42398ヘッドハンティング会社から電話があった際の注意点と転職の流れ

ヘッドハンティング会社から電話があった際の注意点と転職の流れ

男の隠れ家編集部
編集部
多くの人にとって縁遠い話だと思われがちな「ヘッドハンティング」。企業側が深刻な人材不足に陥っている昨今、いわゆるエグゼクティブ層だけでなく、中堅どころのミドル層にも声がかかるようになってきている。本稿を読んでいるあなたにも、ヘッドハンターから突然電話がかかってくることは十分にありえるのだ。

しかし、ヘッドハンターからアプローチがあったからといって、舞い上がってしまうのは少々危険。ヘッドハンターの中には一般的な人材紹介サービスの営業や、時には詐欺まがいの悪質な人物も紛れ込んでいるからだ。

同時に、ヘッドハンターのスカウトからは素晴らしい転職のチャンスも広がっている。ヘッドハンターからの電話から良縁を紡げるように、電話があった際の流れや気をつけるべきことを知っておこう。
目次

1.ヘッドハンティング(ヘッドハンター)とは?

まず初めに、ヘッドハンティング(ヘッドハンター)の概要について紹介しておこう。ヘッドハンティングとは人材紹介サービスのひとつ。ヘッドハンターと呼ばれる仲介者がそれぞれのネットワークをもとに優秀な人材に直接アプローチをかけ、人材を必要としている企業へと紹介するビジネスモデルだ。

ヘッドハンティング最大のメリットは、転職希望の潜在層にアプローチができる点。優秀な人材こそ現職で活躍しているケースが多く、転職市場に発現していない。ヘッドハンティングを利用することで、転職活動をしていない人材にもアプローチを掛けることができるのだ。

冒頭でも触れた通り、従来のヘッドハンティングはエグゼクティブ層が人材市場の中心となっていた。しかしながら、企業が優秀な人材を獲得しづらい状況が続いている昨今、ミドル層の採用にもヘッドハンティングが活用され始めている。

2.ヘッドハンターからの電話、3つのパターン

ヘッドハンターからの電話は、大別すると以下の3パターンに分かれる。

1.企業から依頼を受けた通常のヘッドハンティング
2.転職エージェントなど、人材紹介会社の営業
3.詐欺まがいの偽ヘッドハンティング

それぞれ詳しく解説していこう。

パターン1.企業から依頼を受けた通常のヘッドハンティング

通常のヘッドハンティングはこちらのケースに該当する。企業から依頼を受けたエージェントが、企業の要望に応じて適当な人材に直接アプローチを掛ける手法だ。このヘッドハンティングでは今よりもキャリアアップが狙える良縁の可能性もある。積極的に話を聞いてみるのも良いだろう。

なお、企業の依頼によるヘッドハンティングにも2種類あるので併せて紹介しよう。

1.指名スカウト形式

企業が個人を指定し、その人物に直接ヘッドハンターがアプローチを掛けるのが指名スカウト形式だ。個人を名指しで希望しているため、スカウトを受けた人にとっては良い条件を提示されることが多いだろう。また、選考プロセスも一般的な面接ではなく、説得される・口説かれるといったイメージに近いのが特徴だ。ヘッドハンティングの理想的な形と言える。

2.ロングリスト形式

企業が指定の部署やポジション、スキルや人物像を指定し、その条件をクリアした人物にアプローチを掛けるのがロングリスト形式だ。ヘッドハンターが持っているネットワークを駆使し、候補者をピックアップする。候補者の中から企業のインタビューに進み、双方の合意が取れた上で実際の面接に進むと言う流れになる。

指名スカウト形式と違い、企業側の選考を通過する必要があるため、入社までのフローは一般的な転職活動と変わらないことが多いのも特徴だ。

パターン2.転職エージェントなど、人材紹介会社の営業

電話をかけてきたヘッドハンターの中には、転職エージェントのような人材紹介会社の営業電話の場合もある。転職エージェントとは、企業に人材を紹介することで企業側から報酬を受け取るビジネスモデルだ。

上記の「1.企業から依頼を受けた通常のヘッドハンティング」との違いは、特定の企業からの依頼を受けていないという点である。このヘッドハンターは自社への登録を促したり、案件について詳しく尋ねても抽象的な情報しか得ることができないという特徴がある。

必ずしも自分にとってネガティブな求人を紹介されるわけではない。ただし、現職がある人は現在の待遇と照らし合わせ、冷静に判断する必要があるだろう。

▼転職エージェントのメリットは?登録しておきたいおすすめ転職エージェントも

パターン3.詐欺まがいの偽ヘッドハンティング

残念なことにヘッドハンターを語る悪質な人物もいるようだ。講習料や手数料を手に入れる詐欺や、競合他社が優秀な人材を辞めさせたい場合。また、真意の程は確かではないが、社員に重役を任命するにあたり会社への忠誠度を確かめる際にも、偽ヘッドハンターが活用されるのだとか。

