73531究極の銭湯サウナといえばココ! 神奈川県にある創業80年の老舗店「亀遊舘」

究極の銭湯サウナといえばココ! 神奈川県にある創業80年の老舗店「亀遊舘」

太田広(おおた ひろし)
太田広
目次

皆さん、こんにちは! 年間延べ500施設以上、全国津々浦々のサウナに通っている温浴施設の経営コンサルタントのサウナ王、太田です! サウナ入ってますか!

最近は、テレビやラジオ、ネットでも「サウナ」という言葉を見ない日はないくらいサウナブームはすごい。サウナ有名店の客層を見る限り、このブームを牽引しているのはやはり20代、30代の若いサウナーたちだと思うんだよね。

たまに彼らと話をする機会があるんだけど、サウナの有名店には定期的に行くし、遠方へのサ旅もしながら、ローテーションするサウナ店を決めている人もいる。例えば、週末の時間がある時には思いっきりサウナを満喫したいから、一週間頑張った自分へのご褒美として、ちょっと高めの一日ゆっくりできるサウナ施設に行く。で、週のはじめは、自宅や会社、学校の近くにあるお手軽な「銭湯サウナ」に行くという感じ。

どんな銭湯サウナに行くのか聞くと、ほとんどの人が「黄金湯」「松本湯」「改良湯」という具合に、挙がる名前は有名店ばかり(笑)。でも、そういう有名な銭湯サウナは平日でもかなり混んでるらしいんだよね。だからあまり有名ではない銭湯サウナにも行くみたい。ただ、サウナや水風呂、休憩のクオリティが低いところには行きたくないから、ある程度のクオリティの銭湯サウナを見つけるのも楽しみなんだってさ。

さて、ここからが本題! 実は俺もサウナ仲間から教えてもらって見つけたんだよ。いい銭湯サウナを! 常連さん的には、よそ者サウナーが増えるのを好ましく思わないこともあるとは思うけど、銭湯はある程度お客様に来ていただかないと、経営が苦しいのも実情なんだよね。

事実、今年2022年は温浴業界も危機的状況なんだよ。理由はコロナウイルスの蔓延と物価高騰、さらにはエネルギーコストが温浴業界史上、過去最高に高い状況が続いているからなんだよね。だから万が一、廃業とかになられても困るので教えちゃおうと思う。常連さん、ごめんなさい!

そこは神奈川県横浜市の金沢区にある「亀遊舘」。創業は昭和17年というから、かれこれ創業80年だよね。80年はすごい。でも、ここまでくるまでにはいろいろと大変だったと思う。
ちなみに今年の2月にリニューアルしたからそれ以前の状態を知らないんだけど、先日行ってここのファンになったのでリニューアル後の「亀遊舘」について話をするね!

■ガス遠赤外線ストーブのサウナ室に、加湿器が!?

まず、亀遊舘に入店すると下駄箱横にある傘ロッカーに驚くんだよ。行ったときが雨で、傘を入れようと思ったら傘ロッカーがあって、これって珍しんだよね。
ロビーは広々としていて、明るくて清潔感があって好印象。ロッカールームも明るくて広々していて更衣しやすいと思う。

さぁ、それではサウナ室から紹介しようかな。ここは、サウナストーブを使った乾式サウナ。

オリンピアのガス遠赤外線サウナストーブを使用

収容人員はストーブを正面にして、左右両サイドに2段ベンチがあるから16名かな。温度計を見ると、96度になっていたね。

秀逸なのが、壁の上の方に加湿器がついていて、サウナ室が加湿されるようになっていること。それもアロマの香りつきで。ガス遠赤外線ストーブを使ったサウナ室は、大抵加湿やロウリュができなかったりするんだ。

香りは定期的に替わるそうなんだけど、自家製加湿器をつけるとかすごくない? これにはお客様に満足してもらいたいというオーナーの思いが感じられたよ。

サウナ室に設置されたアロマ加湿で湿度をキープ

ところでサウナ室に入って驚いたのは、漫画や本を読んでいる常連さん(?)たちが多かったこと。昭和や平成の最初は当たり前の光景だったけど、最近はほとんど見なくなったから嬉しかったね。昔は誰かが雑誌や新聞を読んでいて、かくいう俺も30年以上前にはそうだった(笑)。

もちろん店側としては、サウナ室内での読書をOKしているわけではないだろうけど、なんか懐かしさを感じたね。

ベンチ下の間接照明がムーディで落ち着く雰囲気を演出

で、懐かしさでいえば、もう一つ。サウナ室の音楽が2000年代のJ-POPだったんだよ。ここのオーナーは本当にわかっているよね! やっぱりサウナ室にはJ-POPだよ!

