80752自分好みのクラフトジンを探して広島「SAKURAO DISTILLERY」へ。ちょっと遠出の散歩旅

自分好みのクラフトジンを探して広島「SAKURAO DISTILLERY」へ。ちょっと遠出の散歩旅

田村 巴 (たむら とも)
田村巴
近年にわかに注目される「ジャパニーズ クラフトジン」。さまざまなボタニカルを使用して作られるジンは、柚子などの和柑橘類や山椒などの日本らしいスパイスを使うことで個性を追求できる酒だ。今回、そのジャパニーズ クラフトジンで自分好みの1本を探して広島・SAKURAO DISTILLERYへと旅に出た。
目次

5周年を迎えた「SAKURAO DISTILLERY」へ

「SAKURAO DISTILLERY」(社名:SAKURAO Brewery and Distillery)は、2017年に広島県廿日市市桜尾に設立された主にウイスキーとジンを製造する蒸留所。元は100年以上の歴史を誇り、清酒や焼酎、リキュールなどを生産する中国醸造という会社だった。

創業者の初代から当代である五代目の白井浩一郎さんに至るまで、常に革新を続け、時代に合わせてブラッシュアップを続けてきた会社。

SAKURAO DISTILLERY

SAKURAO DISTILLERYを知ったのはクラフトジンについて興味を持ってすぐの頃だった。蒸留所の開設からわずか1年、アメリカでトップクラスの鑑評会「ロサンゼルス・インターナショナル・スピリッツ・コンペティション2018」において、「SAKURAO GIN ORIGINAL」が最高位のBEST OF GINに選出されたというニュースがきっかけだった。

この時、日本のジンがこの鑑評会で受賞するのは初めてのことだったという。

その後も「SAKURAO GIN ORIGINAL」を中心にさまざまな銘柄が、毎年のように世界各国の鑑評会で高評価を得続けている。ジンの本場イギリスでは「The Gin Masters 2022」において地元・宮島に咲くハマゴウをボタニカルに使用した「SAKURAO GIN HAMAGOU」が最高位のMaster Medalを受賞し、クラフトジンの世界において歴史的な快進撃を続けている。

中央がSAKURAO GIN ORIGINAL。左がSAKURAO GIN HAMAGOU、右がSAKURAO GIN LIMITED。

日本国内における蒸留酒の製造はこの10年余りで活況を続けている。マイクロディスティラリーの開業も多く、ジンのみならずウイスキーやビールなど個性豊かなたくさんのクラフト酒が増えた。

そんな中で世界から評価されるSAKURAO DISTILLERYには一度、訪れてみたかったのだ。

事前予約で受け付けている蒸留所見学の情報をHPで見て、とある週末の過ごし方をジン目的の広島・散歩旅に設定した。東京から広島へは新幹線で約4時間、日帰りには厳しい距離だ。ならば1泊2日で気になる店を渡り歩く旅をしようと思い立ったのである。

一度は訪れたい憧れの蒸留所見学

今は使われていない年代物のポットスチル。さまざまな酒を作ってきた会社だからこその光景。

早朝の新幹線に飛び乗り、たどり着いた廿日市市桜尾。梅雨時期にも関わらずこの2日間は快晴の予報だ。幸先の良さを感じつつ、担当の越智亮太朗さんの案内で蒸留所見学がスタートする。

広い敷地内を歩きながら会社の歴史や蒸留所の成り立ちについて説明を受け、まずはポットスチルが設置された蒸留所へ。扉を開けて中に入った途端、芳しい香りが出迎える。この日はちょうどシングルモルトウイスキーを蒸留している最中だった。

SAKURAO DISTILLERYがオリジナルで発注したポットスチル。
広島県産のジュニパーベリー。
ボタニカルに使用される地御前牡蠣の殻。

映像を見ながらジンに使用されているボタニカルの一つであるジュニパーベリーなどに触れたり香りを嗅いだりして、SAKURAO DISTILLERYのこだわりを学ぶ。

撮影・録音禁止のエリアも見せていただきつつ、やってきたのは貯蔵庫だ。人工的な温度管理は行わず、桜尾という土地がもつ自然の温度変化の中で熟成される樽の数々…。その膨大な樽の数に驚き、庫内に充満する香りだけで酔ってしまいそう。

