男の隠れ家の神出鬼没な編集者・田村巴は年がら年中“休肝日”がない生粋のお酒好き。そんなほろ酔い編集が美味い酒を求めて今宵もぶらりと旅に出る──。
沖縄といえばオリオンビール。名護市にある工場へ行ってみたら、なんかすごいクラフトビールを造ってましたよ!
※この記事は2025年12月号に掲載されたものです。
ほろ酔い編集・田村巴のちょっと一杯やらないか? 第23杯
今更ですけど夏の甲子園、最高に面白かったです。激闘の果て優勝した沖縄尚学高校。手に汗握る良い決勝戦でした。
というわけで、夏の甲子園初優勝に輝いた沖縄尚学に敬意を表し、さらに沖縄の皆さんを祝福すべく、田村は沖縄へと飛んじゃいます!
沖縄の酒といえば、泡盛。県内には47の酒造場があり、個性豊かなラインアップで多くの酒呑みたちを魅了しています。が、今回は泡盛ではなくビールです。だって乾杯といえばビールでしょ?
というわけで沖縄最大手ビールメーカー「オリオンビール」さんへ突撃。

それにしても久々に訪れた沖縄ですが、那覇市の国際通りを歩いてビックリ。至る所で観光客の方々がオリオンビールTシャツを着ています。デザインも豊富で色鮮やか。帽子やサンダル、バッグまで街中にはオリオンビールで溢れています。
え、これ制服? 沖縄に来たら着なきゃいけないシステム? と小一時間ほど悩みながらもレンタカーを走らせ、名護市にある「オリオンハッピーパーク」へ。
毎度のことながら運転と撮影を担当する先輩ディレクターの恨めしそうな横顔にニヤニヤしつつ、頭の中はオリオンビールの樽生でいっぱい!
オリオンハッピーパークはオリオンビール名護工場にある見学施設で、工場見学のほかオリジナルグッズが買えるショップや、ビアレストラン「やんばるの森」など観光客に人気です。
この日も平日にも関わらず工場見学は大盛況。多くの外国人観光客に混じり、見学ツアーに参加しましょう。

昭和32(1957)年、アメリカ統治下の中、沖縄復興のため具志堅宗精さんが中心となって設立された「沖縄ビール株式会社」。これが沖縄県初のビール会社にして、現在のオリオンビールの原型となります。
翌年、一般公募によりビール名を「オリオン」に決定。良質な水が得られる名護市に工場が建設されました。
オリオンビールの販売が開始されたのは昭和34(1959)年のこと。同時期に社名を「オリオンビール株式会社」へと変更。
地道な販売活動で県民に広く認知され、昭和35(1960)年には代表銘柄となるドラフトビールが誕生しました。

名護工場で作られるビールは硬度が低く、ビールに適した“やんばるの水”を使用し、雑味や苦味を限りなく取り除いたスッキリとした味わいが特徴。沖縄の気候にとても良く合うため、広く愛されるように。
工場見学では原料の特徴や、仕込み、発酵・熟成、充填と包装についてなど、製品化されるまでの全行程をくまなく見ることができます。
一回の仕込みで約45kl(びんビールに換算すると約8万本)を造るというから、その生産規模に驚くとともに納得もいきます。

見学後はお待ちかねの試飲タイム。キンキンに冷えたザ・ドラフトや季節にあったオススメビールを2杯も振舞ってくれます。おつまみにはオリオンビール酵母が入った「オキナワビアナッツ」まで添えて。
なんというおもてなし。参加者の皆さんと大きな声で「かりー!」と乾杯です。この一杯のためカラカラに整えた喉を一気に潤します。くぁー、たまらん!
試飲後は取材の特権(?)をフル活用し、ビール商品開発課長の大城敬一郎さんにお話を伺います。
「オリオンビールでは限られた場所でしか味わえない特別醸造のクラフトビールや、素材にこだわってつくる75BEERなどさまざまなラインナップを増やしています。特に超少量生産の“おきなわしまめぐり”シリーズは、革新的な挑戦をしていて味わいもかなり個性豊かな仕上がりです」

せっかくなので貴重な“おきなわしまめぐり”の「今帰仁(Fruit Shiny Sour)」と「伊江島(Hazy IPA)」をテイスティングさせてもらいました。
……これ、かなり驚きです。
トロピカルなテイストの伊江島は、まろやかだけどコクがすごい。そして、フルーツサワースタイルの今帰仁はアセロラを使用し、爽やかでキュッとくる酸味がシャンパンを思わせます。
飲みやすさピカイチのオリオン ザ・ドラフトとは対極の、個性しかないクラフトビール。オリオンさん、すごい仕事してますね!




オリオンハッピーパーク
その名の通りハッピーになれる!
酒呑みは沖縄に来たなら名護まで足を伸ばして行くべきスポット。ここでしか呑めないクラフトビールをぜひ堪能してください。でーじまーさん!
オリオンハッピーパーク
沖縄県名護市東江2-2-1
営業時間/9:30〜17:00(電話受付16:00まで)
休館日/日・月曜、年末年始
料金/20歳以上1000円、7~19歳350円、6歳以下無料
※見学は定員制、事前予約を
https://www.orionbeer.co.jp/happypark/
【著者プロフィール】
田村 巴(Tomo Tamura)
1979年北海道出身、フリー編集者。長年「男の隠れ家」に携わり現在は「男の隠れ家デジタル」編集長も務める。毎日の晩酌が人生をより良くすると信じて疑わない。
文/田村 巴 撮影/Noriy.k
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