉植物専門店などで購入できる。日光が入る室内に置き、直射日光に当てるのは避ける。夏は毎日水やりを行い、春~秋は土の表面が乾いたら水を与えよう。

エバーフレッシュ

エバーフレッシュは中南米に分布する豆科の常緑高木だ。細やかな葉が茂り、すっきりとしたシルエットが魅力的。ミッドセンチュリーや西海岸テイストなど、ワイルドなインテリアと合わせると部屋の印象と調和してくる。夜になると葉を閉じて眠る(就眠運動)ので、昼間とは違う佇まいに。

日当たりのよい環境を好むため、窓辺やバルコニーの日陰などで育てよう。暖かい時期はたっぷりと水をやり、霧吹きで葉水も行うとよい。冬は土が乾燥してから2日ほど空けて水やりを。

ゴールドクレスト

ゴールドクレストは、クリスマスツリーのような円錐状のコニファー(針葉樹)。剪定で葉を整えてやらなくても自然と同じ形に育つため、初心者でも手入れがしやすい。洋風の建物と相性がよく、エクステリアのアクセントとしても重宝するだろう。

ゴールドクレストは日当たりのよい野外や、明るい室内でよく育つ。ベランダや窓際に設置し、日光浴をたくさんさせるのがポイント。乾燥に弱いため、土が乾いたらたっぷりと水やりを行うとよい。

フィカス・ウランベラータ

熱帯地方に分布し、大きなハート型の葉を持つフィカス·ウンベラータ。ゴムノキと同じクワ科の植物だが、やや葉が薄く幅広なのが特徴だ。ハート型の葉を持つ植物は風水インテリアとしても人気があり、運気を上げたいと思っている人は大型のフィカス·ウンベラータがぴったりだ。

フィカス・ウンベラータは光の当たる室内で育てるのがベスト。直射日光に弱いため、明るい日陰で育てよう。冬は葉を落として休眠状態になるため、水やりは必要ない。

シマトネリコ

ツヤのある小さな葉が爽やかなシマトネリコ。丈夫で成長が早く、地面に植えるとあっという間に屋根を越えるほど高くなる。鉢に植えて室内で楽しむ場合も、こまめに剪定を行い、形を整えるとよい。夏場に白い花を付けることもあり、部屋の中を明るく彩ってくれる。

屋外に置く場合は日向から日陰までさまざまな場所で育てられるが、室内に置く場合が日当たりのよい窓辺を選ぼう。寒さにも暑さにも強く、初心者でも安心して育てられるだろう。

観葉植物を育てるコツ

観葉植物は、種類によって適切な環境が異なる。ここでは、観葉植物を育てるときに注意するべき項目をピックアック。日当たりや水やり、害虫対策など育て方のコツを見ていこう。

日当たり

観葉植物は、すべての種類が日本の四季や気候に順応しているわけではない。日光を好む植物もあるが、直射日光を当てると枯れてしまう植物も多いので注意しよう。日光を当てすぎたときによく起こるのが、葉焼けと呼ばれる現象だ。葉の色が薄くなったり、茶色くまだらに枯れ込んだりしていたら、葉焼けのサイン。葉焼けした部分を取り除き、直射日光の当たらない場所に植物を移動させよう。

ただ、葉が傷んでいたら必ずしも葉焼けが原因ではないのが難しいところ。根腐れや害虫被害による病気などでも葉に異常が見られるため、植物の様子を全体的にチェックしながら判断しよう。

また、多肉植物などによく見られるのが、葉の間隔が間延びする「徒長」という現象だ。植物は光を求めて明るい方向に伸びていく性質があるため、日光が足りないと、ヒョロヒョロともやしのように育ってしまう。いきなり直射日光に当てると葉焼けするので、徒長が見られたらレースのカーテン越しに日光浴をさせてあげよう。

適切な水やり

観葉植物の水やりは、土が乾いてから行うのが基本的。しかし、初めて植物を育てる人は、どの程度乾いていたら水をやるべきなのか、なかなか判断しづらいものだ。水が必要だからといって、やりすぎても枯れる原因になる。土の渇き具合は、土の色が白くなっているかを見るとよい。エアコンの真下など乾燥しやすい環境に植物を置いている場合は、土に割り箸を差し込んで、土の中の様子をチェックしよう。

水やりの方法に「たっぷりと」と記載されているときは、鉢の下から水が流れ出てくる程度を目安としよう。夏場はたくさん水を与えてよい植物でも、冬場は水をほとんど必要としないケースも多い。温度によって適切な水の量が異なるので、季節の変わり目は特に気を使いたいところ。

風通し

観葉植物を元気に育てるには、風通しも重要なポイントだ。植物によっては、風通しが悪い環境や乾燥した環境に長期間置くと、カイガラムシやコバエなどの虫が付く恐れもある。観葉植物をたくさん部屋に置きたい人や、ベランダや大きな窓が家にない人はサーキュレーターを導入するのも手だ。

ただ植物に風が当たればよいわけではなく、エアコンや扇風機の風が直接当たる場所は乾燥しやすく、植物が弱る原因になることを覚えておこう。また、ベランダやバルコニーに置く場合も、室外機の風が直接当たる場所は避けよう。

採光や水やりを徹底しても、風通しが悪く植物を枯らしてしまう人も多い。どうしても風通しが確保できない場所は、フェイクグリーンや造花で補うのもおすすめだ。リビングやダイニング、寝室など換気·サーキュレーターで風を通しやすい場所は観葉植物を置き、水回りはフェイクを使うなど、環境によって使い分けるとよい。