このような怪しいヘッドハンティングには注意が必要だ。回避するために、偽ヘッドハンティングの特徴や目的などを、後ほど詳しく紹介しよう

3.ヘッドハンティング電話から内定までの流れ

それでは、実際にヘッドハンターから電話があり、良縁によって内定まで運ぶことができた場合の流れを紹介しよう。

3-1.ヘッドハンターからの電話が来る

まず、ヘッドハンターから電話やメールでのアプローチがある。名刺や公開している企業ページ経由で連絡が来ることもあるので、会社の電話にかかってくるケースも珍しくない。この時点では具体的な情報が伝えられることは少なく、面談のセッティングを希望される。

面談を承諾したら、ヘッドハンティング会社について調べておくようにしよう。大手のヘッドハンティング会社であれば、企業ページに少なからず情報が公開されていることもある。面談前の心構えとして、ヘッドハンティング会社の評判などをある程度知っておくことが大切だ。

3-2.実際に会って面談をする

ヘッドハンターから指定された場所で面談を行う。ホテルのロビーなど、落ち着いた場所を指定されることが多いようだ。

直接会った際に転職先の企業名や部署、ポジションなどの詳細な情報を知ることができる。ただし、上記の通り必ずしも優良なヘッドハンターであるとは限らない。自社の情報はもちろんのこと、現在置かれている部署の不満に至るまで、自己の情報開示は最小限に留めるようにしよう。

3-3.企業担当者と面談をする

紹介された求人に興味を持ち、さらに具体的な話を聞きたい場合は、実際の企業担当者と面談することになる。最初はフランクな面談になることが多く、自分のどこが評価されたのかをヒアリングすることも可能だ。今後のキャリア形成のためにも、転職をするしないに関わらず、有意義な時間になるだろう。

3-4.面接を進める

企業の選考を受ける意思を固めたら、実際に面接を行う。指名スカウト形式であれば面接よりも、オファー面談に近い形になるが、ロングリスト形式では通常の転職活動と同じように面接を重ねて選考を進めることになる。

もちろん、転職活動中に現職を辞めることはしないように注意が必要だ。あくまでもひとつの機会と捉え、現職と並行して進めることを推奨する。

3-5.内定の獲得・最終判断

面接の結果、無事内定の獲得となれば、年収などのオファー面談を行う。条件面で交渉をしたい場合は、担当のヘッドハンター経由で行うことも可能だ。内定をもらってから判断しても問題は無い。すべての条件が出揃った状態で、今一度現職と比較し、最終的な判断をするようにしよう。

4.悪質なヘッドハンターに注意する

本稿で紹介した通り、ヘッドハンティングの連絡の中には悪質な偽ヘッドハンティングが紛れ込んでいる可能性がある。そういったヘッドハンターに引っかかり、自身のキャリアを台無しにしないためにも、怪しいヘッドハンターを見抜く目を持っておきたい。

4-1.悪質なヘッドハンターの目的

まず、悪質なヘッドハンターの目的を整理しよう。

最も分かりやすい目的としては、金銭をだまし取る詐欺のためのヘッドハンティング。高年収の案件をちらつかせ、その際に発生する手数料やセミナー参加費、教材費などをだまし取るケースだ。実際にセミナーに参加できたり教材を受け取れてしまうぶん、詐欺として立証しづらいという側面もある。

また、単に対象者を退職させたいケースもある。ライバル会社の引き抜きであったり、はたまた、勤め先企業が会社都合退職にしたくないがためにヘッドハンターに依頼をする場合もあるのだとか。

悪質なヘッドハンターには何らかの目的があり、そのぶん周到に準備が行われているケースも珍しくないのである。

4-2.悪質なヘッドハンターの特徴

それでは、悪質なヘッドハンターに陥れられないためには、どういった点に注意すればよいのか。悪質なヘッドハンターの特徴を見ていこう。

情報の開示が無い・抽象的

まず、素性を明かさないヘッドハンターは疑うべきだろう。自己紹介時に企業名の開示があったとしても、名刺に固定の電話番号が記載されていなかったり、メールアドレスが「.co.jp」ではなかったり、その企業が信用に足るものなのかを確認する必要がある。
※「co.jp」は、登記している日本企業のみが保有できるドメイン。

また、ヘッドハンターについての質問をしても「機密案件なので詳細は伝えられない」など、言葉巧みにかわしてくる場合がある。しかし通常のヘッドハンターであれば、自身の素性は教えてくれるはずだ。

同様に、オファー内容の詳細がいつまでたっても明かされない場合も注意が必要だ。「あなただけの特別なオファーです」「とある有名企業の幹部候補です」など、抽象的な表現に終止し、面談のタイミングでも具体的な企業名が出ない場合は警戒するようにしよう。

情報を知らなすぎている・知りすぎている

ヘッドハンティング対象者の情報をどれだけ知っているかもポイントだ。ヘッドハンティングは対象者のことを知った上で、実績やスキルを見込んで声がかかるはずである。にもかかわらず、具体的な実績や、あまつさえやっている仕事内容も知らないのであれば疑ってかかるべきだろう。

とはいえ、知りすぎているのも問題。業務に関係のないこと(出身地や家族構成、ローン年数や加入している保険などの情報)は、通常のエージェントは把握していないケースがほとんどだ。企業サイトやHP、またSNSなどで自身の情報を大々的に公開している場合を除き、パーソナルな情報を豊富に知っているヘッドハンターには注意するようにしよう。