整然と並ぶ樽に圧倒される。

モルトウイスキーに関しては海に近いここ桜尾で熟成されるものは「桜尾」の名が付き、雪が降る山間部の廃線となった冷涼な鉄道トンネル内で静かに熟成されたものには「戸河内」という、その土地の名が付いている。残念ながら戸河内の貯蔵庫は見学ができないため、一般で見られるのは「桜尾」の貯蔵庫だ。

一つ一つ丁寧に、大切に熟成される。

蒸留所を開設するにあたりジンやウイスキーの本場へ幾度も足を運び、3年の構想期間を経て誕生したSAKURAO DISTILLERY。

ただ本場の真似をするだけでなく、基本や良いところは取り込みつつ、広島らしさや自分たちらしさといったオリジナリティを追求して一気に世界の表舞台へと躍り出た、その所以たるものを垣間見た気がする。

お楽しみの試飲&ショップ

越智さんと会話しながらテイスティングする銘柄を決める。

見学の後は併設されているショップで試飲と購入が楽しめる。1回の見学につき3種類の商品を試飲できるというので、まず1杯目に広島由来の厳選した17種類のボタニカルを使用した「SAKURAO GIN LIMITED」をいただく。

グラスの中で華やかに香り立ち、花のような甘さと柑橘の余韻が軽快な飲みやすさだ。

SAKURAO GIN LIMITED。
グラスに注いだ瞬間から華やかに香り立つ。

廿日市市の桜の花びらや名産の本ワサビ、広島県産ジュニパーベリー、蒸留所の目の前で収穫される地御前牡蠣の殻など他では見られないボタニカルが織りなす唯一無二の味わい。

心の中で自分好みの1本が、あっという間に決まった。この「SAKURAO GIN LIMITED」を購入することにした。

2杯目に選んだのは陶器のような白い瓶が目印の「SAKURAO GIN WHITE HERBS」。こちらは5周年を記念して作られたものでまるで目の前に花束があるかのような香りが特徴だという。

さっそくグラスに注いでもらいテイスティング。先ほどのLIMITEDも相当に華やかな香りだったが、それを上回るほどの甘さとバラを中心とした爽やかな花の香り。広島県産のレモンリーフやホワイトローズ、エルダーフラワーなど感謝の気持ちを込め、白い花束をイメージしたボタニカルを厳選したとのこと。口に含んでみると47度というアルコール度数を忘れるほどに飲みやすい。

悩んだ挙句、「SAKURAO GIN WHITE HERBS」も購入することに。

そして最後の試飲は何にしようか…? 熟考の果てに選んだのはシングルモルト「桜尾」だ。ジンを探しに来たとはいえ、ウイスキーも好き。ここで熟成された桜尾はどんな味か単純に興味がある。

併設のショップで何を購入するか真剣に悩んでしまった。

瀬戸内海のそばで3年以上熟成された桜尾は心地よいスモーキーさで飲みやすい。甘さと酸味のバランスが良く、口当たりもまろやか。ロックはもちろん、トワイスアップでゆっくりいただきたくなる味わいだ。想像以上の飲みやすさと味わいに感動し、これも購入しようと心に決めたのだがショップでは在庫切れとのこと。人気も頷ける美味しさだったので、泣く泣く購入は諦めた。

その代わりといってはなんだが、SAKURAO DISTILLERYのショップ(店頭)でのみ購入可能なシングルモルト「宮ノ鹿」を購入。これは「桜尾」と「戸河内」をバッディングした限定3000本の貴重なボトル。Batch No.001なので正真正銘、最初のバッディングものだ。

さらに創業から受け継がれてきた蒸留技術とウイスキー樽で後熟された数量限定の梅酒「SAKURAO DISTILLERY UMESHU」も購入する。試飲はしていないがこれまでの経験上、間違いなく美味しいだろう。自宅への配送手続きを終え、とても満たされた気持ちで蒸留所を後にした。

