106617【3大グルメ企画】第十一章、蓮沼「インディアン」編|先代が築いた本格カレーとラーメンの原点

【3大グルメ企画】第十一章、蓮沼「インディアン」編|先代が築いた本格カレーとラーメンの原点

男の隠れ家編集部
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【3大グルメ】は、日本人が大好きな人気グルメ「ラーメン」「カレーライス」「ハンバーガー」を提供する、こだわりの飲食店を紹介していく連載企画です。

セレクトのポイントは「老舗」と「老舗店主のおすすめ店」。今回は、蓮沼の地で70年にわたり愛され続ける、カレーとラーメンの名店「インディアン」をピックアップ!

■銀座の洋食店出身の先代が築いた、本格カレーとラーメンの原点

インディアンの歴史は、先代が横浜で米兵相手のレストランを営んでいた時代まで遡る。銀座の老舗洋食店で洋食作りを学んだ先代は、本格的なカレーやシチューを得意としていた。

数年間の横浜時代を経て蓮沼に移転し、昭和30年にこの地での営業を開始。以来70年間、地域に根ざした味を提供し続けている。

カウンターとテーブル席が並ぶ店内は、清潔感があり落ち着いた雰囲気。地元客が思い思いにくつろぐ憩いの空間だ。

現在の店主・永岡さんは2代目で、40年間この店を守り続けてきた。先代が30年、永岡さんが40年で計70年。そして娘婿が3代目として引き継ぎ、「100年目指してあと30年頑張ろう」と家族一丸となって伝統を紡いでいる。

■お客さんの一言から生まれた、カレーとラーメンの共演

インディアンの特徴は、カレーとラーメンを同時に楽しめることだ。蓮沼に移転した当初、カレーやシチューはあまり地元で受け入れられなかった。

一方で、ラーメンの出汁を単体でスープとして提供していたところ、あるお客さんが「これに麺を入れたらうまいだろうな」と何気なく言ったそう。試しに作ってみると大好評となり、これがラーメンメニューの始まりとなった。

先代と製麺所店主の地元が近いという縁から生まれた、今も変わらぬ味の礎。

こうして、先代得意のカレーに加えてラーメンも提供する現在のスタイルが生まれた。

麺は生産量日本一を誇る地元の製麺所との縁で今のスタイルが完成。先代と製麺所の店主につながりがあり、この協力関係が現在の味の基礎を築いた。

■フレンチ出身の2代目が創り上げた、完全オリジナルスープ

現店主の永岡さんは、フレンチレストラン2店舗を経験後、食品会社に勤務していた経歴を持つ。先代が「洋食かフレンチを経験した人にしかこのカレーは作れない」と語っていた通り、永岡さんの技術が店を継ぐ決め手となった。

永岡さんが最も力を入れたのは、ラーメンスープの改良だった。店を休んで各地の店を回り、スープ開発に没頭。ラーメンの鬼・佐野実氏からも「お酢をうまく使うとマイルドになる」とアドバイスを受けるなど、多くの経験を重ねた。

透明感の奥に幾重もの旨み。2代目店主が辿り着いた、独自製法の清湯スープ。

現在のスープは完全オリジナル。先代との最大の違いは昆布を使用していることで、高級昆布、鰹節、炒り塩、アサリの酒蒸しなどを組み合わせた独自の製法で作り上げている。

■こだわりの製法で作る、焼き豚と変わらぬカレーの味

一番人気は『支那そばと半カレー』(税込1,500円)。2つの看板メニューを一度に味わえる贅沢なセットだ。

焼き豚は先代のモモ肉から肩ロースに変更し、独自の製法で煮込んでいる。長時間煮込む店とは違い、適度な時間で仕上げることで肉の食感を保ちながら味を染み込ませている。

一方、カレーは先代の味を忠実に継承。「変えようがない」と永岡さんが語る通り、創業時から変わらぬ製法で作り続けている。

永岡さんが最も重視するのは、カレーとラーメンのバランスだ。「単品でも両方一緒でもうまい、それが職人の腕。カレーに負けない味でありながら、スープはさらっと上品に仕上げている」。

■透明感ある清湯スープに宿る、魚介の深い旨み

支那そば(ラーメン)は、透明度の高い美しい清湯スープが特徴だ。一口目はあっさりとした印象を受けるが、飲み進めるにつれて鰹節や魚介の出汁がじわりと広がり、奥深い旨みを感じさせる。カレーとの相性を重視した魚介ベースの優しいスープは、飲むほどに味わいの変化を楽しめる仕上がりだ。

写真は『支那そば(三枚入)』(税込1,300円)。しつこくない旨みが詰まったチャーシューは、3枚でもぺろりと食べられてしまう。

麺は地元製麺所の縮れ中細麺。適度なコシと歯ごたえがあり、滑らかな舌触りでスープとの絡みも良い。焼き豚は肉厚ながらほろほろとした柔らかさで、肉の旨みがしっかりと味わえる。

焼き豚のジューシーさにシャキシャキの小松菜、香ばしい焦がし葱がアクセントを添える。シンプルながら計算された一杯は、毎日でも飽きることのない味わいだ。

■黒いルーに秘められた、70年の歳月が紡ぐ複雑な旨み

一方のカレーは、見た目の黒さとは対照的なまろやかさが印象的だ。何日もかけて仕込まれるルーは、スパイスの効いた本格的な仕上がりでありながら、野菜の甘みが凝縮されており口当たりが優しい。

コクのあるビター感と仄かな酸味、そして複雑な旨みが層を成し、一口ごとに異なる味わいを楽しめる。

見た目は重厚、口当たりはまろやか。幾重にも折り重なる旨みが世代を超えて愛され続ける理由だ。

永岡さんが語る通り、カレーとラーメンは単品でも美味しいが、両方を味わうことで真価を発揮する。濃厚なカレーの後にさらりとしたスープを飲むことで口の中がリフレッシュされ、それぞれの味がより際立って感じられるのだ。

■先代への感謝と共に、次の30年へ向けて

下町情緒あふれる外観。蓮沼の街と共に歩んできた70年の歴史がここにある。

「つらいと思ったことはない。先代の親父に感謝している。」と語る永岡さん。先代が築いた信頼は深く、永岡さんの店主就任が決まった際は、面識のない人からも「先代が選んだ男なら間違いない」という声が人づてに届くことがあったという。

現在は新しいメニューを増やす予定はなく、伝統の味を守り続けることに専念。蓮沼の地で確実な味を提供することに集中している。

カレーとラーメンの絶妙なバランス、70年間変わらぬ製法へのこだわり、そして3代にわたる家族の絆。ラーメンとカレー、両方を楽しんだ後の満足感は格別で、なぜ70年間愛され続けてきたかが一口で理解できる。

インディアンには、時代を超えて愛される老舗の全てが詰まった、職人の技と伝統が生み出した唯一無二の味わいがある。

Shop Data
インディアン本店

東京都大田区西蒲田6-26-3 1階
営業時間/月曜日~土曜日11:00-16:00 月・水・金18:00-21:00
※スープがなくなり次第営業終了
定休日/日曜日
アクセス/東急池上線「蓮沼駅」徒歩2分

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