43746転職で年収アップは可能?成功へ導くポイントや失敗しやすい人の特徴を解説

転職で年収アップは可能?成功へ導くポイントや失敗しやすい人の特徴を解説

男の隠れ家編集部
編集部
年収アップは転職目的のひとつ。その他にも、雇用形態や役職の向上、またはスキルを高めるためなど人それぞれ理由や目的があり、必ずしも年収に限ったことではない。しかしながら、収入は生活水準に直結する問題だ。他の目的があったとしても、あまりにも年収の水準が下がってしまうのであれば再検討も十分あり得るだろう。

年収を上げる目的はもちろんのこと、他の目的があったとしても年収は下げずに、あわよくばアップさせつつ転職を成功させたい人が大多数だと思われる。今回の記事では転職で年収をアップさせるポイントをまとめた。年収のアップがどの程度現実的なのかを把握しつつ、転職に有利な「転職エージェント」というサービスを紹介しよう。

目次

転職による年収アップの割合と傾向

まず初めに、年収アップの実現可能性を探っていきたい。

年収がアップする人の割合

転職によってどれだけの人が年収アップを達成しているのだろうか。厚生労働省が発表している平成27年転職者実態調査の概況によると、以下のような結果となっている。

 性別増加減少変わらない不明
男性38.0%37.3%23.0%1.7%
女性43.6%34.5%20.7% 1.2%

男性は増加と減少がちょうど半々であることがわかる。23.0%の変動なしのケースも含めると、なんと60%以上の人が前職と同等か、それ以下の年収で転職をしていることになるのだ。このことから、転職によって必ずしも年収がアップするわけではなく、むしろアップするほうがレアケースであることが明らかになる。特に、第二新卒では上がらないことが圧倒的に多いようだ。

また、女性のほうが年収の増加率が高いのは、そもそもの平均年収が男性よりも低いことがあり、転職の際の条件に年収が下がらないことを提示している可能性が高いと推測できる。年代別にデータを見ると、以下のようになる。

年代増加減少変わらない不明
20~24歳43.6%24.0%26.7%5.7%
25~29歳47.1%31.5%20.5%0.9%
30~34歳44.4%32.9%22.2%0.5%
35~39歳43.3%33.1%22.2%1.4%
40~44歳43.7%33.0%21.8%1.5%
45~49歳36.2%39.3%23.7%0.8%
50~54歳33.9%46.6%18.4%1.1%
55~59歳28.4%45.9%25.2%0.5%
60~64歳18.4%59.9%20.2%1.5%
65歳以上29.2%52.9%14.9%3.0%

女性も含んでいるデータではあるが、20〜44歳までの転職では増加傾向にある。しっかりとキャリアを積み上げていけば、40代中盤までは転職による年収アップが可能であることがわかる。ただし、年齢層が上がるにつれて減少する割合も増えているので、キャリア構築に成功した一部の人が増加傾向にあるというイメージをもってもらえればよいだろう。

それでは、実際に年収がアップした人の傾向を探っていこう。

転職で年収がアップした人の傾向

人材紹介会社大手のDODAが発表した「年収アップ成功者に見る傾向と対策」を参照しつつ傾向を探っていく。

業種別の平均金額アップ率

順位業種平均金額アップ率平均アップ額
1位専門商社15.0%62.9万円
1位人材サービス/コールセンター
/アウトソーシング
15.0%57.2万円
3位金融14.9%58.3万円
4位建設/プラント/不動産14.6%59.8万円
5位総合商社14.3%55.4万円

業種別に見ると「専門商社」と「人材サービス/アウトソーシング/コールセンター」での給与アップ率(額)が高いことがわかる。特に「専門商社」や3位の「金融」などは、そもそもの平均年収も高く設定されているので、大きなアップが実現しているものと推測される。

職種別の平均年収アップ率

順位職種平均金額アップ率平均アップ額
1位金融関連専門職種20.6%92.6万円
2位医療系専門職種
(医療/介護/福祉)
15.0%67.6万円
3位技術系職種
(建築/土木/プラント/設備)
14.9%65.2万円
4位営業職14.7%59.5万円
5位技術系職種
(素材/化学/食品/その他)
14.2%58.9万円

職種別に見ると金融や医療、技術系などの「専門性の高い」職種での年収アップが分かる。例外として、多くの企業で需要がある営業職も4位にランクインしている。特に「金融関連専門職種」では平均で100万円近い年収アップがあり、2位を大きく離した結果に。金融系専門職の需要の高さが伺える。