左から宮ノ鹿、SAKURAO GIN WHITE HERBS、SAKURAO DISTILLERY UMESHU。

SAKURAO DISTILLERY
広島県廿日市市桜尾1-12-1
HP:公式サイト

休憩を兼ね近くの宮島口へ。喫茶店「河苑」との出会い

一見ギャラリーの様な佇まいの河苑。

旅の最大の目的は果たした。あとは気の向くままに広島を散策しようと宮島へ渡ることにした。宮島といえば厳島神社、つい最近サミットで注目された場所。渡船は数分おきに出航しているものの試飲によるアルコールを少し冷ましたい。宮島口旅客ターミナルの目の前にある喫茶店「河苑」の扉を開いた。

モダンで落ち着いた店内は、まるで伝統的なハイクラスホテルのラウンジのよう。オーナーの竹中由美子さんの案内で居心地の良いテーブル席に着席した。

コーヒーに添えられたブランデーポットが河苑の特徴。

おすすめのブレンドコーヒーを注文すると、ほどなく供されたのは爽やかな色合いの宮島御砂焼のコーヒーカップとブランデー。聞けばコーヒーにはいつもブランデーとさまざまな種類の砂糖(カロリーカット、きび砂糖、グラニュー糖など)を出しているという。

1965年(昭和40)創業で長くこの地で喫茶店を続けるなか、「常連さんが欲しがるから」という理由でブランデーや各種の砂糖を付けているとのこと。ちなみに竹中さんはお酒がまったく飲めないためブランデーコーヒーの味わいはわからないという。「でもお客様が喜ぶから続けてるのよ」と朗らかに笑う。

居心地の良さと竹中さんの人柄に魅せられ、会話が弾む。これも一人旅の醍醐味だ。10年ほど前に訪れた時と様変わりした宮島口旅客ターミナルの話題となり、竹中さんから興味深い話を伺う。

周辺環境を意識して設置した私設喫煙所の思い出

オーナーの竹中由美子さんと会話が弾む。

2020年に現在の宮島口旅客ターミナルが完成後もしばらくの間、喫茶店「河苑」の目の前に灰皿が設置されていたという。電話ボックスに寄り添うように置かれた灰皿。これは市や公共のものではなく、竹中さんが自前で置いたものだという。

「観光客や宮島で働く人がよく通る場所だけど当時どこにも喫煙所がなかったのよ。そうするとどうしてもポイ捨てがね…。火事はもちろん、海が目の前だから排水溝にゴミが溜まれば潮が上がってきた時に溢れちゃうでしょう。景観も良くないし防災の意味でも灰皿は必要だと思ったんです」

かつて河苑は喫煙可能店だったが時代の流れとともに禁煙化し、周辺でもタバコが吸える場所がなくなった。その頃から増えたポイ捨て。行政による喫煙所の設置が行われない中、惨状を見かねた竹中さんは店先に灰皿を置いた。

ただ置くだけではない。朝晩かならず清掃し、清潔に保てるよう管理もしていた。

「生まれてからずっとこの地で過ごして、私の家は厳島神社や延命寺のご加護があって暮らしています。ここに暮らす人も遊びに訪れる人も皆さんが気持ちよく過ごせるようにと思っていただけです」

竹中さんのポケットには常に厳島神社のお守りが。

現在、河苑の私設喫煙所は撤去されている。宮島口旅客ターミナルの開業から遅れること数年、最近になってターミナル横に喫煙所ができたためだ。

「それはもちろん、きちんとした喫煙所ができて良かったです」そう語る竹中さんは、それでも目の前の歩道を通る人々を優しい気持ちで見つめ続けている。

厳島神社御用窯で広島県伝統的工芸品に指定される御砂焼。
ちょうどアイスコーヒー用のカップを納めにきた御砂焼の窯元・川原圭斎(三代)さん。

河苑では厳島神社本殿下の神域である“お砂”を粘土に混ぜた御砂焼で提供される。竹中さんのご親族にあたる窯元・川原圭斎窯の作品だ。この日、ちょうど新しいカップを納品にきた川原圭斎(三代)さんともお会いすることができた。

