43872キャリアアップとは?転職を成功させるポイントと失敗しないための考え方

キャリアアップとは?転職を成功させるポイントと失敗しないための考え方

男の隠れ家編集部
編集部
スキルの習得や給与などの待遇など、仕事を続けていく中で伸ばしていきたい事柄が、なんとなく伸び悩む時期があるだろう。それは、自身の求めている仕事を追求するための「キャリアアップ」を行うタイミングなのかもしれない。

今回はキャリアアップに焦点を当て、そもそもキャリアアップとは何を指すのか、またどういったキャリアアップが望ましいのか、などについて紹介。また、キャリアアップを目的とした転職では、“転職エージェント”と呼ばれるサービスの利用を推奨している。その理由と、おすすめのエージェント会社も本稿に掲載しておこう。

目的や方針を予め決め、キャリアプランにもとづいたキャリアアップを行えるようにしよう。
目次

キャリアアップとは

キャリアアップの意味

一般的にキャリアアップは、今よりも高次のスキルや技術・専門性を身に付け、より高い経歴を手に入れることを指す。とはいえキャリアアップが指し示す範囲は広く、この限りではない。

人によっては、年収のアップや、ネームバリューのある大企業への転職もキャリアアップに該当する。そもそも契約社員である人は、正社員になることでキャリアアップを図る場合もあるだろう。場合によっては同企業内で部署や役職が変わることもまた、キャリアアップと呼べる。

このように、人によってキャリアアップの示す意味は異なる。理想の働き方を考えていく上で、その理想に繋がるステップアップを広くキャリアアップと呼ぶのだ。人によってキャリアアップの意味が異なるのだから、キャリアアップを狙って転職などのアクションを起こす場合は、自分にとってのキャリアアップがなにを指しているのかについての明確な回答を持つことが大切になる。

自分の中でのキャリアアップ(キャリアプラン)が明確でないと、年収アップなどの分かりやすい条件につられて転職をしてしまうことも。これは、大変危険なことだ。給与が増えたのは良いものの、やりたい仕事とかけ離れていたり、あまりにも残業が多かったり……。これでは、決してキャリアアップとは呼べない。

こういった失敗がないように、キャリアアップをするためには、自分の求める働き方を知っておく必要があるのだ。

キャリアアップとキャリアチェンジとの違い

キャリアアップと混同されやすい言葉に、「キャリアチェンジ」がある。こちらは、主に異業種や別の業界への転職を指す。キャリアアップは自身のキャリアの延長線上で、より良い状況に身をおくために行うものだ。言葉は似ているが意味は大きく異なるので注意しよう。

キャリアアップ2つの方法

キャリアアップのためにはどういった方法があるのだろうか。

すぐに思いつくのは転職をすることだろう。もちろん転職は明確なキャリアアップ方法だ。しかし、在職中の職場でキャリアアップを行うことも可能だろう。既に大きな企業に勤めている場合、転職をすることは少なからずリスクを孕んでいる。転職するパターン、しないパターンのキャリアアップ方法を知り、自身にとってのベストな方法を考えよう。

1.現職でのキャリアアップ

前述のように、既に大手の有名企業に勤めている場合は、やみくもに転職活動をすることが得策でない場合もある。なぜなら、転職回数が多ければ多いほど、転職が難しくなっていくためだ。

「スキルを拡張したい場合」「マネジメントを行いたい場合」など、転職をせずとも現職のままキャリアアップが達成できることもある。現職の業務を行いながら、より専門的なスキルを習得していくことも、将来の働き方に繋がる立派なキャリアアップなのだ。

マネジメントを行いたい、部署を変えたいなどの悩みは、まずは同僚や上司に相談をするなどし、現職でもできる方法を模索することから始めるべきだろう。

2.転職でのキャリアアップ

中小企業で部署の移動が難しい場合や、新たな業務にチャレンジしたいといった場合は転職でのキャリアアップが正攻法となる。転職をすることで異業種での業務実績を積める可能性も広がっていく。

しかしながら、キャリアアップのための転職には少なからず失敗の可能性があることに注意しなければならない。一度キャリア構築を失敗してしまうと、軌道修正に年単位での時間がかかってしまうこともあるのだ。

そうならないためにもキャリアアップの転職は慎重に行わなければならない。自分にとって本当に必要な事柄(収入・スキル・役職・業務内容など)は何なのか。そして、5年先、10年先を考えた時に本当に必要な選択なのかを逆算して考える必要がある。