就業地別の平均年収アップ率

順位都道府県平均金額アップ率平均アップ額
1位静岡県17.1%71.5万円
2位福岡県15.8%59.3万円
3位北海道15.6%58.7万円
4位千葉県15.1%61.5万円
5位愛知県14.4%57.3万円

就業地別のデータを見てみると、年収がアップする転職先としては、関東以外の都心部や郊外に多いことが見えてくる。都心から地方へ移住し仕事をするUターン・Iターン転職は、思いのほか年収がアップする傾向にあるのだ。

転職で年収をアップさせる5つのポイント

転職によって年収がアップする可能性、そしてアップした際の傾向を見てきた。このことを踏まえ、どのような転職活動を行えば年収をアップさせることができるのかを考えていきたい。

1.年収水準が高い企業へ転職する

企業ごとに、年収の相場は異なる。極端な例だが、新卒の年収が500万円の会社だとすると、たとえ中途未経験で入社したとしても500万円以下になるとは考えづらい。この相場は「給与規定」と呼ばれ、各社に設定されている。この水準が高い企業へ転職することで、年収をアップさせる可能性がぐっと高まるのだ。

賞与のある(高い)企業へ転職する

年収の水準は、賞与(ボーナス)の有無に大きく左右される。

製品口コミ比較サイト「価格.com」の冬季ボーナスに関する調査によると、支給対象外であると回答した方が38.2%にものぼっている。企業のうち、4割近くが賞与(ボーナス)を支給していないことを考えると、ボーナスを支給している企業に転職することで少なからず年収アップの可能性が高くなると考えられる。

インセンティブ制度のある企業へ転職する

ベンチャー企業や営業職にみられる制度として成果報酬型のいわゆるインセンティブ制度がある。大企業などで一律の給与体系のある企業からインセンティブ制度がある企業に転職することで、年収アップの可能性が生まれるのだ。

また、大企業でも年功序列ではなく、実力を重視するベンチャーマインドが高い企業もある。ただし、いずれも実力があってこそだ。堅実に年数を重ねて昇給していきたい人もいるだろう、自身の働くスタイルと照らし合わせて考えることが大切なのだ。

2.企業の規模を変えることで年収アップ

一般的に同じ業種であれば、業界内のシェアが高い順に給与が高くなっていく傾向にある。そのため、同業の中でもより大きな企業へ転職することで、年収のアップが望めるだろう。

他方で、必ずしも大手への転職が年収アップへの正攻法ではないという考え方もある。「ポイント1.年収水準が高い企業へ転職する」でも紹介した通り、企業には年収の相場がある。

転職した際には同じ部署の社員の給与と照らし合わせて年収が決定する場合もあるため、昇給をベースとした大企業などでは給与規定にならう形で年収がダウンしてしまうこともあるのだ。

給与体系がどのようになっているのかを予め確認した上で転職することが大切なのだ。

3.福利厚生や諸手当で年収アップ

大手企業では福利厚生や諸手当が手厚く、その点を考慮した年収アップも考えられる。

例えば、家賃補助で考えてみる。月に2万円の家賃補助がある企業であれば、年間で実質24万円の年収アップとなる。また、残業代がみなしではなく分刻みで支払われる企業では、同じ労働時間でも給与が増加する可能性がある。

これらの手当はベンチャーや中小企業よりも、大手企業に整備されている事が多いのも事実だ。年収をアップさせるためには、この点もしっかりと考慮する必要がある。

4.年収アップの根拠を伝える

年収アップを希望して転職をする場合は、その理由を企業側に伝えることが大切だ。企業側が、転職希望者のどこにメリットを感じて採用しようとしているのか。その価値を最大限にアピールすることができれば、年収アップの確度は高くなるといえる。

しかしながら、転職の“動機”が年収のアップであることを伝えるのは多くの場合ネガティブなイメージを持たれてしまう。あくまでも転職後、成果を出したことに対する報酬であることを念頭に置き、年収の交渉をすることが大切なのだ。

5.中長期的なキャリアプラン設計がカギ

前の章でも解説した通り、転職を考える上で、「今の年収に納得がいかないから」という理由だけで転職を決めることはあまり勧められない。年収アップを目指すのであれば、それに向けて中長期的に計画を立て行動に移していく必要がある。

