外出先で書斎のように落ち着ける空間があると、どんなに良いだろう。書と向き合う、至福の一人時間をいつもと違う環境で味わいたい。
(※その他の写真は【関連画像】を参照)
※この記事は2025年3・4月号に掲載されたものです。
■本について語り合える 文学好きが集まる場を
外国人観光客で賑わう心斎橋駅から徒歩2分、ビルの地下に続く階段を降りた先に文学バー「リズール」がある。奥行きのある空間に長く伸びるカウンター、壁一面には本が整然と並び、さながら隠れ家のようだ。

店主の玄月さんは『蔭の棲みか』で第122回芥川賞を受賞した作家。酒を片手に静かに本が読める本好きが集まる文学バーを作ろうと、2011年にこの店を開いた。
開店時は自身の蔵書を並べていたが、そのうち客が本を置いていくようになり、気づけば壁一面を本が埋め尽くすように。静かに本を読むのも、会話を楽しむのもよし。そんな自由な空気が心地よく、誰もが1時間は滞在するという。

「本を読む人は確実に減っていますが少ないとはいえ一定数はいて、彼らが本の話をする場所がないんですよ。職場でも学校でも家庭でも誰も本を読まないから、そういう人たちがここに避難してくる、みたいな感じですね」
本について語り合える場が貴重となった今、リズールは本を愛する人たちの拠り所として、これからも在り続ける。

■この店で読みたい
●百年の孤独

世界的ベストセラーになった20世紀文学の傑作、2024年に文庫化され話題に。「同じような名前が出てきて誰が誰だかわからないようになりますが、僕の好きな名作の一つです」と吉村さん。
Bar Liseur
大阪府大阪市中央区南船場4-11-9
TEL/06-6282-7260
営業時間/19:00~24:00(土日祝は18:00〜)
定休日/月〜水曜
アクセス/大阪メトロ「心斎橋駅」より徒歩約2分
文/いしだかおり 撮影/渡部健五
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