令和時代が直面している、これからの働き方

働き方改革が進み、テクノロジーが飛躍的に進化する中で、多くの人がこれまで当たり前としていた働き方の概念は、すでに変わりはじめている。ここでは、「雇用形態」「労働時間」「労働場所」がどのように変化しているのか、また、なぜ変化が必要なのかについて解説する。

雇用形態の変化|正社員が安定ではなくなる

令和時代が直面している働き方の変化の一つが、本業と副業のダブルワークだ。

2018年に通信大手のソフトバンクが副業解禁を宣言したことを皮切りに、同年は「副業解禁元年」と称され、多くの企業がそれに続く形で副業推奨を宣言し始めたことは記憶に新しいだろう。ITインフラの普及や、クラウドソーシングを活用する企業が増えていることも、副業やパラレルキャリアの増加を後押しする要因だと言える。

また、外国人労働者の流入も、日本人の働き方に大きな影響を与えている。厚生労働省の発表によると、2019年の外国人労働者数は約166万人(対前年比較14.6%増)で過去最多を更新、外国人労働者の中にはマルチリンガルなど優秀な労働者も多く、日本人求職者にとっては非常に深刻な問題といえる。

同時に、既存の業務のロボット化や人工知能への代替が進む中、これまでとは異なる働き方を模索している人も少なくない。これまで日本において「労働」といえば、1つの企業に雇用されるという考え方が一般的であった。しかし、経団連や大手企業が「終身雇用は困難になる」と宣言しているいま、企業へ勤めることの価値は薄れてきている。

また、人生100年時代と言われる長寿社会の到来に備え、会社だけに頼らず自分自身で収入を生み出す必要があり、

  • フリーランス
  • 副業
  • パラレルキャリア(兼業)

といった働き方が一般化していくとみられている。

クラウドソーシング大手のランサーズが2018年に行なった調査によると、副業従事者は過去3年で200万人以上増加しており、その経済規模は8兆円にも近い規模であることが示された。また、業務委託で仕事をする、広義でのフリーランス(副業含む)の経済規模は20兆円を超える結果となり、今後も増加が見込まれると発表していまる。

転職、副業、フリーランスといった言葉が身近になる一方で、仕事に対してしっかりとした成果が出せないと成功することはない。どんな働き方を選んでも、成果のない「作業」だけこなしていては、受け入れてくれる転職先も、仕事のオファーも無いというのが現実だ。

正社員が安定ではなくなる時代、日々の業務を「やらされている仕事」や「他人事」としてこなすのではなく、スキルや実績を自身の財産にするべく、しっかりと「自分事」として取り組むことが重要なのだ。

労働時間の変化|定時が意味をなさなくなる

現在、すでに多くの企業で導入されている施策として「短時間勤務制度」や「フレックスタイム制度」がある。「短時間勤務」と聞くと、育児と仕事の両立のため、子供のいる女性が利用する制度だと思う方も多いかもしれない。しかし、昨今では子供のいる男性に向けた短時間勤務を認める企業も増加している。

また、介護に従事する世代となる40代〜50代は、管理職など重要なポストについている場合も多く、優秀な人材が介護と仕事を両立できるよう、介護従事者のために短時間勤務制度を積極的に取り入れている企業も増えている。

また、「フレックスタイム制度」は1ヶ月を上限として、あらかじめ一定期間内の総労働時間を定めておき、始業や終業の時間を自由に決めることができる働き方だ。

2020年4月より、大企業だけでなく中小企業においても施行が開始された始「働き方改革関連法」では、

・労働時間の是正
・正規、非正規間の格差解消
・多様で柔軟な働き方の実現

の3つの柱を中心として、さまざまな取り組みが行われている。短時間勤務制度やフレックスタイム制度といった、労働時間に柔軟性を持たせる取り組みは、「多様で柔軟な働き方の実現」を目指すために不可欠な取り組みと言えるだろう。

一方で、これらの働き方は「自分の都合だけに合わせて働く時間を選べる」制度ではない。短時間労働であれば、時間内で効率よく仕事こなすための工夫や、自身の稼働時間外にできるだけ作業が発生しないように、業務の取捨選択などが必要となる。フレックスタイムを理由に必要なコミュニケーションがスムーズに行えなければ、元も子もないのだ。