転職を検討している企業から提示された条件が、期待していたよりも高くない場合や、あるいは一旦年収が下がったとしても、長期的に考えた時、将来今よりもぐんと高い条件で仕事をできる可能性もあるのだ。

また、転職活動を進め、色々な会社の条件を照らし合わせてみると、今自分の勤めている会社の良さや、恵まれている部分が見えてくることもあるだろう。長期的にみてみると、今の会社でキャリアアップを図った方が、社内からの信頼も得られ、キャリア・年収どちらの視点で考えても良い結果となる場合もあるだろう。

不満のある「今」だけを切り取って考えるのではなく、中長期的なキャリアプランを設計できることが、年収アップを図る上でのカギとなる。

転職エージェントを利用する

そうはいっても、年収アップの交渉は難度の高いもの。採用の権限を持つ企業の人事担当者にお金について協議するのだ。入社後の仕事のしやすさを考えると、どうしても切り出しづらい内容だろう。さらに、年収の相場を踏まえた提案をする必要があるため、下調べも必要になる。

そこで、転職のプロフェッショナルを代理人に立てることを勧めたい。「転職エージェント」という転職支援サービスを利用することで、代わりに年収アップの交渉を行ってもらうことができるのだ。

転職エージェントとは

転職エージェントとは、担当制の転職支援サービスだ。エージェントと呼ばれる転職の専門家が、マンツーマンで転職希望社をサポートしてくれる。また、利用は無料だ。

サポートの内容は、具体的には以下などが挙げられる。

・現在の市場価値やキャリアプランへのアドバイス
・キャリアプランや希望に応じた求人の紹介
・履歴書や職務経歴書など、応募書類の添削
・面接内容のアドバイスや模擬面接の実施
・企業との面接日程の調整
・面接後に企業担当者へのフォローやプッシュ
・内定後の給与交渉など

「内定後の給与交渉」を代理で行ってくれるため、自身に悪い印象を与えることなく給与アップを要求することができるのだ。

エージェントは転職のプロフェッショナルであるため、同業種・同職種の適正な年収をもとに給与交渉を行ってくれる。自身で行うよりも、成功率が大きく向上するだろう。

また、登録後は「現在の市場価値やキャリアプランへのアドバイス」からサポートが始まる。転職希望者のキャリアプランに応じて、給与アップを目的とした転職活動ではどのような企業を狙えばよいのかを提示してくれるのだ。より多くの企業を知るためにも、転職エージェントは利用するべきであるといえる。

エージェントの選び方

それでは、具体的にどの転職エージェント会社を利用すべきか。実は、転職エージェント選びで大切なのは「会社」ではなく「個人」なのだ。転職エージェントは担当制なので、エージェント個人のスキルに左右されてしまうというデメリットがある。

そのため、複数の転職エージェントを利用するのが基本となる。転職求人サイト大手の「リクナビNEXT」の調査によると、エージェントを利用して転職を成功させた人の平均利用社数は4.2社にものぼるそうだ。

とはいえ4社、5社すべてのエージェントと連絡をとりあうのはコストが掛かりすぎてしまうだろう。4社以上のエージェントに登録し、面接やメールでのやりとり踏まえ、一緒に転職活動を行っていくエージェントを選別するのが良いだろう。

スキルや熱量が高いと感じた2〜3社に絞り、並行して利用していく。以下に紹介するエージェントはいずれも登録し、相性の良いエージェントを選ぶようなイメージで利用してみよう。

転職エージェントについてより詳しく学びたい人は以下の記事を参考にしてほしい。無料で利用できる仕組みやメリット・デメリット、登録から内定までの流れなど、利用するにあたって知っておくべき内容を徹底解説している。

おすすめの転職エージェント5社

マイナビエージェント

就職活動(新卒)の求人件数ナンバーワンのマイナビエージェントは、エージェント事業でも多くの実績を残している。特に年収のアップに力を入れており、専用のページも用意されている。

保有する求人は、実に80%が非公開求人だ。非公開求人とは一般的な転職サイトには掲載されていない、エージェントのみが紹介できる求人案件のことを指す。接触できる求人数が多いことで、年収アップの確度が高い企業を選び抜いて選考を進めていくことができるだろう。年収アップの転職ではまず利用したいエージェント会社だ。

