火起こし方法は?
- 火おこし器を使った火起こし
- 新聞紙と木炭を使った火起こし
- 薪を使った火起こし
- 火打ち石を使った火起こし
火起こし方法にはさまざまあるが、ここでは4つを紹介。手軽さが魅力の火起こし器を用いて行う方法や、新聞紙を使った火起こし術、焚き火を楽しむための薪を使った火起こしテクニック、よりサバイバルな火打ち石を使った方法など、火起こしには多様なアプローチがある。それぞれ詳しく紹介していこう。
火起こしで使う「炭」と「薪」の違いは?
炭の特徴 | 薪の特徴 |
・火起こしに時間がかかる ・安定した火力を維持できるため、料理向き ・長持ちする | ・比較的火がつきやすい ・燃え尽きるのが早い ・火力が安定しない ・火加減を調整しづいため、焚き火向き |
バーベキューや焚き火など、火起こしをする際に必要な「炭」と「薪」。それぞれ特徴が異なるため、適した使い方を把握しておきたい。
「炭」は、木材を炭化させたもので、着火はしづらいが、着火後は安定した火力を維持できるため、料理に向いている。
一方で「木材」をカットした薪は、着火はしやすいが、一度火がつくと一気に燃え上がるため、焚き火に向いている。火力が強く炎が大きいため、調整が難しいため、料理に使うには少々慣れが必要。
使う場面に応じて使い分ければ、より効率的に火起こしができるはずだ。
1.初心者でも簡単!【火起こし器を使う】火起こし方法・使い方
火起こしの手順・使い方
- バーベキューコンロの上に着火剤を置く。
- 火おこし器に空気が入る隙間ができるように炭を積み上げていく。
- 着火剤に火をつけ、炭を入れた火おこし器を着火剤の上に置く。
- 数分待てば炭に着火するが、炭が白く熾火状態になるまで待つ。
必要な道具
- 火起こし器
- 着火剤
- 炭
- 火ばさみ
- 軍手
火起こしのポイント
炭着火してから、火力が安定する熾火状態まで10〜15分ほど待つのがポイント。
おすすめの火起こし器
火おこし器は、その名のとおり簡単に火起こしが出来るアイテム。筒のような形状のものが多く、下側から酸素と空気を取り込み、効率良く着火できるのが特徴だ。
初心者でも扱いやすく、リーズナブな価格も魅力だ。なかには、折りたためてコンパクトになるタイプや火消し壺がセットになったものもある。
キャプテンスタッグ/大型火消しつぼ 火起し器セット
火おこし器と火消し壷がついたお得なセット。収納時は重ねられるため、コンパクトに持ち運びが可能だ。
【商品詳細】
サイズ:火消し壺215×200×高さ290mm(本体:外径210×高さ225mm)、火起し器:外径180×高さ200mm
重量:1.7kg
キャプテンスタッグ/炭焼名人 FD火起し器
折りたためば厚み3cmになるコンパクトな火おこし器。組み立ても簡単で、ロストルを倒して差し込めばOK。
【商品詳細】
サイズ:幅18×奥行20×高さ21cm
重量:約1kg
ユニフレーム/チャコスタⅡ
安定したハンドル部は、熱が伝わりづらい鉄を採用。厚さ3cmに平らに折りたたむことが可能で携帯性も便利。
【商品詳細】
サイズ:約19×24.5(ハンドル含む)×28(高さ)cm
重量:約1.2kg
ライターのいらない着火剤が便利!
マッチやライターがいらないマッチ型の着火剤。コンパクトながら、20本セットで、着火後8分ほど継続して燃焼。扱い方も簡単で、通常のマッチを使う要領で箱の側面をこするだけ。
2.BBQにもおすすめ!【新聞紙と炭を使う】火起こし方法
火起こしの手順
- 新聞紙を幅10cmほど縦に手で切り、ぞうきんを絞るように軽くねじる。
- ねじった新聞紙を10本ほど作ったら、中央が空洞になるように井桁状に組み上げていく。
- 井桁状にセットした新聞紙の周辺を囲むように炭を縦に置いていく。
- ねじった新聞紙1本にライターで着火し、井桁状に組んだ中央に入れると数分後に着火できる。
必要な道具
- 新聞紙2〜3枚
- 炭
- ライター
- 軍手
- 火ばさみ
火起こしのポイント
3つの材料だけで手軽に火起こしができるので、初心者でも挑戦しやすいおすすめの方法。炭を途中で動かしたり、風を送る必要がないのもポイントだ。使用する炭は、新聞紙と同じくらいの長さのものを使うと囲みやすいだろう。
3.焚き火に最適!【薪を使う】火起こし方法
火起こしの手順
- 事前に小・中・大とサイズの異なる薪を用意しておく。
- 焚き火台中央に着火剤を置く。着火剤は市販のものでも麻ひも、スギの葉などでも代用可。
- 薪の小さいものから順にピラミッド型になるように置いていく。
- 最下部の着火剤にライターで火を付ける。
- 小さな薪に火がついてきたら、中・大と薪を入れる。
必要な道具
- 薪
- 着火剤
- ライター
- 火ばさみ
- トング
- 耐熱グローブ
- 焚き火台
- 軍手