5.年収&キャリアアップを実現させてくれる転職エージェント5選

もしもあなたが現在、年収アップやよりキャリアアップを目指しているのであれば、転職エージェントの活用をおすすめする。転職エージェントの活用には、以下のような4つのメリットがあると言える。

・転職エージェントならではの業界や企業とのパイプがあるので、話が進みやすい場合がある
・財務状況が良好な優良企業を選んでくれる
・面接や書類のアドバイスや選考日程の調整をしてくれる
・給与交渉を代わりに行ってくれる

本稿では、年収アップやキャリアアップを実現させてくれる5つの転職エージェントについて紹介する。

doda

出典:doda

人材紹介会社大手のパーソルキャリアが運営するdodaは、リクルートを追いかける規模の大手エージェント。大手ならではの求人数とサポート力が魅力だ。

dodaは「キャリアアドバイザーとの相性の良さ」や「経験を活かせる求人数」など、5つの分野で顧客満足度の高さを評価された実績があり、キャリアカウンセリングの質にも定評がある。カウンセリングはキャリア構築に欠かせないため、顧客満足度の高さは重視すべきポイントのひとつであるといえるだろう。

doda

JACリクルートメント

出典:JAC Recruitment

ミドル層の転職におすすめなのが、JAC Recruitment。年収500万円以上のミドル〜ハイキャリア層の転職支援に特化しており、外資系企業や幹部候補などの求人が充実している。特に外資系企業の転職には強く、外資専任のエージェントが在籍している。英文の応募書類の添削や英語での面接対策も行ってくれるので、他のエージェントではない価値を感じることができるだろう。

もちろん、日系企業の求人も取り揃えている。30代であれば、年収500万円以上の人は決して少なくない。該当している人は必ず登録するべきエージェントだろう。

JAC Recruitment

マイナビエージェント

出典:マイナビエージェント

大手転職サイトとして知られるマイナビが運営するマイナビエージェントも、利用すべき大手エージェントのひとつだ。こちらも、後述のDODA同様キャリアカウンセリングに力を入れており、直近の転職だけでなく5年先・10年先・20年先を見越したキャリアプランの提案をしてくれるだろう。

また、マイナビエージェントは年収のアップに力を入れており、実績も豊富だ。転職の目的として年収のアップを条件として考えている人は、登録必須のエージェントだと言える。

マイナビエージェント

リクルートエージェント

出典:リクルートエージェント

人材業界最大手のエージェント会社がリクルートエージェントだ。業界最大の求人案件を保有し、数多くの転職実績を持っている。転職実績に裏付けられたサポートに定評があり、応募書類の添削や模擬面接の実施など、採用確度をあげるためのバックアップが手厚く用意されている。

リクルートという企業自体のブランド価値も高いため、大手からベンチャーに至るまで多くの企業が求人を出稿している。自分のキャリアプランに応じた企業を紹介してもらうことができるだろう。

リクルートエージェント

type転職エージェント

出典:type転職エージェント

関東圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)内での転職であれば、type転職エージェントを利用しよう。エージェント事業部の規模としてはマイナビにも引けを取らず、求人数も豊富だ。しかし、知名度では他のエージェントに少々劣っていることが否めない。とはいえ、利用者が他のエージェントよりも少ないことによって、一人ひとりにかけるサポート時間が長く丁寧であるとも推測できる。

大手企業とのコネクションも豊富であり、エージェントが人事担当者と直接つながりを持っていることも少なくない。企業ごとにカスタマイズされた対策が期待できる。

type転職エージェント

6.【まとめ】ヘッドハンターからのスカウトは冷静な判断が求められる

たとえヘッドハンターからの連絡があったからと言って、そのことに浮かれて物事を即決してしまうのは大変危険だ。ただの営業というケースもあり、最悪の場合、悪質な偽ヘッドハンティングに引っかかってしまうこともある。

また、どれだけヘッドハンターが信用に足る人物で、母体となるヘッドハンティング会社が有名企業だとしても、紹介された求人が自分のためになるかどうかは全く別の話。自分のスキルを伸ばせる、将来的なキャリアに繋げることができる。そういった確認のもと、はじめてヘッドハンターを利用し、転職活動をする意義が生まれるのだ。

ヘッドハンターから魅力的なスカウトがあったときにこそ、地に足をつけた冷静な判断が求められる。

年収アップを目指すなら、まずは登録したい転職エージェント3選

社会人として実績や経験も積み、そろそろ転職によって年収もキャリアも向上させたい、と考えているなら、ハイキャリアに特化した転職エージェントを利用することをおすすめする。 質の高い非公開求人も多く、ハイキャリア専門のキャリアアドバイザーからサポートを受けられるため、年収アップ・キャリアアップのための近道とも言える。

年収1,000万円以上の求人が3分の1以上:ビズリーチ
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エグゼクティブ管理職の求人が豊富:JACリクルートメント

エージェントの利用は基本的に無料。まずは無料登録の上、専任の担当者へ相談してみてはいかがだろうか。

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