次の章では、キャリアアップの転職活動でやるべきことをまとめる。

キャリアアップ転職で失敗しないためにやるべき4つのStep

キャリアアップ転職で失敗しないためには、どのような工程で転職活動を行っていくべきなのか。やるべきことを順を追って説明する。

Step1.キャリアプランの明確化

まずは自身のキャリアプランを明確にすることが必要だ。

中長期的に目標を設定し、その目標に到達するまでの道筋を立てていく。なりたい職業や働き方はどういったものか、また、その位置に到達するためには、どういったスキルや実績が必要なのかを逆算するのだ。

最終目標としての長期的なゴールを設定し、そのゴールにもとづいた中期的な目標を設定するのが良いだろう。長期的なゴールはビジョンとも言い換えることができ、自身の価値観や人生観を反映させたものになる。

例えば、「年収1,000万を越えたい」や「5人家族を何不自由なく養いたい」、また「○人以上の企業で役員になりたい」など。ある程度漠然とした目標で良いのだ。

中期的な目標は、5年、10年、20年スパンで、長期的な目標を達成するために何をすべきかを考えていくことになる。こちらは漠然としたものではなく、具体性が重要だ。

年収1,000万を目指すのであれば、「35歳までに年収600万円以上」「40歳までに750万円以上」「50歳までに900万円」など。また、役員を目指すのであれば、「35歳までにマネジメント経験を積む」「40歳までに部長に昇格する」などであろうか。

中期的な目標を設定することで「では、今やるべきことは?」という短期的な目標に落とし込むことができるようになる。これにより、転職活動を行う指針を設けることができるのだ。

Step2.第三者(専門家)への相談

自分のキャリアプランが明確に決まらない人も少なくない。中長期的な目標が描けない人、また、設定したキャリアプランが実現可能なのかが明確でない人もいるだろう。

そこで、自分の考えたキャリアプランを第三者に相談し、客観的なアドバイスを貰うようにしよう。自身では気付くことができなかったキャリアプランの誤りや、新たな可能性を指摘してもらえることがある。相談相手は自身と同業者であればなお良いが、転職に関する専門家である方がさらに望ましい。

ただし、気軽に相談できる転職の専門家が身近にいるというのは、なかなか珍しいケースだろう。のちほど、この問題を解決すべく転職エージェントについて紹介していこう。

Step3.キャリアプランにもとづいた企業選定

キャリアプランが定まったら、プランにもとづいた企業の選定を行っていく。キャリアプランによっては、必ずしも大手の一部上場企業が目標であるとは言い切れない。人によってはマネジメントを担当させてもらえる中小企業や、海外経験を積める外資系企業、スキルを伸ばせるベンチャー企業も選択肢に入るだろう。

また企業単位だけでなく、求人にでているポジション単位でも精査していく必要がある。同じ企業でも、マネジメントに携わっていくポジションなのか、はたまた専門性を突き詰めていくプレイヤーポジションなのかによって、キャリアプランは大きく異なるのだ。

給与などの待遇面はもちろん重視すべきポイントであるが、それよりも「その企業で何ができるか」「自分の将来にとってどのようにプラスなのか」を考え、長期的なキャリアアップのための企業選定であることを念頭に置くようにしよう。

Step4.実際の転職活動

ここまで準備が整ったら、実際に転職活動を行っていく。

面接では必ずと行っていいほど転職理由を聞かれる。面接官にキャリアアップでの転職を希望していることを伝えると、現職では達成できないのか、また、あなたにとってのキャリアアップとは何かなどを聞かれる可能性が非常に高い。

どうして現職で達成できないのか、また、現職で挑戦はしたが難しかったため転職に振り切ったなど、考えた上での転職であることをしっかり伝えられなければならない。

またキャリアアップとはいえ、自身の持っているスキルで転職活動を行わなければならない。転職先の企業としては“今現在持っているスキル”を重視するため、企業が求めているスキルや実績をアピールした上で、自身の目的を開示するのが得策なのだ。

このように、キャリアップのための転職には相応のポイントがある。「Step2.第三者(専門家)への相談」でも簡単に触れたが、こういった技術を専門家に教わることで、転職の成功率は飛躍的に向上するのだ。

転職エージェントとは

仕組み

転職エージェントは、求職者のスキルや経験、職種・給与・環境などの希望条件を踏まえて、専門のアドバイザー(エージェント)が転職活動をバックアップしてくれるサービスだ。アドバイザーは求人の紹介だけでなく、応募書類の添削や面接対策、内定後の年収交渉まで、つまり転職のスタートからゴールまで、マンツーマンで徹底的にサポートしてくれるのが強みである。

