IT化が進む日本で、プログラマーはもはやなくてはならない職業であり、需要が高まっている。プログラマーになるためには、まずプログラミングを学ぶ必要がある。初心者であればどうやってプログラミングを学べば良いのか悩む方も多いのではないだろうか。
プログラミングを学習する方法として大学や専門学校、独学といった方法があるが、いずれにしても学ぶべきことは同じだ。そのため、独学でも十分にプログラミングの学習は可能と言える。
この記事では、プログラミングの独学におすすめの本を入門、基礎、言語別の3つのジャンルに分けて紹介する。プログラミングに興味がある方やこれから本格的に学習したいと考えている方は、ぜひ参考にしてほしい。
また、以下の記事で詳しくプログラミングを独学で勉強する方法を解説しているので、ぜひ合わせてご覧いただきたい。
プログラミングとは

そもそもプログラミングとは何なのか。簡単に説明すると、プログラムを書く作業のことをプログラミングという。
プログラムは、コンピューターにどういった順序で処理をするべきか指示するためのものであり、正常に動作するために必要不可欠だ。コンピューターは人間と異なり、自分で物事の順序を考えたりこの先どう動くべきか想像したりすることはできない。
そのため、人間がコンピューターに理解できる形で処理の順番や動き方を的確に指示(プログラミング)する必要がある。
プログラミングを本で学習するメリット

プログラミングに限らず、何か新しいことを独学で学ぼうと思い立った時、まずは本からはじめる方が多いのではないだろうか。プログラミングを学習するうえで、本は非常に効果的であり、他の学習方法にはないメリットがある。
ここでは、プログラミングを本で学習するメリットを紹介する。
体系的な知識が得られる
本に掲載されている情報は体系的にまとまっているため、物事のつながりや仕組みが理解しやすいメリットがある。特に、初心者の場合はまずプログラミングの概要や仕組みを理解する必要があり、本での学習が効果的だ。
インターネットで学習する方法もあるが、情報が断片的にしか掲載されていないケースが多く見受けられる。そのため、単体の知識を得ることができても全体的なつながりは理解しにくく、知識が身につくまで時間がかかる可能性がある。
情報の信頼度が高い

本に掲載される情報はプログラミングの専門家が書いている場合が多く、信頼度が高い傾向にある。インターネットであらゆる情報を得られる現代だが、その情報が正しいかは自分で判断しなければならない。
また、インターネットの情報の中には古いものや情報が間違っているケースも見受けられ、初心者が迷う原因になりかねない。その点、本であれば出版されるまでにさまざまなチェックを受けているため、初心者でも安心して学習できるだろう。
時間を有効活用できる
プログラミングを本で学習することで、時間の有効活用ができるメリットがある。本であれば通勤や通学時間、ちょっとした隙間時間に自分のペースで読み進めることができ、後から読み返すことも可能だ。
また、本には必要な情報しか掲載されていないため、効率的に知識を身につけることができる。
プログラミングの独学におすすめの本【入門】
プログラミングを独学で学習するにあたって、いきなり基礎から初めては脳が混乱してしまうことは必至。まずは、プログラミングとはどういうものなのか理解するところからはじめることが大切だ。
ここでは、プログラミングの入門におすすめの本を紹介する。これからプログラミングをはじめようと考えている方は、ぜひ参考にしてほしい。
これからはじめるプログラミング基礎の基礎

題名に基礎と書かれているが、入門者向けの内容になっている。プログラミングとは何かをさまざまな物事に例えながら解説されていて、わかりやすいことが特徴だ。そのため、プログラミングに関する知識が一切ない方やお子さんにプログラミングを教えたいと考えている親御さんにもおすすめできる本である。
この本の内容をすべて暗記したとしても、プログラムを組めるようになるわけではないが、今後必要になる知識が詰まっている。
ちゃんと使える力を身につける Webとプログラミングのきほんのきほん

プログラミングで使われているさまざまな言語の共通する基本の部分を学べる一冊。プログラミング言語はそれぞれ細かな違いがあるが、基本の仕組みを理解しておくことで新しい言語を学ぶ際でもスムーズに身につけることができるだろう。
プログラムに関する一連の仕組みや今後に役立つ知識が書かれていて、知識を広げたい方やプログラミングに一度挫折してしまった方におすすめできる。
おうちで学べるプログラミングのきほん