火起こしのポイント
薪には、スギやマツ、ヒノキに代表される「針葉樹」と、ナラやカシなどの「広葉樹」がある。キャンプ場に落ちているものを拾って使ってもいいが、なければキャンプ場やホームセンターなどで購入できる。
軽くてカットしやすく、燃えやすいが燃え尽きるのが早い「針葉樹」、一方で高密度で重たくて硬く燃えづらいが長持ちするのが「広葉樹」。熾火にしたいときにも広葉樹はうってつけ。また価格の違いもあり、針葉樹のほうが安い。
薪は必ず乾いたものを使うのが鉄則。湿気を含んだ薪だと煙が多く出てなかなか火がつかないため、後々苦労することになるからだ。
4.サバイバルな【火打ち石を使う】火起こし方法
火起こし手順
- 火打ち石の上部にチャークロスを指で抑えるようにセット。
- 火打金で火打ち石をスライドするように擦る。
- 火花がチャークロスに移ったらほぐした麻ひもでふわっと包み込む。
- 煙がでてきたら息を吹きかけ火を育てる。
- 焚き火台などにセットし、火が消えなように小さな薪から順に薪をティピー状に組み上げる。
必要な道具
- 火打金
- 火打ち石(メノウ石)
- チャークロス
- グローブ
- 麻ひも
- 軍手
火起こしのポイント
火打金で火打ち石をスライドする時、火打金がチャークロスをこすってしまうと、すぐに破れてしまうため注意が必要だ。
なお、可燃性の高いマグネシウム合金やフェロセリウム素材の「ファイアースターター」を使って火種に着火する方法もある。火打金の役割を果たす金属「ストライカー」を使ってファイヤースターターの棒の部分を擦って火花を散らす方法だ。
ライターなどを忘れてしまった場合でも役立つため、1つ持っておくと便利だろう。
▼1本あると便利なアウトドアナイフ
アウトドアナイフは、専用の鞘が付属した「シースナイフ」、折りたたみ式の「フォールディングナイフ」、複数のツールがセットになった「ツールナイフ」の3種があり、使う用途にとって選ぶのがスムーズだ。薪割りや料理など、さまざまなキャンプシーンで役立つはずだ。
火起こしの後片付け
バーベキューや焚き火で楽しい時間を過ごしたあとは、しっかり灰の後片付けをするのがマナー。残った灰をキャンプ場に放置するのは言語道断。
炭は、一見鎮火したように見えても、実際は中でくすぶっていることが多分にあるため注意が必要だ。
残った灰は、「火消しつぼ」に入れて持ち帰るのが鉄則。火消しつぼは、密閉性が高いため、仮に炭や薪がくすぶっている状態でも消化を手助けしてくれる。しかし、熱を持った状態で入れると、火消しつぼ自体もかなり高温になるので扱いには注意しよう。
なお、炭や薪がくすぶっている状態で水をかけると水蒸気でやけどしかねないため危険だ。また、急な温度変化によってBBQコンロや焚き火台が変形してしまう可能性も。
火が消えるまである程度時間を要するため、最低でも灰の処理をしたい時間の2時間前には炭や薪の投入を控えるのがベターだ。
さまざまな火起こし術をマスターしておくといざという時も安心!
さまざまな火起こし方法を覚えておくと、バーベキューや焚き火、それ以外のシチュエーションでも役立つはずだ。
▼お気に入りの焚き火台が見つかる!
焚き火台は、キャンプをより充実させてくれる便利なツール。焚き火でリラックスした時間を過ごしたり、冬に暖をとったり、焚き火で豪快に調理をしたり。
丈夫で扱いやすいステンレス製や、無骨な雰囲気が独特の鉄製、軽さが魅力のチタン製など、多彩な素材の焚き火台がラインナップ。サイズも豊富で、ソロキャンパーにピッタリの小型サイズからファミリーに便利な大型サイズまで揃っている。
ユニフレームやコールマン、スノーピークなど、定番人気の焚き火台は、丈夫な造りで長期間使えるほか、調理もしやすく多機能なモデルが多い。ほかにも、デザインにもこだわったものが多数展開されているので、自身の優先したい条件を踏まえて最適な焚き火台を選んでほしい。
▼バーベキューコンロはハイスタイル派?ロースタイル派?
キャンプの醍醐味であるキャンプ飯はバーベキューコンロがマストアイテム。バーベキューコンロには、炭火式やガス式など、燃料の違いでさまざまなものがある。また、調理をするのに便利なハイスタイルのほか、座りながら使えるロースタイル、テーブルの上に置いて使える卓上タイプなど、豊富なラインナップ。焚き火もできる多機能タイプもあるので、使用用途や人数によって選ぶのがスムーズだ。
▼火起こしができたら楽しみたいキャンプ飯!
キャンプ料理を楽しむ際は、鍋やフライパン、ケトルなどがあると便利。クッカー類には、ステンレスやアルミ、チタンなどさまざまな素材があり、特徴も異なるため、自身の好みや条件に合ったものを吟味したい。
調理器具は、フライパンや鍋など、複数所持したい場合は、重ねて収納ができるかなども見ておくと積み込みの際便利。