温度管理

植物の種類によっては、寒さに弱く野外で冬を越せないものや、暑すぎる室内だと枯れてしまうものもある。種類によって差はあるが、冬は10~15℃ほどの室内で管理するのが一般的。一定の気温を下回ると冬を越せない観葉植物は多いので、特に冬の温度管理に気を配ろう。

また、冬になると葉を落とし、休眠状態に入る観葉植物もある。ひと目見ただけだは枯れているのか休眠しているのかを判断するのが難しいため、スナップテスト・スクラッチテストと呼ばれる方法で確認してみよう。

スナップテストは、小枝を折って確かめる方法だ。折ったときに中の芯が湿っており、枝が弓形に曲がる場合は休眠している可能性が高い。芯が乾いており、枝が曲がらずに簡単に折れる場合は枯れているだろう。スクラッチテストは、ナイフで幹を引っ掻いて確かめる方法。緑色の樹皮が見え、中が湿っていれば植物は生きている。引っ掻いても傷が付かない場合や、樹皮が茶色い場合は枯れている恐れがある。

中型や大型の観葉植物だと、こまめに場所を移すのは難しいだろう。寒さに弱い植物はベランダやバルコニーに置かない、暖かい場所を好む植物は常に窓辺に置くなど、日頃から、1年を通して育てやすい場所に設置しておこう。

虫対策

虫対策は、観葉植物を育てる上で切り離せない問題だ。アブラムシ、カイガラムシ、ハダニなどが発生すると、植物が病気になったり、養分を吸われて枯れてしまったりとトラブルに繋がることもある。これらは目視で見つけるのが難しいが、葉がベタベタしている場合や、葉の裏側に蜘蛛の巣のような糸が張っていれば、これらが潜んでいる可能性が高いだろう。

駆除剤は虫によって効くものが違うので、それぞれの虫に対応した商品を使うとよい。殺虫スプレーや土に混ぜる駆除剤などさまざまなタイプがあるので、使いやすいものを選ぼう。

「観葉植物を置いたらコバエやゴキブリが出るようになった」という声もしばしば耳にする。これらは植物に直接影響を及ぼすことはないが、置き型殺虫剤を使い、あらかじめ予防しておくとよい。

枯れそうなときの対処法

水やりの頻度や採光などに気を配っても、どうしても観葉植物に元気がないときがあるかもしれない。なんとなく葉や茎がぐったりしていると感じたら、植物の環境を見直してみよう。

観葉植物が枯れる原因は、根腐れや水不足、日の当てすぎ、日光不足、急激な気温変化、風通しの悪さ、害虫の被害などが挙げられる。土の表面にカビが生えていないか、葉の色は変色していないか、土は乾きすぎていないか、逆に湿りすぎていないか、植物の形に変形はないかなど、注意深くチェックしよう。

根腐れが原因の場合は、土から植物を掘り起こし、傷んだ根を切除する。水のやりすぎだけでなく、土の質が関係しているケースも多いので、より水捌けのよい土に植え替えを行うとよい。植え替えが終わった後は、新しい芽が生えてくるまで水やりは控え、様子を見よう。何度も繰り返し根腐れを起こす場合は、根腐れ防止剤を土に混ぜ込むのもおすすめ。

水不足が原因の場合は、バケツの水を溜め、鉢ごと水に浸して様子を見よう。枯れてしまった部分は元には戻らないものの、萎れた茎や葉にハリが戻れば回復するだろう。植物が元どおりになった後は、土が乾いたらたっぷりと水をやり、こまめに霧吹きで葉を濡らすとなおよい。

日の当てすぎが原因の場合は、葉焼けした部分を取り除き、直射日光の当たらない場所に植物を移動する。日向から暗所へ移動すると環境の急な変化で弱る恐れがあるため、まずは明るい室内に移動し、日数を開けて日陰に移動するなど、徐々に慣らしていこう。

日光不足が原因の場合は、形の悪い葉や茎などをカットし、形を整えよう。急に直射日光に当てるのではなく、蛍光灯が当たる室内で一度慣らし、徐々に日光の当たる場所に移動すると植物への負担が少なく済む。

急激な温度変化が原因の場合は、植物を室内に入れ、夜間の温度管理にも気を配るとよい。また、窓の近くや玄関などに植物を置いておくと夜に温度が下がりやすく、植物が弱ってしまうこともある。日中に窓辺で日光浴をさせたときも、暗くなったら窓から離れた場所で管理しよう。

観葉植物の一部が枯れてしまっても、挿し木を行うことで新たな苗を作れることもある。挿し木ができる代表的な種類は、パキラ、モンステラ、ゴムノキ、モンステラなど。一般的なのは芽挿しと呼ばれる方法で、葉付きの茎があれば簡単に行える。カットした茎を30分ほど水に浸けた後、土を入れた新しい鉢に挿すだけでOK。水やりを行ったら直射日光の当たらない明るい場所で管理すると、1ヶ月~1ヶ月半ほどで根を張る。大事な観葉植物が枯れそうになったときは、ぜひ試してみてほしい。

観葉植物で暮らしに彩りを

観葉植物は、初心者でも育てやすく手間のかからないものも多い。テーブルや棚などに置いて気軽に楽しみたい人は小型タイプを、室内のアクセントを探している人は中型タイプを、部屋の印象をがらりと一変したい人は大型タイプの観葉植物を選ぶのもいい。癒し効果のある観葉植物は、家で過ごす時間を豊かにしてくれるはず。居心地のよいおしゃれな空間を作りたい人は、ぜひ挑戦してみてはどうだろうか。

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