本記事では、英語の音をどうやって出すかを、「日本人の話す英語がネイティブに聞き取ってもらえない原因」や「ネイティブの英語の音が聞き取れない原因」から探り、英語の発音理論を理解した上で、独学でできる具体的な練習法を提案していく。
発音が上達すると、伝わりやすい英語が話せるようになるほか、ネイティブの英語の音を捉えるリスニング力を向上させることが可能になる。
海外ドラマや英会話で「聞き取れた!」という場面ができると、もっと発音を勉強しようというモチベーションにもなり、そうすればリスニングがさらに上達する、という成長の軌道に乗るはずだ。
短期間でネイティブな発音を身につける英語コーチング
できるだけ早くネイティブに近い英語発音を身につけたいという人は、発音に特化した英語コーチング「ハツオン」を受講するのもおすすめだ。
ハツオンが提供するのは、短期集中で発音を徹底的に学ぶ2ヶ月のプログラム。発音学習が初めての人向けの「ネイティブマスタープラン」、英語自体が苦手な人向けの「イングリッシュスタートプラン」の2つのコースがあり、週2回マンツーマンで指導してもらえる。
専属発音トレーナーが1日単位で課題の提示をしてくれるので、進捗に合わせて効率よく学習できる。全てオンラインで完結するので、気になった人はまずは無料カウンセリングを受けてみては?
なぜ日本人は英語の発音が苦手なのか
「自分の発音が良くないのはわかっているけど、具体的な改善方法がわからない」
「英語を話していて、何といったか聞き返されることがよくある」
「英語らしい発音にはなってきたけれど、まだネイティブや帰国子女とは何かが違う」
「英語の発音ができる日本人はセンスがある人だけなのでは……」
こういった英語の発音に関する悩みに同意する人も多いはず。
英語の発音を習得することに才能や年齢は関係ない。英語の音が発声される仕組みを理解し、それを習得する正しい練習方法を続ければ、どんな方でもネイティブに近い音をマスターすることができる。
日本人が英語の発音を苦手としているのには、以下2つの根本的な理由がある。
1.英語には日本語には無い音が多く存在する
日本人が英語の発音を苦手とする1つ目の理由は、日本語の音と英語の音には共通点がほとんどなく、日本人は英語の音の出し方がわからないということ。
日本人の英語がネイティブに聞き取ってもらえないのは、英語にはない日本語特有の音が多く混ざっているから。同様に、日本人がネイティブの英語を聞き取れないのは、日本人が認識できない音が多く入っているからであり、正しい音を出す“方法”を知らなければ真似をすることはできない。
2.“唇・舌・喉の使い方”と“呼吸法”が大きく異なる
そして、2つ目の理由は、英語と日本語では、発声するときに使う筋肉の部位(唇・舌・喉・肺)やその動かし方が違うということ。つまり、日本人がネイティブと同じような英語の発音をするには、今まで使ったことのない筋肉を鍛えなければならず、練習しても急にはネイティブのような音は出せないのだ。
このことは、「正しい方法で練習を継続すれば、英語の音を出すために必要な筋肉ができあがる」ということを示している。ネイティブに近い発音を手に入れるためにやるべきことは、英語の音をどうやって出すかという”方法”を学び、練習を継続すること。
確実な方法は、発音矯正スクールやオンライン英会話でネイティブ講師の指導を受けることだ。その場合も、英語の発音について理論的に理解しておくと、コツが掴みやすく上達も速くなる。
以下の記事では、ネイティブ講師が在籍するおすすめのオンライン英会話を紹介している。ネイティブ講師に学ぶことでどのような効果が得られるのかについても解説しているので、ぜひ参考にしてほしい。
英語の発音練習に欠かせない3要素
ここからは、英語の音を習得する具体的な練習方法について解説していこう。
まず、英語の音は大きく分けて以下の3つの構成要素から成り立っており、各要素の習得にはそれぞれ異なる練習が必要となる。
英語の音の構成要素 | 必要となる練習 |
---|---|
1. 母音と子音 | 個々の音を正確に発音する練習 |
2. ピッチ・トーン | 英語の音を発声する練習 |
3. リズム | 英語のリズム・音声変化をつける練習 |
1. 個々の音を正確に発音する練習(母音と子音)