プログラムが動く仕組みに加え、パソコンとOSの関係性が学べる一冊。実際に自宅のパソコンで確認しながら学習することができるため、初心者でも無理なく進められる。また、プログラミング言語の違いやバグが発生する仕組みについても丁寧に説明されているため、現役のプログラマーの参考書・復習書にもなるだろう。
教養としてのプログラミング講座

プログラミングとは何かを身近な例を用いてわかりやすく解説している一冊。絵や図は最小限に文字を中心とした作りだが、ページ数が多くないため、楽に読み進められることが特徴だ。
プログラミングを学ぶことで得られるものやプログラマーがよく使うテクニックなど、幅広くカバーしている。また、今後のプログラマーの未来についても解説されていて、現役のプログラマーにもおすすめできる本である。
知識ゼロからのプログラミング学習術 独学で身につけるための9つの学習ステップ

プログラミングの学習方法に焦点を当てた一冊。初心者の目線に立ち、プログラミング学習の考え方やノウハウをわかりやすく解説している。
また、自分が作りたいと思っているプログラムにどの言語が合うか的確に説明されており、初心者の今後の道しるべになる本だ。これからプログラミングをはじめる方や、漠然と興味を持っている方におすすめである。
プログラミング未経験で、「何から学べばいいのか分からない」「学習の流れについて知りたい」という人は、ぜひ以下の記事を参考にしてほしい。プログラミング学習の流れを7つのステップで解説しているほか、途中で挫折しないための考え方やプログラミングを習得するメリット、プログラミングでできることなど、プログラミングのいろはについて詳しく紹介している。
プログラミングの独学におすすめの本【基礎】
プログラミングの仕組みについてある程度の理解がある方は、本格的に基礎を学びはじめるとよいだろう。仕組みを理解していても、基礎がなっていなければ正常に動くプログラムを組むことは難しい。
ここでは、プログラミングの基礎学習におすすめの本を紹介する。これから本格的にプログラミングを学びたいと考えている方は、ぜひ参考にしてほしい。
プログラムはなぜ動くのか

プログラムがどのようにパソコンの中で動いているのか、わかりやすく解説している一冊。パソコンのメモリーやCPUとプログラムの関係性を掘り下げて解説しており、情報技術の基礎が学べる。
プログラムだけでなく、ソフトウェアやハードウェアのつながりについても丁寧に説明されており、これまで理解が曖昧だった方におすすめできる。
パソコンの知識がない方にとっては難しい内容かもしれないが、ある程度の知識があるのであれば読んで損はない。
世界が変わるプログラム入門

ゲームを題材にし、プログラムを組むうえで必要になる見通しの立て方や進め方が丁寧に解説されている一冊。プログラミング言語についての解説はないが、プログラムの仕様や設計の重要性について学ぶことができるため、プログラミングだけでなく、日常生活や仕事で役立つ発想やものの見方が身に付くだろう。
これからプログラムを組みはじめようと考えている方におすすめだ。
プログラムはこうして作られる プログラマの頭の中をのぞいてみよう

プログラムを組むための根本的な考え方が学べる一冊。
簡単なゲーム制作を用いて、プログラムを作るうえでどのように頭を動かせばいいのか学べる工夫がされている。実際にプログラムを組みながら進めるため、初心者でも自分のペースで少しずつ知識を身に着けていくことが可能だ。
ゲームプログラミングに興味がある方はぜひ手にとっていただきたい。
世界でもっとも強力な9のアルゴリズム

現役プログラマーの考え方とアルゴリズムの大切さを解説した一冊。
プログラミングを学習するうえで、コードの知識だけでなくアルゴリズムの仕組みについて理解しておく必要がある。世の中で使われている代表的なアルゴリズムの動きを知ることができ、Web上やパソコン内部で行われている計算の理解ができる。
プログラミング初心者にもわかりやすい内容になっており、ソフトウェアエンジニアの教養としても役立つ本である。
アイディアを実現させる最高のツール プログラミングをはじめよう