登録~内定までの流れ

転職エージェントに登録してから内定までの流れは以下の通り。

1.担当アドバイザーとのキャリアカウンセリング面談
2.転職者の希望に応じた求人の紹介
3.応募書類(履歴書・職務経歴書)の添削
4.面接の日程調整
5.担当アドバイザーとの面接対策・練習
6.企業との面接や適性試験
7.内定
8.担当アドバイザーによる年収交渉

以下の記事では、転職エージェントについてより詳しく解説している。メリットやデメリット、転職サイト・ヘッドハンティングとの違いについても紹介しているので、ぜひ参考にしてほしい。

転職エージェントがおすすめな3つの理由

ここではキャリアップ転職の際に、転職エージェントを利用するメリットについて解説していこう。

理由1.プロ目線でのキャリアカウンセリングを受けられる

転職エージェントを利用すると、まず初めにキャリアカウンセリングという面談が行われる。この面談では現在の経歴や今後の人生設計を伝え、キャリアプランについてのアドバイスをもらうことができる。このキャリアカウンセリングは、キャリアアップの転職でこそ真価を発揮する。

転職エージェントは転職の専門家だ。専門家目線でのアドバイスをもらえるため、自分の設定したキャリアプランが正しいのかどうか、より良くするためにはどうすべきかなどを指摘してもらうことができる。

自分では価値が無いと思っていたスキルも、転職市場では需要があるといったことも十分ありえる。自分の市場価値を客観的に把握する意味でも、このキャリアカウンセリングは有益なのだ。

理由2.自分一人ではなかなか見つけられない求人案件に出会える

転職エージェントは、キャリアカウンセリングにもとづいた求人案件を紹介してくれる。そのため、あらかじめ自分の要望を踏まえた企業のみに接触することができるのだ。

自分に合った企業を見つけるコストや無駄な企業の求人を読み込むコストなど、多くの時間を短縮し、最短ルートで自分が求めている求人を知ることができるのだ。

加えて、多くの人はごく一部の企業しか知り得ていない。大々的に広告を出している企業や、BtoCなどの直接顧客と接点のある企業に限定され、知っている企業から転職先を選定してしまうケースがほとんどだ。

しかし、優良企業はBtoBであったり、あまり広告を出していない企業にも潜んでいる。むしろ、知られていないからこそ倍率も低く、入社確度の高い企業もあるだろう。

転職エージェントは豊富な企業知識をもとに、自分一人では知り得なかった企業情報を提供してくれる。より多くの優良な求人案件に触れるためには、転職エージェントの利用はマストであると言えるのだ。

理由3.転職活動全般のサポートを受けることができる

転職エージェントを利用すると、非常に多くの転職活動に関するサポートを受けることができる。例えば、以下のようなものだ。

・キャリアカウンセリング
・自分に合った求人紹介
・応募書類の添削
・面接日などの日程調整
・面接の対策・模擬面接
・内定後の給与交渉など

キャリアアップでの転職活動は、場合によっては今よりも条件が良い企業に挑戦することになる。採用の確度を少しでも底上げするために、受けられるサポートは余すことなく利用するのが得策なのだ。

キャリアアップにおすすめの転職エージェント会社

転職エージェントと一口にいっても、運営している企業は大規模なものでも100社を超える。ポイントは、大手の転職エージェントに複数登録し、スキルが高い(熱意のある・相性がいい)エージェントを見つけることだ。

ここでは、特におすすめの転職エージェント会社を紹介する。上から順に登録し、相性の良いと思った転職エージェント2~3社を利用するのが良いだろう。

doda

出典:doda

人材紹介会社大手のパーソルキャリアが運営するdoda。

利用者からの評判も高く、「キャリアアドバイザーとの相性の良さ」や「経験を活かせる求人数」など、5つの分野で顧客満足度の高さを表彰された経歴を持つ。キャリアアップ転職のように、カウンセリングが大きな肝となる転職活動では積極的に利用したい転職エージェントのひとつだ。

また、dodaは転職エージェントサービスだけでなく、求人紹介サイトとしての機能も持っている。自分のペースで転職活動を進めたい人にとっても利用価値の高いサービスなのだ。

doda

リクルートエージェント

出典:リクルートエージェント

業界最大手のリクルートエージェントは、転職実績No.1の転職エージェント会社だ。求人数も最大規模であり、利用することでより良い求人に出会える可能性が高まるだろう。