曲がかかると、その当時のことを思い出すんだよね。「あ~、あの時は大変だったなあ」とか、「あの人は元気かなあ」とか、「あんなこともこんなこともあったよなあ」、「そして今があるよな~」とかね。

目を閉じて汗をかきながら、そんなことを考えられるのは俺的には昔のJ-POP! だから、ここは最高のサウナ室!

■水風呂は地下水で本気の12度!

地下水をチラーでしっかり冷却した冷え冷えの水風呂

さぁ、素晴らしいサウナ室のあとは水風呂だよね。水風呂がなんと12度台だったよ! 銭湯サウナでそこまで冷たいところはあまりないよ。12度台だけど、柔らかい感じで痛くないんだよね。バイブラだし、地下水だからかな? いや~、良かったよ!

それと、水風呂の壁にこんなことが書かれていたよ。「水風呂がぬるいと感じられましたら、フロントに一声お声掛けください」こんな気遣いをしてくれる施設を初めてみたよ。もう35年以上、全国の施設を巡っている俺がだよ! 初めてだよ、こんなの。オーナー、本当にすごいよね! 脱帽です!

掛水コーナー

■銭湯サウナながら、外気浴と内気浴の両方を完備

ミニサイズながらパーフェクトな外気浴スペース

次は休憩コーナーだね。銭湯で外気浴ができる施設は貴重なんだよね。ここもそうだけど、ロッカールームの奥に外気浴コーナーがあって、長椅子の他に椅子が4脚あるんだ。これで完璧だね。

ただ、真冬の外気浴は冷えすぎることもあるよね。そんな時のために、ロッカールームには内気浴ができるスペースも用意されているんだ。長椅子の他に、休憩用の椅子も5脚あって、最高だよね。

■湯にもこだわり。冷めにくい炭酸温水が楽しめる

レトロな雰囲気の浴場は、隅々まで清掃が行き届いている

ところで亀遊舘にはサウナや水風呂以外にも寝湯もあるし、電気風呂なんかもあるんだけど、お風呂のお湯は直接接触熱交換方式を採用した炭酸温水なんだよね。だから温まりやすくて冷めにくい効果も期待できるし、肌へのあたりも柔らかい感じがするんだよ。

それと電気風呂ファンの人はわかると思うんだけど、電気風呂って当てたいポイントに的確に当てるのが難しいんだよね。その微妙にずれるのがストレスになるんだけど、ここには電気風呂の横に、電気の当たる場所を調整するための大中小とサイズの違う椅子が用意されていて、浴槽に入れて使うことができるんだ。

これもオーナーの気遣いだけど、他にはないすごい気遣いだよ。これまた脱帽です!

■恒例! サウナ王流、「亀遊舘」の楽しみ方とは?

さぁ、今度は亀遊舘での俺の楽しみ方を紹介しようかな。

一つ目の楽しみ方は、寝湯での休憩。まずサウナ室では、できるだけ左側の最上段奥に座るようにしている。理由は一番アロマの香りを感じやすいと思うから。そこに座りながらJ-POPを聞いて、当時の思いに耽る。

十分な発汗ができたらサウナ室を出て、入口横の立ちシャワーで汗を流してから水風呂へ。ちなみにここのシャワーヘッドは、ナノバブルシャワーヘッド。

バイブラ完備で、ゆったりとリラックスできる寝湯コーナー

水風呂は12度台だから、十分発汗した状態でないと、冷たくて入れないと思うよ。逆に十分発汗できている状態であれば絶妙な水温。これ以上温いと、水風呂を出た後の快感が弱いんだよね。さぁ、これで快感指数も爆上がり!

1セット目は、熱さと冷たさにも慣れるためと、冬はいきなり外気ではなくすぐ横にある40度程度の寝湯に移動する。ここで、休憩を取りながら冷やした体を少しずつほどよい感じで原状復帰。ある程度、現状復帰してきたら、2セット目だ。

二つ目の楽しみ方は、外気浴。二つ目の楽しみ方も、基本的には水風呂までは1セット目と同様。違うのは休憩の部分。水風呂を出た後に体をよく拭いて、いざロッカールーム奥の外気浴コーナーへ!