日本語の13子音・5母音に対し、英語には24種類の子音と20種類の母音があり、(※発音学によって解釈は異なる)日本語にはない発音が多く存在する。習慣的にフレーズや単語の発音をチェックしている人もいるかと思うが、ここで個々の発音(全種類の発音単体)を改めて勉強し直してみてほしい。
英語の発音はひとつひとつ練習を積み重ねて口の筋肉を馴染ませるしかない。YouTubeでもネイティブが解説してくれている動画はあるものの、口の中までは見えないということと、感覚的に説明している場合もあるので、やはり専門の解説書は1冊持っておくことをおすすめする。
以下のような発音教本を手元に置いて、ひとつひとつの発音を地道に練習していこう。
▼おすすめの発音教本 英語耳:発音ができるとリスニングができる フォニックス<発音>トレーニングブック |
ここで全ての発音を習得すると、ネイティブの英語の音が聞き取れるようになり、リスニング力が大きく向上する。
2. 英語の音を発声する練習(ピッチ・トーン)
プロの歌手を見ていると、普段話す声と歌声とのギャップに驚かされることがある。「歌専用の声」の出し方というものがあるように、言語にもそれぞれの特徴に適した発声の仕方というものがあるのだ。
日本語が息の強弱をつけることなく口先で発音できる言語なのに対し、子音中心に発音される英語は鋭い息遣いや腹式呼吸が要求される言語。この違いにより、日本人と英語圏の人では根本的に声帯周りの筋肉が全然違う。
日本人に比べて、英語圏の人は「低めの」「太い」声質をしているが、「そうしないと発音できない音が存在する」というのがより正確な表現。
お腹に力を入れて、喉の奥をグッと広げるように声を出すと、低く太い声が出るようになる。しかし声は身体の一部(つまり筋肉)なので、急にできるようになるものではない。ボイストレーニングのようなものだと考えればいいだろう。
正しい方法については、以下の参考書籍(DVD付)で確認できる。
▼おすすめの発声教本 英語喉:50のメソッド 日本人のための英語発音完全教本 |
3. 英語のリズムをつける練習(音の変化)
リズムは、連結・消失などの音声変化、区切り、抑揚(強調)などの、いわゆる「英語っぽさ」を演出する要素となる。
この英語らしいリズムや抑揚は、実はネイティブに伝わる英語を話すうえで非常に重要で、いくらひとつひとつの単語の発音が良くても、リズムが不自然だと何度も聞き返されたりすることがある。
英語のリズムを独学で身に付ける練習法としては、音声変化の基本ルールを頭に入れて、あとは英語音声を繰り返し練習して、体で覚えるしかない。
英語の音声変化の基本ルール | 例 |
---|---|
語尾の子音と語頭の母音が繋がる | keep it:キーピッ |
同じ子音が連続するときは2つ目だけ発音する | next to me ;ネクストゥミー(neks-tu mi:) |
語尾の破裂音[p][b][t][d][k][g]は消失する | wake up:ウェイカッ |
[t]が日本語のラ行に近い音になる | Get up:ゲラッ |
冠詞や代名詞、前置詞、助動詞などの 機能語のあいまい母音(弱形)は消失気味になる | of:ゥブ、can:クン、and:ン、was:ゥズ…など |
まずは、自分が話せるようになりたい音声付きスクリプトのリピーティング(コンマや話し手の息継ぎごとに音声を止めて、直前部分を声に出して繰り返す練習)から始めてほしい。
ゆっくりの音声では音の連結や消失が発生しないことがあり、自然な音声変化が表れにくいため、教材はナチュラルスピードが収録されているものを選ぶと良いだろう。
自分の発音を客観的にチェックする2つの方法
英語の発音は、独学でも、教本の音声や文章・図解から発音の正しい動作を学び、反復練習を怠らなければ、誰でも習得することができる。ただ、1点注意が必要なのが、独学においては、「自分が、“本当に” 正しく英語を発音できているかの自己判断が難しい」ということだ。
口の形や舌の位置は、筋トレのように反復練習することで体に染みつき、徐々に力を抜いていても発音できるようになるだが、その反面、一度誤った発音を覚えてしまうと、矯正するのに同じだけ時間を要する。
発音の練習をするときは、自分が正しい音を出せているかを客観的に確認する必要がある。その方法は、以下の2つだ。
1. 自分の発音を録音してセルフチェックする