労働時間のギャップを埋めるためのツールや施策を導入することも必要だが、働き手一人ひとりが役割と責任を把握し、一丸となって同じゴールを目指すことができれば、定時という概念自体がなくなる日も近いかもしれない。

労働場所の変化|働く場所が限定されなくなる

働く場所に制限がなく、例えば自宅やサテライトオフィスで仕事をする「テレワーク」もまた、働き方改革における注目の取り組みと言える。

総務省が全国2,592の企業を対象に行なったの調査によると、80%以上の企業がテレワークを導入したことによって労働生産性が向上した、と回答している。働き手にとっても、通勤にかかる時間やストレスがなくなることから、雇用の維持、離職防止にも効果的との結果も出ており、テレワークの導入は企業側と働き手双方に大きなメリットがあると言えるだろう。

実際に2018年のみずほ総研の経済効果試算でも、政府の目標を上回るテレワーカーの増加や生産性の向上が実現できれば、日本のGDP押し上げ効果は4億3,000万円を超える見込みがあると予測されている。

しかしそんな中、「オフィス」の在り方や「通勤」の要否が変化していき「会社」という雰囲気や、ある種、労働へ向けた儀式的な「通勤」といったルーティンがなくなることでオン・オフの切り替えがうまくできなくなるのでは、と懸念する人も多いだろう。

仕事を自分事として捉え、目指すべきゴールをしっかりと把握することの重要さはすでに述べてきたが、働き方が変化することで浮上する懸念や問題点に対してどのように備えるべきか、このあとの章で解説しよう。

業務の自動化|業務がAIやロボットに代替される

2015年、野村総研とオックスフォード大学の共同研究により、日本の労働人口の49%の仕事がAIやロボットに置き換えられるという研究結果が発表された。これらの技術が社会に浸透することで、これまでの仕事はなくなるのか、なくならないのかと、議論が尽きることは無いだろう。

一方で文献やメディアによって、私たちの仕事がどのように変化するのか、将来予測は異なる。日々、技術が発展していくため、専門家にとっても未来を予測することは困難であるようだ。

これからの働き方の問題点

これまで解説した通り、今後の働き方には、より仕事へのオーナーシップやセルフマネジメントが必要とされることになる。制約が少なく自由に働くことができる一方で、企業や政府が個人の人生を保証してくれる時代ではなくなる、という側面もあるのだ。

「終身雇用」や「退職金」といった、これまでの常識が通用しなくなっていくなかでは、受け身の姿勢ではなく、自分自信で人生の舵を切っていく必要がある。変容する時代の中で、「現状維持」では社会に取り残されてしまうのだ。

そこで、これからの働き方には「自分には何ができるのか」「何がしたいのか」を明確にし、自分だけのブルーオーシャンを見つけることが求められている。

これからの働き方に備えるために必要な3つのこと

ここまで、働き方の変化や、それに伴う問題点について解説してきた。

目まぐるしく変わる世の中に、誰も自分の人生を保証してくれないという不安、大変な時代に生まれてしまったものだと絶望している人も少なくはないだろう。しかし、変化に備えてしっかり対策をとることで、臆することなく、むしろチャンスに変えることもできるのだ。

この章では、備えるべき3つの取り組みについて、紹介しよう。

1. 自分の強みを極める

自分の強みを知り、極めることは、周りとの差別化を図るためにとても重要だ。
また、収入キャリアアップのためには不可欠な取り組みとも言える。一方で、「資格を持っている」「営業で1位の成績をとった」といった結果は「強み」であるとは言えない。その結果を得るためにどんな工夫で壁を乗り越えたのか、どんなアクションを起こしたのか、そういった思考や行動力こそ「強み」と言えるだろう。

「自分には強みがない」という人ほど、周りから見ると抜きん出た強みを持っていたり、逆に「弱み」だと思い込んでいたことが、見方を変えれば大きな「強み」だった、ということも、往往にしてあるようだ。自分自身の「強み」あるいは「弱み」を見つめ直し、日々それを意識して業務に取り組むことは、強みを極めるために非常に重要である。