転職業界での知名度も高いため、多くの企業が求人を出している。大企業からベンチャー企業まで、自分の希望に応じた豊富な提案をしてもらうことができる。応募書類や面接対策も、過去実績に即した効果的なアドバイスを貰うことも可能だ。企業ごとに異なる面接内容も、過去のデータをもとに想定問答を教えてくれるケースもある。

一般の求人サイトで出回ることのない非公開求人も数多く取り扱っている。まず初めに登録すべき転職エージェントだ。

リクルートエージェント

type転職エージェント

出典:type転職エージェント

関東圏の転職であれば、type転職エージェントも利用しよう。リクルートエージェント、DODAを追いかける規模の転職エージェント会社だ。

ここまで紹介した2社に比べると、知名度でやや劣ることは否めないだろう。しかしその分、一人のエージェントが担当する転職希望者数が少なく、手厚く丁寧なサポートが期待できる。二人三脚で転職活動を乗り切りたい人にとって、最善の転職エージェントとなるだろう。

type転職エージェント

JACリクルートメント

出典:JAC Recruitment

外資系企業やハイキャリアの求人紹介に強いのがJACリクルートメントだ。年収500万円を超えるミドル〜ハイキャリア層の人は、こちらのエージェントの利用をおすすめする。

求人サイトに掲載されない非公開求人の中でも、JACリクルートメントだけが保有している「独占案件」も少なくない。特に外資系の転職活動では真価を発揮する。エージェントの中にはネイティブの担当者も在籍しており、英文の応募書類や面接対策などをネイティブの視点で指摘してもらうことができるのだ。

ただし、年収が一定以下だとサービスを断られる場合もある。既にある程度のキャリア構築ができている人向けの転職エージェントであるといえるだろう。

JAC Recruitment

ビズリーチ

出典:ビズリーチ

スカウト制をとっているのがビズリーチ。管理職やグローバルな人材を対象としており、JAC同様にミドル〜ハイキャリア層向けの転職支援サービスだ。

出典:ビズリーチ > 人材業界の実態

一般的な転職エージェントでは、エージェントが求人を紹介する仲介役を担っているが、ビズリーチではデータベースに自身の経歴を掲載することで、企業やヘッドハンターから直接スカウトを受けることができるシステムになっている。転職エージェントの中でも珍しい有料サービスだが、スカウトが来る企業やヘッドハンターは審査を通過した優良な案件ばかりだ。

思ってもいない高待遇のキャリアアップが望めるとするなら、ビズリーチなのかもしれない。期間を区切った本気の転職活動を行う場合であれば十分利用が検討できるサービスだろう。

BIZREACH(ビズリーチ)

キャリアアップ転職で年収アップは可能?

年収(待遇)だけにこだわるのは危険であると説明してきたが、そうはいっても収入はキャリアアップの判断材料において、大きなウェイトを占めていることは否定できない。

結論から言えば、転職での年収アップは十分に可能であると言える。

出典:DODA/年収アップ成功者に見る傾向と対策

こちらのグラフを参照すると、30〜34歳では、平均にして13%以上、金額にして50万円以上もの年収アップに成功していることがわかる。年収が全てではないが、転職によって年収のアップが可能であることは知っておき、キャリアアップ転職の優先順位のひとつとして把握しておくと良いだろう。

以下の記事では30代の転職でキャリアアップを図るためのポイントや考え方について詳しく解説している。「年収」「役職」「スキル」など目的別の企業の選定方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてほしい。

また、以下の記事では、転職で年収アップを目指すポイントや具体的な転職活動について詳しく紹介している。年収アップを狙うために必要なことや、逆に転職で年収がダウンしてしまう人の特徴などについても解説。キャリアアップと共に年収アップを目指している人はぜひあわせて読んでほしい。

転職できたからといって、それが必ずしもポジティブなキャリア構築に繋がるかは定かではないのが、キャリアアップ転職の難しいポイントだ。

自分自身で設計するキャリアプランにはどうしても限界がある。一般論だけではなく、最新の市場動向も踏まえた上で設計していくことが大切であり、専門家のアドバイスは絶対に取り入れたいところ。また、漠然とした悩みや目標を転職エージェントに吐露することで、キャリアプランという形に再構築してくれる場合もある。キャリアプランを考えること自体が、キャリアアップの第一歩となるだ。

キャリアアップについて一人で考えるのに限界を感じた人は、次のステップとして転職エージェントを利用するのが最善の方法と言えるだろう。

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