師走の街が加速するほど、夜の一杯に求めたくなるのは“強さ”ではなく“余韻”だ。東京・神楽坂で期間限定開催される「The TAKETSURU experience」は、ニッカウヰスキーのフラッグシップ「竹鶴ピュアモルト」を、空間とコースで立体的に体験するための完全予約制バーである。
ただ飲むのではない。香り、温度、手触り、音、記憶など、五感を通じて「竹鶴」の魅力と向き合う時間が用意されている。
なぜ今「竹鶴」なのか。ピュアモルトが持つ“調和”の哲学

「竹鶴ピュアモルト」は、創業者・竹鶴政孝の名を冠したブランドとして2000年に誕生した。余市蒸溜所と宮城峡蒸溜所という個性の異なるモルト原酒をヴァッティングし、ニッカが培ってきたブレンド技術で精緻に調和させることで、華やかでフルーティーな香り、なめらかな口当たり、重厚なモルトの甘みとコク、そしてやわらかく続く余韻へとつなげていく。
さらに、2023年には「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)」で「ワールド・ベスト・ブレンデッドモルトウイスキー」を受賞し、国際的な評価も得ている。実力が認められた一本を、飲み方や組み合わせまで含めて“体験”として深めるのが、この企画の骨子だ。
「The TAKETSURU experience」とは

会場では、到着後にまずブランドの背景に触れる時間が設けられ、続いて「竹鶴ピュアモルト」を軸にしたペアリングコースへと進む。香りや展示、映像などで気持ちを整えたうえで味わいに入るため、単なるテイスティングでは終わりにくい。
コース後は、追加でドリンクをオーダーできる。竹鶴を使った限定カクテルなど、体験の余韻を伸ばす選択肢が用意されているのも魅力だ。
五感で“竹鶴”をほどく。「香る・触れる・視る・聴く・味わう」のコース


メニューはおまかせコース1種(7,700円)。コースは5品で構成され、各皿に「香る」「触れる」「視る」「聴く」「味わう」というテーマが与えられている。味覚だけで勝負しないのが、この場の設計である。
例えば、“香り”にフォーカスした一皿から始まり、食感、視覚、音の印象を積み重ね、最後にウイスキーそのものの厚みへ帰ってくる。ストレートやソーダ割りといった王道の飲み方だけでも、料理との相性が大きく変わることを体感でき、「竹鶴の器の広さ」を再確認する流れになっている。
「一本を深く知る」ことが、いちばんの贅沢


新作や限定ボトルを追う楽しさはある。だが、一本の背景と味わいを深掘りし、飲み方の引き出しを増やすのは別種の贅沢である。「The TAKETSURU experience」は、その贅沢を短時間で濃縮した場所だ。
神楽坂の路地裏というロケーションも相まって、都会の真ん中でも気持ちがほどける。ウイスキーを「酔うため」ではなく「味わうため」に飲みたい夜に、ふさわしい体験となるだろう
【開催情報】
名称:The TAKETSURU experience
期間:2025年12月9日(火)〜21日(日)
会場:TRUNK(HOUSE)Kagurazaka(東京・神楽坂)
営業時間:11:00〜22:00(完全予約制)
料金:7,700円(コース1種)
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