また、強みを他から差別化するために、分析を重ね、足りない要素を補ったり、手法を変えたりすることで、より強固なものへと育て、強みに磨きをかけていこう。

2. 社会ニーズに敏感になる

日々の業務になんとなく取り組むのではなく、自分の担当する業務は今後どう変化していくのか、また、将来どのような仕事が求められるのか意識し、自分自信を相応に高めていく努力が必要である。しかし、社外との接点が少ない職種やルーティンワークの場合、他と比較したり、変化に気づくきっかけが少なかったり、なかなか難しいことも多いだろう。

自分の仕事を相対的に捉え、手軽に社会のニーズを把握するためには、転職エージェントで求人をたどったり、実際に相談をしてみるのも、とても有効だ。転職エージェントによって得意な業種が異なったり、保有している求人にも違いがあるため、まずはいくつかのエージェントに登録してみることを勧めたい。

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出典:doda

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3. 資産を作っておく

強みを極めること、社会のニーズに敏感になることに加え、資産を作っておくことも大切だ。病気や怪我をしても大丈夫、という心の余裕にもなり、また、「資産をいかに増やすか」を計画的に考えることで、ファイナンシャル・リテラシーを身につけることにもつながるだろう。

これまでに貯金や資産運用をする習慣がなかった人は、まずは自身の収支を把握することから始めてみてほしい。自分のお金の使い方をあらためて認識することで、必要な支出と無駄な支出がみえてくることだろう。

そして今度はその資産を運用することだ。資産運用と聞くと、「詳しくないから損しそう」「あやしい商材があるのでは」と嫌厭してしまう人もいるが、少額かつ、低いリスクで始められる資産運用も数多く存在する。

例えばは毎月1,000円などの少額からでも購入することがでる「つみたてNISA」。資産運用のプロが投資信託を購入した人から預かったお金をまとめて運用する金融商品であるため、購入する商品や積立額の設定などが終われば、あとは自動で定期的に投資信託が購入され、忙しい人や、金融知識の少ない人も、無理なく続けることができる。

自分の強みが見つからない場合の2つの対策

「これからの働き方に備えるために必要な3つのこと」として、自分の強みを極める、という取り組みを紹介した。しかし、自分の強みをしっかりと把握している人は以外に少ないものだ。なかなか強みを見つけられない方には、自己投資海外移住を検討してみることをおすすめする。

1. 自己投資

自分では気づかない強みを持っているかもしれない、弱みが強みになるかもしれない、と考えてみても、どうしても強みを見つけられない場合は、自己投資により強みを作り出してみてはいかがだろうか。

自己投資とは、自分のためにお金や時間を費やすことだが、趣味などとは異なり、費やした先にリターンがあることが前提となる。「リターン=目的」を明確にしないまま、自己投資の取り組み自体で満足しないように注意が必要であるが、継続的に取り組むことで、自信やモチベーションの向上にもつながるだろう。

2. 海外移住

言語や文化違い、ビザ取得といった課題の方が目立ってしまう海外への移住だが、比較的にビザを取得しやすい国や、親日の国も多く存在する。また、日本の法律で実現できない事業ができるなど、ビジネスチャンスが広がっている。

例えばオランダは移民も多く、比較的に英語も通じる国である。またビザ取得にかかる費用も4,500ユーロ(約55万円)と、手を出しやすいため、近年日本からの移住先として人気の高い国のひとつだ。

また、フィリピンは英語が公用語とされ、親日の国としても有名である。35歳以上であれば540万円をフィリピン内の銀行に預けておくことで、特別永住退職者ビザ申請が可能。物価の安さから、移住してしまえばどうにかして生活はしていけるという経験者も多いようだ。

言語や文化が違うからこそ、日本でできないことが海外で成功する場合もある。また、グローバル化が進む世の中において、生活の拠点を母国以外に移すという選択肢を持っていても良いのではないだろうか。

海外移住や転職の強みとなる「英語力」。以下の記事では、確実に英語力を伸ばすためにおすすめのレッスンを多数紹介している。ぜひ、参考にしてほしい。

まとめ|自己管理能力と強みを磨き、変化に備える

これからの働き方がどのように変わっていくのか、そのためにどう備えるべきか、見えてきただろうか。

働き方の変化に伴い、企業や政府は個人の人生を保証できない時代が訪れるだろう。組織に依存しないで生きていくためには、自己管理・自己統制をしっかり行い、自分の強みに磨きをかけよう。時には転職エージェントなどプロの手も借りて、ぜひ強みを極めてほしい。