河苑

広島県廿日市市宮島口1-10-8
0829-56-0039
HP:食べログ

宮島ぶらり散策と新設された喫煙所

河苑を後にして、竹中さんから聞いた喫煙所へ向かう。宮島口旅客ターミナルのすぐ横に作られた喫煙所で、竹中さんの話を思い出しながらの一服タイムだ。

アクセスが良く、美しく整備された広電宮島口駅(右下)と、宮島口旅客ターミナル(左)。
新設された喫煙所へ。
格子状の喫煙所から遥か宮島を望む。

仕事柄、各地へ旅する中いつも困るのは喫煙所の情報。愛煙家たるもの人様に迷惑をかけないように気を遣っているつもりだが、喫煙者のマナーについては度々メディアやSNSなどで議論されることもある。

日本においては吸うのも吸わないのも個人の自由である以上、他者に迷惑をかけないことを前提にこれからもこのような良い景色を眺められる喫煙所が増えてくれるのを願うばかりだ。

目の前では牡蠣養殖に欠かせないホタテ殻を漁船に積み込む作業が行われていた。
宮島へ渡るフェリーに乗り込む。
厳島神社の鳥居が見えてきた。

酔いも覚め、至福の一服をしたところで宮島へと渡る。参道の商店街を冷やかしたり、鹿に癒されたり、目的を決めずにブラつくのも楽しい。観光客で賑わう通りから少し外れ、etto宮島交流館にある大杓子へ。

かつて商店街に展示されていたものが移転したという。宮島に来たら厳島神社と共にどうしても見たくなる大杓子はやっぱり大きかった。

何度訪れても、この景色はゆっくりと堪能したくなる。
大杓子の大きさは圧巻。
活気付く商店街をそぞろ歩く。

ぶらり旅の楽しみは、その土地の良い店探し

破天荒な入り口に一目惚れした「酒肆 なわない」

宿を取っていた広島市に戻り、今宵の酒宴場所に選んだのはネオン輝く銀山町にある「酒肆 なわない」。グルメサイトを参考に選んだ店なのだが、なによりまずその外観写真に心奪われた。

白壁を打ち破ったかのような佇まい…。さらに地物の酒肴が味わえ地酒も豊富、お一人様にも優しいというコメント。3拍子揃えば行かないという選択肢はない。

カウンターを陣取りビールを流し込む。歩き疲れた体に染みる一杯。

少し緊張しながらも壁がくり抜かれた入り口から入店すると、ダンディな店主・大原さんが優しく迎え入れてくれた。カウンターに座りビールを注文。アテには「刺盛」と「アナゴの白焼き」を選ぶ。

アナゴの白焼きと刺盛を肴に酒がすすむ。

刺盛は上から時計回りにカンパチ・カツオ・シメサバ・タイ昆布〆・地タコ。鮮度抜群で広島の甘めな醤油とも相性が良い。ワサビが良いアクセントのアナゴの白焼きは、ふわふわと柔らかく焼き上げられその美味さに箸が止まらない。

この日は残念ながら入荷がなかったが、6月上旬から8月中旬にかけては地物の小イワシが人気とのこと。刺身や天ぷら、塩焼きで楽しめるという。

その後も追加でアナゴの薄造りやコウネ焼きなどを堪能し、広島の地酒も味わいつつ、気づけば通い慣れた店のように落ち着いく自分がいたのだった。

一見、強面だけれど話すととても柔和な印象の店主・大原さん。料理の腕も良い!

酒肆 なわない

広島県広島市中区銀山町12-10 藤観ビルB1F
082-248-0588
HP:食べログ

完全分煙の驚くほどオシャレなカフェ「SMOKING & NON-SMOKING」

広島市内を散策し休憩するのに見つけたカフェ「SMOKING & NON-SMOKING」。ファッションやショッピングで賑わう中心地の袋町にある完全分煙のカフェだ。

カウンターに座るととても落ち着く。

ほどよく歩き疲れて、タバコも吸いたい。そんな思いで訪れたのだが店の前には入り口が2つあるではないか。雑居ビルの奥に2つ並んで佇む扉、右側の「SMOKING」を開けば、仄暗い店内にバーカウンター。立派な一枚板のカウンターへ促され、店長の椎木亜希花さんと会話を楽しむ。

SAKURAO GIN WHITE HERBSのジントニックをお供に。
パイプが愉しめるカフェは都会でも珍しいのでは。(写真:店舗提供)