マイナビエージェント

リクルートエージェント

出典:リクルートエージェント

求人数の多さといえば、業界最大手のリクルートエージェントも登録必須だ。求人数、転職エージェント在籍数、そして転職実績など。圧倒的な実績を持つ大手のエージェント会社だ。

これまで触れてきた通り、年収アップの方法の一つとして大手企業への転職がある。企業自体のブランド価値や信頼度も高いため、リクルートエージェントには大手企業も多くの求人を出している。

豊富な実績に基づいた転職サポートが充実しているので、難度の高い大手企業での選考通過率が高まることが期待できる。

リクルートエージェント

doda

出典:doda

リクルートに次ぐ規模のdodaは、利用者の満足度が高いことでも知られているエージェントだ。「キャリアアドバイザーとの相性の良さ」「転職活動のノウハウが聞ける」など、5つのポイントで他のエージェント会社を抑え満足度No.1を獲得した実績がある。

求人数も非常に多く、大手企業から中小・ベンチャー企業まで。希望に応じて日々新たな求人を紹介してもらうことができるだろう。

年収アップにはキャリアプランの設計が欠かせない。キャリアカウンセリングで今後のプランを相談し、自分の思い描くキャリアプランの実現可能性をアドバイスしてもらうことが期待できる。

doda

JACリクルートメント

出典:JAC Recruitment

ミドル層〜ハイキャリア層の転職で利用したいのがJACリクルートメントだ。年収が500万円を超える人の転職に強く、既に一定のキャリアが築けている人にはさらなる年収アップが望めるサービスとなるだろう。

特に外資系企業の転職活動に注力しており、外資専任のエージェントも多数在籍している。中にはネイティブのエージェントも在籍しているので、英文の応募書類や英語での面接対策も行うことが可能だ。

外資系企業は、一般的に日系企業よりも年収が高い傾向にある。もちろん外資以外の求人も紹介しているが、外資系企業にも興味がある人にとっては必ず登録したいエージェントとなるだろう。

JAC Recruitment

ビズリーチ

出典:ビズリーチ

これまで紹介してきたエージェントサービスとはやや使い勝手が異なるビズリーチ。自分の経歴をデータベースに登録することで、エージェントのような役割を持つヘッドハンターと呼ばれる人や、企業の人事担当者から直接スカウトを受けられるシステムとなっている。

一般に公開されていない秘匿性の高い求人も多く、管理職などエグゼクティブ層に向けた求人に巡り合うことができる。もちろん、声がかかるのは実績のあることが条件になる。人材紹介サービスには珍しく、有料の会員制サービスだ。そのぶん、スカウトが来る企業や求人はビズリーチ側の審査を通過したものとなり、質も高いだろう。

登録だけであれば無料なので、実績に自信のある人は試しに登録してみてはいかがだろうか。

BIZREACH(ビズリーチ)

市場価値の高いスキルを身につける

転職で年収アップするには、市場価値の高いスキルを持っていることも重要だ。特に需要の高いスキルでを持っていれば、重宝されることは間違いないだろう。この章では、年収アップに有利なスキルと、スキルアップの方法について紹介する。

ビジネス英会話

昨今のグローバル化に伴い、ビジネスで通用する英語力は必要不可欠なスキルと言える。まだまだ英語に苦手意識を持つ人も多いので、そうした中で難なく英語でのコミュニケーションができれば、は他に圧倒的な差をつけることが可能になる。

独学での勉強方法がわからない、勉強のためにまとまった時間を取ることができないという人は、オンラインの英会話スクールがおすすめ。深夜や早朝でも対応してくれる場合が多く、また、自宅や会社など場所も問わないため、隙間時間を活用して勉強を進めることが可能なのだ。

各サービスは無料体験レッスンを設けている場合が多く、まずは体験してサービスの使い勝手や講師との相性を見るのもいい。積極的に活用し、自分のニーズにフィットしているかどうか確認しよう。

以下の記事では、オンライン英会話サービスの内容や教材を詳しく解説。また、目的に合わせたサービスの選び方や無料体験レッスンのお試しレポートについても紹介しているので、ぜひ参考にしてほしい。

プログラミング

2020年から小学校でのプログラミング学習が必修になるなど、今後プログラミングはできて当たり前のスキルとなっていくようだ。また、日々新しいテクノロジーが生まれていく中、これらを管理・コントロールできる技術は需要が高まり、重宝されるスキルとも言える。