プログラムを学ぶ理由や学ぶ楽しさに焦点を当てた一冊。
プログラミングの根本となる部分を解説しており、学びはじめて挫けそうになっている方に向けた内容になっている。各プログラミング言語の紹介や、どの言語がどういったものを作れるかわかりやすく解説されており、初心者にもおすすめだ。
プログラミングの独学におすすめの本【言語別】
プログラミングの基礎が身についた後は、プログラミング言語を学ぼう。初心者の方であれば、まずは自分が興味あるプログラミング言語から学ぶと良いだろう。
ここでは、代表的なプログラミング言語を中心におすすめの本を紹介する。言語選びに迷っている方やプログラムを本格的に組み始めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてほしい。
独習Python

実際に手を動かしながら学べる、Python入門におすすめの一冊。
Pythonでプログラムを組む際に必要な知識や概念、機能について体系的に学習が可能だ。丁寧な解説や例題を用いて、Pythonの基礎知識がない方でもわかりやすいように構成されている。
1からPythonを学びたい方や基本を身につけたい方にぜひ読んでいただきたい。
すっきりわかるJava入門

300点以上の豊富なイラストでJavaの基本が学べる一冊。初心者がよくつまずく場面や疑問点に対して的確なアドバイスを行っており、一歩ずつ理解を深められる構成になっている。
ストーリーの主人公が成長していく姿を傍らに学習するため、飽きることなく楽しみながら学習ができるだろう。はじめてJavaを触る方や途中で挫折してしまった方におすすめの本である。
確かな力が身につくJavaScript「超」入門

現場で活きるJavaScriptの知識と基礎力が身につく一冊。実際に手を動かしてサンプルを一つずつ作成することができ、初心者の方でも無理なく読み進めることができる内容が魅力だ。
また、使用するサンプルは実際の現場で使えるものを採用しており、より現代的で実践的なテクニックを学習できる。Web業界に興味がある方や他のエンジニアに差をつけたい方に、ぜひ手にとってもらいたい本である。
1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座

Webサイト制作に必要不可欠なHTMLとCSSが体系的に学べる一冊。
この本には、Webサイトの仕組みやHTMLとCSSの基本、デザインの知識などWebサイト作成に必要な知識がすべて詰まっている。また、読み進めながら実際にWebサイト制作をすることができ、実際の現場の流れを体験できるのも特徴のひとつ。
初心者はもちろん、経験者の方にもぜひ読んでいただきたい本である。
プロを目指す人のためのRuby入門

Rubyの文法とプログラミングの流れを体験できる一冊。
他のプログラミング言語で開発経験がある方が、効率的に学べる内容が特徴だ。プログラミングに関する基礎知識は最小限に、Rubyの特徴や開発の現場で必要になる知識を中心に解説している。
プログラミング未経験者にとっては少々難しい内容かもしれないが、Rubyのプロを目指す方であれば読んで損はない一冊だ。
「どのプログラミング言語を学べばいいのか分からない」「どのプログラミング言語が何に役立つのか知りたい」という人は、以下の記事もあわせて読んでほしい。主なプログラミング言語の特徴や使ってできること、おすすめのプログラミング言語についても詳しく解説している。
まとめ
本記事では、プログラミングの独学におすすめの本を15冊紹介した。IT化が進む日本では、プログラマーの需要が年々高まっており、プログラミングは重宝されるスキルのひとつになっている。
プログラミングの学習方法は人によってさまざまだ。大学や専門学校に通って学ぶ方もいれば、独学でコツコツ学ぶ方もいる。いずれにしても、学ぶべきことは同じでありどれも正解だと言える。
独学は基本的に1人で行うものであり、迷っても自分でどうにかしなければならない。そのような時に道しるべとなってくれるのが本である。 本は入手が容易であり、学習時間の縛りもない。自分が学びたいことを学びたい時に進められるため、無理なく学習できるはずだ。
プログラミングに少しでも興味がある方や知識の幅を広げたいと考えている方は、今回紹介した本を読んで理想とするプログラムを組んでいただきたい。
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