カフェながら酒類も豊富でよく見れば「SAKURAO GIN WHITE HERBS」もある。せっかくなので「SAKURAO GIN WHITE HERBS」のジントニックを注文することに。よく冷えたジントニックが乾いた喉を軽快に通り過ぎていく。やはり美味い。

SMOKING & NON-SMOKINGではパイプのキープも行っており、自分のパイプを購入したらゆったり煙を燻らせながら、カクテルやコーヒーを楽しむことができるのだという。もし広島に住んでいたなら間違いなくパイプをキープしていただろう。

ついつい長居してしまい、2杯目にブレンドコーヒーを。

隣の「NON-SMOKING」は女性客がケーキやパフェをお供に会話を弾ませ、「SMOKING」では1人カウンターでパイプを燻らせグラスを傾ける客がいる。なんてオシャレなのだろう。これぞ広島で見つけた“男の隠れ家”かもしれない。

SMOKING側のアンティークガラスの小窓からNON-SMOKINGが見える。

SMOKING & NON-SMOKING

広島県広島市中区袋町8-14
080-4266-0750
HP:公式サイト

広島でも本格シーシャが楽しめる「廣島シーシャ」

ずっと興味はあったものの機会がなく味わったことがなかったシーシャ。広島市内の散策中に見つけた看板に導かれ「廣島シーシャ」に立ち寄ることにした。入店早々、初心者ということを告げるとオーナーの箕谷豪大さんが対応してくれた。

オーナーの箕谷さん。

料金システムは良心的でわかりやすい。シーシャが2200円、チャージ(ソフトドリンク飲み放題込み)700円が基本セット。今回は初めてだったので初心者でも味わいやすいノンニコチンのフレーバーで準備していただいた。

レモンベースの柑橘系、爽やかな味わいが特徴のフレーバーとのこと。吸い方をレクチャーしてもらい、いざ初めての体験を。

苦戦しながらも、なんとか“それっぽい”煙を吐き出せるようになった。

たばことは違い、吸い込んだ煙は一気に吐き出す。これが慣れるまでは本当に難しい。他の客の姿をチラ見しながら幾度か吸ってみると、だんだん味わいもわかるようになり、吸い方もそれっぽくなってくる。

シーシャは時間をかけてゆっくり楽しむものということで、帰りの新幹線の時間までシーシャ片手に有意義な時間の潰し方をした。

シーシャの原理も一から教わる。
フレーバーがどんなものかも見せていただく。

箕谷さんはシーシャに惹かれ東京の専門店で勤務したほか日本各地のシーシャ屋を巡り、本格的な店を作るため広島に拠点を移し、この店を立ち上げたという。

使用する器具やフレーバーも本場のドバイへ行き仕入れ、店には世界に限られた数しか存在しない貴重な器具も多い。初めて飛び込んでみたシーシャ店が「廣島シーシャ」だったのはアタリといえるだろう。

日本には数台あるかないか、という逸品。モーターレーシング仕様でマフラーの様な3つの排気口が本体に備わるのが特徴。

廣島シーシャ

広島県広島市中区流川町3-6 3F
080-2945-3219
HP:公式サイト

まとめ

1泊2日で少し遠出をしつつ知的好奇心と趣味嗜好を満たす旅。今回、その舞台に選んだのは広島だったわけだが、結果としてとても有意義な旅となった。

素晴らしい酒に出会い、個性あふれる人々と会話し、ガイドブックには載っていない“隠れ家”的な店に出会うことができた。

またいつか、そう遠くない未来に広島旅をリピートしてしまうような気がする。

撮影/池本史彦

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田村 巴 (たむら とも)
田村 巴 (たむら とも)

1979年、北海道出身。バイク(チョッパー)専門誌「HARD CORE CHOPPER」、フリーペーパー「MOLE Magazine」、ライフスタイル誌「男の隠れ家」を経て、現在は「男の隠れ家デジタル」編集長。

バイクやクルマでの日本一周・目的を決めない旅が趣味。好きな分野は「飛行機」「クルマ旅」「地方の土着的な風習や歴史」「ミステリー」など。UFOや都市伝説に興味深々。好きなものは「巨大建造物」「道の駅・SA(道の駅きっぷ収集)」「キャンプ」「ガジェット」「カメラ」「ボストンテリア」。

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