あなたは、論文を読んだことがあるだろうか。
大人になると、ほとんどの人は論文と無縁な生活になる。なかには、「論文の内容は小難しくて苦手」「活字を見たら5秒で寝る自信がある」という人もいるかもしれない。
その道に精通した研究者たちの努力の結晶である論文は、たしかに小難しいものが多い。しかし、少し調べてみると「なんでこんなことを調べた!?」と突っ込みたくなるユニークな論文がわんさか出てくる。
そこでこの記事では、活字嫌いでもついつい読みたくなってしまう面白いテーマの論文を紹介する。
■①仮面ライダーたちの変貌: 新人類世代と新人類ジュニア世代
「仮面ライダーって、ビジュアル変わってきたよね?」という問題を、真面目に考察する論文。序盤から仮面ライダーへの愛が溢れる内容になっており、仮面ライダー好きとしては読まずにはいられなかった。
一見ライトなテーマのように思えるが、仮面ライダーの見た目が変化してきた背景について、文化・社会的な観点から真面目に考察している。こんな深い考察読んだら、もう少年のような気持ちで仮面ライダー見られなくなっちゃうよ……。
■②「新宿東口の猫」はなぜ立体的に見えるのか?
「たしかに!!!!!」と口に出してしまいそうなタイトルに、思わず釘付けになった論文だ。
近頃、何かと話題の「新宿東口の猫」。2021年7月よりクロス新宿ビル(新宿区新宿3–23–18)屋上に設置されているデジタルサイネージに映し出されている猫のことで、ダラダラくつろいだり遊んだりしている姿が可愛いと、SNSやメディアで連日取り上げられている。
件の猫がどうして立体的に見えるのかをひたすら考察するこの論文。テーマはキャッチーだが、目の構造やら視距離やらについて解説しながら真面目に考察している。
一通り目を通してみたが、筆者には少し難しくて猫が可愛いことしか分からなかった。
■③ハンバーグのテキスチャー表現用語に関する研究
この論文は、ハンバーグを食べたときの食感をどう表すのかについて調べた論文である。「にちゃにちゃ」「やわらかい」「ベタベタ」など、全40語の中からもっとも適切な表現を探すというものだ。
正直、ハンバーグを食べた感想として「旨い!」しか抱いたことがないものだから、食感を冷静に分析している論文の内容がめちゃくちゃ面白かった。新しい視点を与えてくれる論文って、いいよね。
■④ホームベーカリー使用食パンの品質と市販食パンとの特性比較
要するに、「ホームベーカリーと市販の食パンはどっちが美味しいの?」って論文。ホームベーカリーの購入を検討している筆者にとっては、非常に興味深い内容だ。
ホームベーカリー製のパンと市販のパンを比較し、重量や容積、水分含有量、色、組織などを観察。さらに専用の機械を用いて品質の再現性を検討している。
勝負の結末はいかに……。非常に結果が気になるユニークな論文である。
■⑤トイレットペーパーの自動交換システムの提案
トイレットペーパーを切らしても交換しないというのは、家族間でよくあるトイレトラブルのトップ3には入るのではないか。この論文は、そんなトラブルの救世主となってくれる「トイレットペーパーの自動交換システム」について提案する素晴らしいものである。
論文内では、実際に機械を作ってトイレットペーパーを交換する実験を細かく記録している。しかも実験は成功を収めており、自動交換システムの開発に成功しているというのだ。
クスッと笑ってしまうテーマだが、実用性は抜群。いつも家族に怒られている身としては、早く商品化してくれることを願うのみだ。
■暇つぶしに、論文ってどう?
小難しそうな論文が多いなか、異色を放つユニークな論文たち。今回紹介したラインアップを見て、少し論文に興味が湧いた人もいるのではなかろうか。
パッと目を引く面白いテーマの論文も、じっくり読んでみると真面目で深い内容になっている。楽しく学びを得られるため、ご自身でも興味のあるテーマで調べてみても良いだろう。
男の隠れ家デジタルでは、面白いものから役に立つものまで、さまざまな情報を発信している。今回は大人の好奇心をくすぐる論文をテーマに展開したが、今後の記事にも期待してもらいたい。
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