自分の録音した発音を正解の音声と聞き比べると、自分ではできていたつもりでも、実際は違ったということがよくある。トライ&エラーを繰り返して改善していこう。
自分の話す英語がどのように聞こえているのかを知ることは、発音だけでなく、スピーキング練習にも役に立つ。
2. ネイティブやプロ講師から指導を受ける
最善な方法としては、ネイティブスピーカーに発音をチェックしてもらい、さらに改善方法を指摘してもらうこと。
注意点として、ネイティブスピーカーは発音のチェックはできても、「発音のやり方」を説明できるとは限らない。指導を受ける場合は、発音矯正スクールを利用するか、オンライン英会話で発音矯正を教えることができる講師を選択しよう。
発音矯正におすすめのオンライン英会話3選
産経オンライン英会話PLUSコーチング
リーズナブルなコーチングプランが魅力
産経グループのオンライン英会話サービス「産経オンライン英会話PLUS」の基本プランに、オプションとして追加するコーチングサービス。期間は12週間の短期集中プログラムになっており、学習内容のプランニングや、おすすめの講師リストの作成、週1回の進捗チェックカウンセリングなどの学習サポートを受けられる。
産経オンライン英会話PLUSには、ネイティブ講師・フィリピン人講師・日本人講師が在籍していて、自身の希望に合わせて自由に選択可能。初心者の場合、まずはフィリピン人講師や日本人講師とのレッスンで基礎的な内容を身に付けてから、応用編や言い回しのチェックなどにネイティブ講師を指名する、という使い分けをするのもいいだろう。まずは無料カウンセリングで、学習相談から始めてみては。
講師 | ネイティブ・フィリピン・日本人 |
入学金 | なし |
期間 | 8週間・12週間 |
料金 | 基本プラン(コイン制): ・プラン200(200コイン) / 4,620円 ・プラン620(620コイン) / 6,380円 ・プラン1240(1240コイン)/ 12,100円 講師種別必要コイン数: ・フィリピン人講師 / 20コイン ・日本人講師 / 200コイン ・ネイティブ講師 / 200コイン 短期集中プログラム(通常プランにプラス): ・8週間(カウンセリング回数8回)/ 132,000円 ・12週間(カウンセリング回数 12回)/ 165,000円 |
無料体験 | 無料カウンセリング(30~60分) |
ハツオン
発音に特化した英語コーチングサービス
「ハツオン」は、発音に特化した英語コーチングスクール。2ヶ月の短期集中プログラムで、ネイティブに近い英語発音を目指す。
コースは、発音学習が初めての人向けの「ネイティブマスタープラン」、英語自体が苦手な人向けの「イングリッシュスタートプラン」の2つ。週2回のマンツーマンレッスンと週1回の日本人トレーナーによる面談が受けられ、自分のレベルに合ったオーダーメイドのカリキュラムでトレーニングを続けられる。
2ヶ月で100時間分の学習を行うようにカリキュラムが組まれるため、レッスンのほかに毎日約90分ほどの自己学習が必要となる。
講師 | 多国籍・日本人 |
入学金 | 33,000円 |
期間 | 2ヶ月 |
料金 | 242,000円 |
無料体験 | 無料カウンセリング(60分) |
ワールドトーク
日本人講師から学べて安心
ワールドトークは日本人講師によるオンライン英会話レッスンを受けられるスクール。発音矯正や発音指導ができる講師が150名以上在籍していて、発音が上達するまで丁寧に付き合ってくれるので、英語に対して苦手意識がある人におすすめだ。
講師 | 日本人 |
入学金 | なし |
料金 | ポイント定期支給:1回25分 ・3,000pt /3,300円 ・5,000pt / 5,500円 ・6,500pt / 6,600円 ・11,000pt / 11,000円 ・22,000pt / 22,000円 ◎毎月ポイントが支給され、レッスンごとにポイントを消費 ◎ポイントは講師によって異なる(260~1800pt) |
無料体験 | 1回 |
発音トレーニングにおすすめのアプリ
まずは自分ひとりでトレーニングを始めたいという人は、英語発音チェックアプリを使うのもおすすめ。アプリなら、周りを気にすることなくトレーニングに集中できるだけでなく、スキマ時間に取り組むことができるというメリットもある。発音矯正まではできないが、正しい発音のチェックやトレーニングには最適だ。