テックキャンププログラミング教養は、プログラミングスクールにしては珍しいサブスクリプション型のプログラミングスクールだ。

テックキャンププログラミング教養では、月額19,800円で、Webサービス開発、AI(人工知能)入門、デザインなど、様々な技術が学び放題で、未経験でも短期間で身につけることができる。教室は東京に4校、名古屋と大阪・梅田に1校ずつあるが、近くに教室がない場合はもちろんオンラインでの受講も可能だ。

すでにエンジニアとして活躍している人も、より高い技術を身に付けることで、年収アップを図ってみてはいかがだろうか。

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テックキャンププログラミング教養

面接やポートフォリオ作成に関するアドバイス、キャリアカウンセラーによるカウンセリング、提携企業の紹介などサポートがあるプログラミングスクールを選べば、転職活動が有利に運ぶ。転職を見据えたプログラミングスクールの選び方やおすすめのスクールについては以下の記事で紹介している。

転職で年収がダウンする人の2つの特徴

最後に、転職によって年収がダウンしてしまう人の特徴を伝えておこう。転職エージェントを利用する前に、今一度自身の転職理由、そして現状を鑑みるようにしよう。

1.ネガティブな理由で短期間で転職をしてしまう

人材紹介会社DODAが発表した転職理由ランキング< 2018年総合>によると、転職理由の上位5件は以下のようになる。

順位転職理由割合
1位ほかにやりたい仕事がある14.9%
2位会社の将来性が不安10.7%
3位給与に不満がある10.5%
4位残業が多い/休日が少ない8.2%
5位専門知識・技術を習得したい5.1%

「ほかにやりたい仕事がある」「専門知識・技術を習得したい」などは現状よりも良い環境を手に入れようとする、ポジティブな理由だ。他方で、「給与に不満がある」「残業が多い/休日が少ない」はネガティブな理由であり、いわゆる“逃げの転職”になってしまう。

一度逃げの転職をしてしまうと、気になるポイントを見つけては再び転職をするようになってしまうかもしれない。完璧な会社は無い。いくらでも見つかってしまう自分にとっての欠点にばかり目が向いてしまい、転職を繰り返すことになってしいかねないのだ。

出典:DODA > 転職は何回まで許される?転職回数と成功率の関係性

転職の回数は多ければ多いほど、転職の成功率を下げることになってしまう。なかなか採用されないことで、条件を下げての転職になってしまいがちだ。年収がアップできるような環境での転職を行いたいのであれば、現状からの逃げではなく、キャリアアップに繋がるような転職をしていく必要がある。

2.自分の市場価値を知らず給与交渉を行わない

自身の市場価値を知らない人は少なくない。特に一つの職場という狭い世界でキャリアを詰んできた人の中には、自身が思っている以上に価値をもっているケースもある。

現職での年収が低いと、自分の適性年収を見誤ってしまうケースがある。転職の際もその金額をベースに行うので、大きなアップが見込めないのだ。さらに自分の市場価値を理解していないので、適正年収も知らずにいる。そのため、転職の際に給与交渉も行わず、余り待遇が改善されないというケースが発生してしまう。

転職エージェントを利用することでこの問題を回避することができる。転職エージェントとのカウンセリングで、市場価値を見極め、また適正年収での給与交渉を行うことができるのだ。

年収アップを目的とした転職活動は、冒頭で触れたように実際に年収が上がるのは、男性で40%を切っている。しかし、この中には2通りのパターンがあると想定される。

ひとつは、純粋に経験不足やキャリアプランが詰められていないことによる、条件を下げての転職。これは回避しようがないので、現職で実績を積むか、転職後に改めてキャリア構築を行うしかない。

そして、もうひとつが「一時的に下がってしまうパターン」だ。現在年収が800万の人が、一時的に700万円に下がってしまったとしよう。しかし、将来的なキャリア設計にもとづいた計画的な転職であれば、成果に応じて数年以内に1,000万まで上げることも不可能ではない。一時的に900万に上がるが、その後なかなか昇給しづらい企業と比較すると、一時的に下がったとしても前者のほうが圧倒的にメリットのある転職なのだ。

転職成功の明暗を分けるのは、キャリアプランが構築できているかに尽きる。年収アップの転職をする場合は、転職直後ではなく、5年後、10年を見据えた計画性のある転職活動が重要となるのだ。

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