外気浴スペースで、冬でもがっつりととのえる

ここは本当に外だから、冬はかなり寒い! でも、火照った体には格別に気持ち良いんだよね。ここで、椅子に座ってじっとしていると、だんだんと快感の波状攻撃が俺を襲ってくるんだよ。

もし、他にお客さんがいない時は長椅子に足を投げ出すとリクライニングチェア的に使えるからさらに快感指数はMAX。この時間こそが、まさに至福のひととき。この時間があるからサウナをやめられないんだよね。

でも、真冬だと10分弱で快感が寒さに負けてくるんだ。だから、快感と寒さが逆転したら、3セット目を開始。ちなみに冬以外であれば20分、30分いることもざらだけどね。

三つ目の楽しみ方はロッカールーム内での内気浴。二つ目の楽しみ方も基本的には水風呂までは1セット目と同様。違うのはやはり休憩の部分になるよね。

ドアにかかっているピンクのタオルも活用しよう

ロッカールーム内には椅子が5脚あるから、その椅子に座っての休憩。俺のおススメは一番奥の椅子。
理由はこの椅子が外気浴コーナーの真横にあるから。外気浴コーナーのドアが少しだけ開けてあって、隙間風が体にあたるようになっているからなんだ! この少しの隙間風がたまらなく気持ち良いんだよね。快感指数はMAX!

内気浴なんだけど、この席ならかすかな隙間風で外気浴的な気分も味わえて、ベストポジションだね! ところで、この5脚の椅子にはタオルが置いてあって、使いたい人は椅子を拭いてから座ることができるんだ。前に座った人の跡が気になる人は、このタオルを使って拭いてから座れるぞ。ここでも店側の気遣いが感じられるよね。

さらに「亀遊舘」の素晴らしいサービスがある。ロッカールームの出入り口側に小窓がついていて、ここからロビーの冷蔵ケースで販売しているドリンク(ペットボトルとか瓶)をスタッフに注文して休憩中に水分補給も可能なんだ! 

牛乳とかポカリも購入できるんだけど、俺のおススメはやっぱりビタミン炭酸MATCH(マッチ)! オロポに味が一番近いんだよね。もちろん内気浴コーナーだけではなく、外気浴コーナーでもドリンクが飲めるから最高だよね!

以上が、「亀遊舘」での俺の楽しみ方。ここに来ると、オーナーをはじめスタッフの皆さんのホスピタリティと、それが作りだす居心地の良い雰囲気で、なんともいえない懐かしさを感じるんだよね。

清掃が徹底されているのも良いよね。カランの裏側とか洗い場の椅子の裏側まできちんと清掃されているんだ。スーパー銭湯とか行くと、ヌルヌルな店もけっこうあるからね (笑)。そういう見えない所まで綺麗にしているのが、好感が持ててまた行きたくなるんだよね。

さて、俺の楽しみ方が参考になったかどうかわからないけど、早く自分にあったオリジナルの楽しみ方を見つけてサウナライフを楽しんでほしいよ。そして、宇宙への扉を開いて早くこっちの世界に来てほしい!

じゃあ、またね!

P.S 俺の過去の紹介記事はアーカイブから読んでね。

【店舗詳細】
住所:神奈川県横浜市金沢区六浦4丁目12−21
TEL:045-701-9358
営業時間:水・木は13:00〜22:00、土・日は10:00〜22:00まで(最終受付21:30)
定休日:月・火・金 ※現在店主の体調不良のため、営業日程短縮中
料金:入浴料大人500円+サウナ200円〜
駐車場:普通乗用車1台、小型乗用車6台、軽自動車2台、提携コインパーキング5台
https://kiyuukan0st.wixsite.com/sento

【プロフィール】
太田広(おおた ひろし)
温浴事業・温浴施設経営コンサルタント。株式会社楽楽ホールディングス代表取締役。サウナ王の愛称で親しまれている。「かるまる池袋」の他、有名サウナ施設を数多くプロデュース。これまでのコンサルティング施設数は400以上(経営相談含む)。サウナ店には週6日~7日、1日に2軒、3軒行くことも当たり前で、かれこれ30年以上に入り続けている。マスコミ出演、各種講演など、活動の幅を広げ、日々、東奔西走中。

▼あわせて読みたい

太田広(おおた ひろし)
太田広(おおた ひろし)

温浴事業・温浴施設経営コンサルタント。株式会社楽楽ホールディングス代表取締役。サウナ王の愛称で親しまれている。「かるまる池袋」の他、有名サウナ施設を数多くプロデュース。これまでのコンサルティング施設数は400以上(経営相談含む)。サウナ店には週6日~7日、1日に2軒、3軒行くことも当たり前で、かれこれ30年以上に入り続けている。マスコミ出演、各種講演など、活動の幅を広げ、日々、東奔西走中。

Back number

バックナンバー
More
もっと見る