スタディサプリENGLISH
基礎発音講座で発音をマスター
リクルートが運営する自学自習アプリ「スタディサプリENGLISH」は、1レッスン最短3分と短時間で学習できるのでスキマ時間に最適と話題のサービスだ。
「新日常英会話コース」「ビジネス英語コース」で基礎発音講座があり、動画視聴後に行う単語や文章の発音をAIが判定してくれるという内容。繰り返しチェックすることで定着を測る。
無料体験期間は7日間あるので、まずは試してみるのがおすすめ。
料金 | 新日常英会話コース ベーシックプラン 6ヶ月パック…一括11,748円(税込) ※1ヶ月あたり1,958円(税込) 月あたり |
機能 | 1回3分のドラマ式レッスン、音声認識機能、発音判定機能など |
無料体験 | 7日間 ※無料期間は申込日を1日目とする |
イングリッシュセントラル
AIとの会話で発音を磨こう
「イングリッシュセントラル」は、AIスピーキングと繰り返しトレーニングを行えるアプリ。音読に対してAIからの評価を受けられ、一人で学習を進められる。チャット機能を使えば、会話の中で文章を作る練習も可能。7段階のレベルから、自分の英語力にあった内容の学習ができる。
15,000本以上の動画レッスンがあり、好きなものを選択して学習。プレミアムプランでは、1日25分の個別レッスンを受けることもできる。レッスン内容はアプリに随時記録されるので、復習にも役立つ。
料金 | スタンダード(15,000本以上の動画レッスン受け放題)…月額2,178円(税込) プレミアム(動画レッスン+1日25分の個別レッスン)…月額4,576円(税込) |
機能 | 音声認識機能、AIチャットボットとの会話、15,000本以上の動画レッスン教材の視聴など |
無料体験 | 講師とのマンツーマンレッスン(25分) |
以下の記事には発音チェックアプリの選び方やおすすめアプリを紹介しているので、参考にしてほしい。
正しい方法で反復練習を行うことが上達への近道
今回は、英語の発音を独学で上達させるための練習方法を伝えてきた。重要なポイントは以下の4点。
【英語の発音が上達する4つのポイント】
・英語の音の構成要素は「母音・子音の単体発音」「トーン・ピッチ」「リズム」
・英語の発音は、正しい方法で反復練習ができれば誰でも習得できる
・ただし、自分が英語の音を正しく出せているか、客観的なチェックが必要
・英語の発音が上達すると、リスニング力も向上する
英語の発音改善は、正しい練習法の理解とその反復練習を前提とし、音の再現性の小まめなチェックがネックとなる。日々のセルフチェックと合わせて、できるだけネイティブ講師による定期的な確認や指導を取り入れるようにし、ネイティブの音に近づいていこう!
▼こちらもチェック
- 英語の発音練習の効果的な方法は?
- 【英語の発音が上達する4つのポイント】
・英語の音の構成要素は「母音・子音の単体発音」「トーン・ピッチ」「リズム」
・英語の発音は、正しい方法で反復練習ができれば誰でも習得できる
・ただし、自分が英語の音を正しく出せているか、客観的なチェックが必要
・英語の発音が上達すると、リスニング力も向上する
客観的なチェックには、ネイティブやプロの講師の指導が必要。無料体験レッスンを活用して、自分に合うスクールを見つけよう。
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- 英語の発音練習におすすめの教材は?
- 英語の発音は、教本を使って反復練習すれば独学でも習得が可能だが、大切なのは自分の発音を客観的にチェックすること。自分の発音を録音してセルフチェックするほか、オンライン英会話や発音アプリを使って確認するようにしよう。
発音矯正におすすめのオンライン英会話
・産経オンライン英会話PLUS…リーズナブルなコーチングプランあり
・ハツオン…発音に特化した英語コーチングスクール
・ワールドトーク…日本人講師から学べる
→発音矯正ができるオンライン英会話をチェック
発音トレーニングにおすすめのアプリ
・スタディサプリENGLISH…基礎発音講座あり
・イングリッシュセントラル…AIとの会話で発音を磨く
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